6/18(水) クルージングだ

05:00
起床。おなかがすいた。
今日はクルーズに行く日である。予約は昨日か一昨日、ホテルから電話して予約してある。つたない英語で自力でアポとりしたのだが、今日の8:30に迎えが来るらしいと確かに聞いている。水着とタオルは持参の事。ミネラルウォーターもあった方が良いかもと聞いたので、昨日トラギアで買った水を持っていく。

06:30
あさごはんに行く。今日もレストランにお出かけ。
Kさん: タンジェリンジュース・コーヒー
ミーゴレン
ハッシュドブラウンポテト
由紀: オレンジジュース・紅茶
ナシゴレン
バナナのフリッター
朝っぱらからサイドオーダーも取る、元気な私たち。
目玉焼きの乗ったナシゴレンはとっても美味。小さいバナナ3本分もあったバナナフリッターもとてもおいしかった。かけて食べる黒蜜が大層甘かったけど。
それにしても、ここで食べる朝御飯は本当に美味しい。

08:20
早めにロビーに行って車を待つ。明日はのんべんだらりと過ごすのだ、という計画の元、パッケージについてくる昼食とマッサージをやろうということになり、コンシェルジェで予約する。マッサージは担当者を男性、女性と選べるらしい。……女性だろうな、やっぱりな。マッチョな男が来ても困っちゃうし。そういえば、バリではマッチョな男性と言うのを見かけない。更に盛大に太った人というのも見かけない。と待つも、なかなか車はやって来ない。

08:50
車が来ない、来ない〜と待つこと20分、Kさんがキレかける寸前に車がやっと来た。憮然とした表情で車に乗るKさん。……まぁ、バリはおおらかなお国柄ですから……。
バンに乗ると「おはよーございますぅ」と声をかける先客がいた。カップルあるいは新婚さんか。どうやら最近オープンしたリッツカールトンに宿泊しているらしい。

09:30
ブノア港到着。横付けされていたクルーザーに早々に乗り込む。私たちは最後の方の客だったらしく、皆船室でお茶を飲みながらお菓子をつまんでいる。中央の空いている8人がけのテーブルについて、紅茶を飲む。日本人旅行者も結構いて、若い女性3人連れなどが目についた。いかにも新婚旅行です、といった風のカップルもいる。テーブルの向いには、一人で来たらしい妙齢の白人女性が座っている。かなり広い船内にはざわざわと100人位の客がいるようだ。

10:00
船出発。ロンボンガン島へ1時間のクルーズだ。私たちは内側の席から、窓際の席に移動した。私のすぐ後ろは中国人グループのようだ。結構波があるようで船は大揺れで、揺れを変に自覚してしまうと気持ちわるくなりそうだ。
10:30からシュノーケリングの説明がデッキであると言うので外に出て階段をのぼる。デッキは日差しも風も強かったが青い海、バリを背にして走る船がものすごく気持ち良い。後ろのベンチに座り、とりあえず写真などを撮っていたが、4人連れで来ていた欧米人の若い女性がシャッターを押してくれるという。風の強い中、ツーショットの写真を撮ってもらってしまった。結構貴重かもなぁ。
4人連れの家族は写真を撮ってくれた女性、その夫、女性の母、その夫という構成らしく、見ていると素振りなどが格好ついていてうらやましい。母親らしき人も貫禄のある体格だが雰囲気がある。しかし何といっても、その夫らしき人がハリソンフォードのようで、着ているただの白いTシャツすら品格がある。サングラスもきまっていて、その後「ハリソン、ハリソン」と私たちに呼ばれ続けてしまったのが彼だ。ちなみに彼はグラサンを取ってもハリソンであった。……カッチョいい。

ロンボンガン島沖の浮島に到着すると、一定間隔を置いて行われるアクティビティに参加出来るようになっている。おじさんおばさんたちは皆ロンボンガン島観光に行ったようだった。セミサブマリンやグラスボートなど、体が濡れないボート系に行く人も多い。
私たちは早速シュノーケリングをすることにした。私は2回目、Kさんは初めてのシュノーケリング体験である。以前は足が何とかつく程度の水深だったが、今度は水深10mはある珊瑚礁である。ところどころにある浮き輪を頼りに泳ぐ。足の下5m位に珊瑚が群生していて、そこに綺麗な魚が泳いでいるのが良く見える。快感〜。是非潜ってあれらに触りたいものだと素もぐりにチャレンジするも、水中マスクから水が入って来ておぼれそうになってしまう。どうも私は鼻で息をしてしまうらしく、すぐマスクに水が進入してくるのだ。Kさんは初めてのくせにちゃんと泳いでいる。潮の流れが案外あって、ぼ〜……っとしているとすぐに浮島から遠い所に流されてしまい、シュノーケリングは何と疲れるものなのだという感想を抱いてしまった。20分程してあがると、横のバナナボートが乗れる状態らしい。誰も並んでいなかったので最初のチャレンジャーとして乗ってしまう。モーターボートに引っ張られて疾走するバナナボートは快感。飛ぶ水飛沫がとても気持ち良い。島に戻ると、バナナボートも行列となっていて、降りたところで食事時間の始まりだった。

食事時間は11:30〜13:30、バイキング式なので好きな時間にとることが出来る。人が来ないうちにと、早々に食べはじめてしまう。並んでいるのはサテやミーゴレン、ソトアヤムなど、ちゃんとインドネシア料理しているものばかり。タンドリーチキンやサテがなかなかの美味しさだ。デザートのプリンまでたいらげて、外に出るとサブマリンの出発時間だった。「のるかい〜?」と声をかけられたので乗ってみると、なるほど「セミ」と名のつくように船本体は沈まず、客室が水深5m位のところにあるようになっている船だった。ゆっくりと30分ほどかけて遊覧する。ところどころ、魚の群れと遭遇したり(蒔き餌でもしていたのだろうか?)綺麗なチョウチョウウオを見たり、如何にも南国の海だなぁと実感する。
サブマリンから降りた後は再びシュノーケリング。今度は軟弱にもビート板を使う。潮の流れに逆らって泳ぐのって本当に大変なのだ。魚の群れを見つけて追いかけようとすると、すぐにエリア境のロープにぶつかってしまい、そこから潮に逆らって帰るのがとても大変になってしまう。水は表面は温かいが足を下におろすと案外冷たい。しばらく海につかっていると体がどんどん冷えていってしまうのだ。赤道直下と言っても、それほど灼熱というわけではないようだ。

海からあがり、マットをひいてしばし日光浴。冗談ばかり言うスタッフと話をしたり、写真を撮ってもらったりする。スタッフは誰もかれも面白い人ばかりだが、極めつけが田代まさし似の男で、写真一つ取るにもふざけてしまって大変だ。「ツルハセンネン、カメハ、マンネン」なんて言葉を知っている人もいるし、スタッフは妙な日本語を知っている。
休んだり、フィンをつけないで再び海を泳いだり、バナナボートに再チャレンジしたりしていると、もう出発の時間になっていた。少し早めに船に戻り、空いている間に着替え室で水着からワンピースに着替えた。

15:00
ロンボンガン島出発。
帰りも行きと違わず大層揺れる。なんだかんだで疲れてしまい、Kさんに寄りかかって少し寝てしまった。

16:00
ブノア到着。
直接ホテルに送って貰っても良かったが、もう一度トラギアに行きたいという野望から、送迎の人に相談する。もしかしたらトラギアが入っているかもしれない、途中にあった"ニューギャレリア"(ギャレリア・ヌサドゥアの姉妹店らしい。最近出来たようだ)で降ろして貰ったが、ここにはトラギアは入っておらず、純粋なDFSだった。日焼けで真っ赤になった顔で「ここじゃない〜、私たちが行きたいのはこんなキレイなとこじゃない〜」と言いながら、出口のところで何故か警備員と交渉、ヌサドゥアのギャレリアまでRp15,000で行ってもらうことになった。やってきた車にその金額で向かってもらう。
途中、ギャレリアまで行かなくともトラギアの大きなマートがあったのでここで降ろしてもらう。買い物だ、買い物。
またミーゴレンのインスタントとか買っているKさん。何でも日清のものがあったらしい。"ニュードル!"なんて宣伝の紙が貼ってある。私は昨日割ってしまったオレンジーナを3本購入。ついでにココナツミルクのパック入りも買ってしまう。ちょっとハズレかもしれないが、所詮75円とか思ってしまうとどうでも良くなってしまう。ちなみに、何処に行ってもマンゴスチンは無い。昨日のトラギアにほんの少し篭に入っているのを見ただけだ。……昨日買っておけばよかったなぁ。
念願のサンミゲールも買えて、満足。インポートもの(といってもシンガポール)と現地産のと値段が2倍位違う。無論インドネシア産のものを購入。サンミゲールだけじゃなく、他のビールやジュース、コーラなんかもインポートものと現地ものに別れている。

TRAGIAでお買い物
オレンジーナ Rp 1,800 *3
ココナツジュース Rp 1,500 *2
サンミゲール Rp 2,750 *2
ミーゴレン Rp 1,100 *2
マンゴキャンディ Rp 1,175
エビセン Rp 1,775
Rp 19,000

ちょっと不気味なマンゴキャンディーはKさんの職場の人々へのお土産らしい。
さて、帰りはどうしようかと、また車を見つけるべく、もの欲しそうな顔をすることにした。この「もの欲しそうな顔」の効果たるや絶大なもので、ものの数秒で「タクシー?」などと声がかかる。Rp5,000位からはじめて、Rp10,000位で商談成立すれば良いかと話していたが、相手の最初の言い値Rp25,000からあっというまにRp8,000で話がまとまってしまった。15分以上の道のりを400円程度で送ってくれるというのだからラッキーかもしれない。

17:00
無事に部屋に戻る。今度はオレンジーナも無事だった。シャワーをあびて一息ついて、今日はホテル内のヌードルショップ、ワランミーで夕食をとることにする。

18:00
ワランミーに行くべく、外にでると何処からともなくガムランの音がする。まるでレゴンダンスの時の曲のようで、もしやと思ってワランミーではなくプールサイドの方へKさんを引っ張っていく。プール脇にある舞台にガムランなどの演奏者が7人ほど、その前の広場では4人の女性が踊っていて、まわりにテーブルと椅子がセッティングされている。ホテルの催しのようだ。
まだ食事にも早い時間なので、隅のテーブルについてダンスを見ることにした。4人の踊りは終わるところで、まもなく男性1人のダンスになった。バリスとかいうものらしい。と、ホテルマンが案内のペーパーとメニューを持って来たので、私はバナナラマというカクテル、Kさんはミックスジュースを飲みながら鑑賞することにした。オムニバスの踊りの内容は以下のようなものである。

ゴング・カンティ・ブダヤ舞踏楽団

PANYEBRAMA 歓迎の踊り

4人の少女達によって踊られるもので、踊りの最後に花篭に摘んである花を会場にまき散らして歓迎の意を表す。普段は寺院の参拝者を祭りの宴に迎える時に踊られるもの。
BARIS 戦士の踊り
寺院の特別な記念日などに踊られるもので踊り手と楽団の指揮者とのかけあいで進められる踊り。
KIJANG KENCANA 金色の鹿の踊り
有名なヒンズー教のラマヤナ叙情詩をもとに創作されたもので、3人の少女達によって繰り広げられる踊り。
PANJI SEMIRANG 愛しい人
男性のソロだが、この物語では彼は本来ならば王女という設定。しかしこの踊りの中では若い男性に姿を変えている。彼女は他の王国を訪れそこで催されている宴で踊りを披露する。踊りながら彼女の恋人パンジ・スミランの姿を会場の中に探そうとするのである。最初は全てが徒労に終わってしまうかのようみ思えたのだが、宴が終わりに近づく頃ついに彼を見つけることができ喜びに溢れるという感情の動きを描写した踊り。
OLEG TAMULILINGAN まるはな蜂の踊り
男女によって踊られるもので花畑でのまるはな蜂の求婚ダンスを表現したもの。この踊りは外来客の為に創作されて以来、人気の高い演目となっている。

次々と踊られて1時間、昨日のケチャの踊り手程洗練されてはいなかったが満喫出来た。終わって出て来た一団を見ると、これは5人で踊られていたらしい。女性4人と男性1人。……という事はバリスを踊った人物も、男装した女性を演じた人物も、蜂のダンスをした人も、全て同じ男性だったということになる。結構、すごいかもしれない。男装の踊りなど、なまめかしくてなかなか良かった。
Kさんに言わせると、踊りの足さばきというものは戦う動作と似ているそうだ。

19:10
今度こそワランミーで食事。インドネシア風ラーメン、焼うどん、餃子とアイスティーを2つ注文。餃子も焼うどんも食べたことのないような味でとても美味しかったが、インドネシア風ラーメンにまさるものはない。甘辛い肉味噌のようなものが上にのり、こってりとこくのある鶏のスープが絶品だった。中に入る揚げ餃子のようなものもとても美味しい。焼うどんのKさんと皿を取り替えつつ、「おいしい〜」と感涙にむせいだ。アイスティーには草の茎ので出来たマドラーが添えられていたが、これが形容しがたい不思議な匂いのするものだった。「バナナだ!」「いや、パパイアだ!」「ココナツかもしらん」と論議をかわしたが、未だに何なのか見当がつかない。

21:00
部屋に戻り、風呂あがりにオレンジーナを飲むと早々に就寝した。どうも冷蔵庫が屋外だというのがツライ。
どうも夜遊びとは程遠い私たちである。健康的というか、何というか。