6/23(月) チェックアウト

08:00
あさごはんを食べに行く。朝起きた時に見ると、Kさんの背中の皮がむけつつあった。お互いに、本当に黒くなったものだ。赤道直下の陽をあびるのも今日が最後である。レストランで2人、全く同じものを注文する。紅茶とミックスジュースと鳥肉粥。粥はメニューにあったのを知っていたが、これまで「おなかふくれないし」と2人とも躊躇していたのだった。
Bubur Ayam *2 Rp 18,500
Tea *2 Rp 10,500
Mix Juice *2 Rp 18,000

粥はこれまで食べなかった事を後悔するほど美味しかった。どことなくインドネシアな味だ。
食事を終えて、ショップに寄り、昨日のサテに添えられたサンバルソースを買って部屋に戻る。
A'Dari lombok chilli soy souce Rp 11,000

09:00
荷物まとめ。土産がまた増えてしまって難儀する。すぐにプールに行くのでプール用の格好をし、部屋にあった藤の篭(チェックインした時、帰国時に持ち帰っても良いと言われた篭だ)に着替えを詰め込んでベルボーイを呼んだ。ここは石畳の通路なので、一体どうやってスーツケースを運ぶのかと思うと、肩にひょいっと担ぎ上げて運んで行く。あんなに重い、30kgはありそうなスーツケースである。Kさんも
「俺も力はあるけど、あれやれと言われたら"頼むから勘弁して"だなぁ」
と言っている。私も御免だ。

荷物をフロントに預け、チェックアウトしようとすると清算は夕方で良いとの事。またチェスを持ってプールサイドに向かう。丁度ソーダが出てくる時間帯だったようで、ソーダを飲みながらゲームする。私はかなり奮戦し、あと一息というところまでKさんを追い詰めるも、やっぱり負けてしまった。まぁ勝負に勝って試合に負けたというやつだ。ふん。

13:00
一度着替えてからレストランに行こうということになった。フロントに行くと、夕方まで736室を使ってくれということだ。案内されて今までフロントから右に行っていたのを、今度は左の道を行く。かなり歩いて奥の方に門の無い小さな家のようなものがあった。ここらしい。スーツケースもちゃんと運ばれて置いてある。藤の椅子がおいてあるテラスじみた入り口から入るとダブルベッドと2脚のダイニングセット、ヴィラには無かったテレビがここにはあった。ベッドの左の扉から洗面所とトイレに行け、その奥にシャワーブースがある。さすがにバスタブは無いが……それでも東京のビジネスホテルより広い位かもしれない。タオルもシャンプーも客室のものと同じものが充分用意されていた。

ひとしきり感動した後、レストランへ行く。今日はパスタな気分、と2人してパスタを食べる。
Kさん: ストロベリークラッシュ
ソトアヤム(食べ納めのつもりらしい)
ホームメードフェットチーネ
アイスコーヒー
由紀: ストロベリークラッシュ(今日のはこの間のよりもすっぱかった)
シーザーサラダ
トマトソースのペンネ
スリカヤ、アイスティ
Caesar Salad Rp 17,700
Homemade Fettucine Rp 22,600
Penne Pasta Rp 22,600
Soto Ayam Rp 12,700
Srikaya Rp 12,400
Iced Tea Rp 5,250
Iced Coffee Rp 5,250
Strawberry Crush *2 Rp 24,000

私のトマトソースのペンネも悪くなかったが、Kさんのクリームソースのフェットチーネが大層美味しかった。そのへんのレストランを軽く凌駕する味何だもんなぁ。悔しいと言うか、何と言うか。
部屋に戻り、ベッドの上に転がってごろごろする。プールに行くのがめんどくさくなったので「このまま昼寝しようか〜」なんて話になる。だが結局最後の焼きに入るのだ!という決意のもと、プールに向かう。もう2時半頃になっている。Kさんは何度もプールに入って泳いでいたが、私は太陽に顔を向ける格好で思い切り熟睡してしまった。灼熱の太陽の下で、良くああも寝られたものだ。3時半頃、そろそろ戻ろうかという気分になってきたが、あと30分待つとフルーツが出てくると思うと、どうも部屋に帰れない。どうやらKさんも同じ事を考えていたようで、2人で自分たちの浅ましさに大笑いした。
プールの左側のチェアに私たちはいたのだが、右の方に白人男性の2人連れがいた。「ゲイか、ゲイ!?」と私たちはささやきあっていたが、片方のサングラスをかけた中年の男の人が赤いハイビスカスを耳にさしたり、「自分にもフルーツをくれぃ」と言ったり、何と言うか……。でも何だかかわいいんだよなぁ。誰かに似ていると思ったら、漫画の「ドクター秩父山」に出てくる秩父山先生にそっくりなのだった。ひそかに2人で大笑いする。
などとしていると無事にフルーツが配られた。食べてすぐに部屋に帰ったのでは、何だかこれを待っていたようであさましいぞ、ということで最後にひと泳ぎして部屋に帰る。もう顔や肩がひりひりすることこの上ない。本当に私たち、原地人のように焼けてしまった。

部屋に戻り、奥のシャワーで体を洗う。クールダウンのジェルをぺたぺたと塗り、クーラーの効いた涼しい部屋でごろごろする。

18:15
チェックアウト。また電話して荷物を運んでもらう。何度見ても、あのスーツケースを肩に背負う人はエライと思う。ファックスでの応対をしてくれたり、到着日にロビーにいたりしたマネージャーのアダジャヤさんが今日はフロントに立っていた。「如何でしたか?」というような事を聞く彼に、「とても楽しかった!アイル・ビーバック、アゲイン〜」とたどたどしく答え、アマンダリを後にした。何と言うか、ホテルの格を見せ付けられたようで、とても快適だったけど「出直してきます」という感じ。ハネムーンじゃなく、20年後位にカッチョイイ中年になってから再挑戦する所存である。
いや〜、快適だったけど、請求が怖いことこのうえない。

車は暗いウブドゥの道をデンパサール方面に向って走る。どうもKさんとつきあってからこっち、私まで気だとかに敏感になってしまったようで、道のはしはしに寺院が数多く見られるのだが、寺院が近づいたりすると妙に寒くなったりする。その所為だけでもなく、実際に車の冷房もかなり強いようで、体がどんどこ冷えてくる。頼むから、バリで風邪ひくなんてことにはならないでもらいたい。空港についた頃には完全に冷凍マグロ状態となっていた。ポーターの腕章をつけた係員がすかさずスーツケースを持ってカウンターまで持って行く。別に「持って」って言ったわけじゃないけど、チップを要求される。……まぁいいけど、正規のポーターのようだったし。

19:25
カウンターに並ぶ。まだチェックインは始まってなかったようで、60人位は並んでいるだろうか。だが7時半を過ぎても一向に列が短くならない。ざわざわする中、そばの人をとっつかまえて聞くと、オーバーブッキングが発生してジャカルタ→東京間の便はあるがジャカルタまでの席が無いのだと言う。スタッフが正規のボーディングパスではない、紙切れのような搭乗券を持ってかけずりまわっている。私たちはリコンファームもちゃんとしたのに、乗れないとはどういうこった!?と文句を言おうとすると、「別の便ですが、ビジネスシートで用意させて頂きました」との事。まぁ、無事に帰れるんなら、良いじゃないか。チケットを貰えたのは、すでに20:15だった。

で、チケットを良くみると離陸時間が20:50とある。
おいおいおい、これじゃダッシュで出国手続きしなきゃならないじゃないか〜、空港で会社へのお土産を買うつもりだったのに、買えなかったらどうしてくれる〜、ジャカルタで買える保証はあるのか〜……とバタバタしながら出国手続きをする。手続きが終わり、免税店が並ぶ通路にあるモニターでフライト案内を見ると私たちが乗せられる665便の離陸は21:20となっていた。少し安心、おちついてプラザバリの店でチョコレートを4箱買う。しかし、何故何処の国のお土産もマカデミアナッツのチョコレートになるのだろうか。

通路を歩くと、またもプラザバリの免税店。クラランスの文字が見えたのでふらふらと寄ってしまう。まぁ時間は40分はあるし。あれこれと手に取ってみると、下手をすると日本価格の半額近い製品まである。わさわさと日焼け後のケア用品2つ、マッサージジェル、バスフォーム、アイケアセットを選び、購入。カードで支払いを済ませると福引き券をくれ、すぐそこで福引きが出来ると言う。時間ないのに、何故よりにもよってこういう時に……と思いながら荷物を持ちつつ福引き所へ。そこには丸い、回転させて玉を出すガラガラが置いてあった。
どうせハズレだろうと思ってまわすと、緑色の玉が出た。「アタリ、アタリ、ヌノ、ドウゾ」と係の女性が言う。織物の布がいくつか並んでおり、テーブルクロス位のサイズらしいそれらから青い布を選んだ。
PLAZA BALI でお買い物 $ 172.00

飛行機乗る前に大荷物になってしまい、困惑しながら荷物整理をする。アマンダリから持ってきたバッグが大活躍しているのだが、あまりにもきゅうきゅうに詰めてしまったため、重さで持ち手が非常に不安定な状態になってきてしまっている。日本まで無事に持ち帰ることが出来るだろうか。

21:30
およそ定刻どおり、ジャカルタへ出発する。席はビジネスシートの7E、7Fである。ビジネスシートは満席で、そのほとんどがオーバーブッキングで振られた日本人だった。どう見てもビジネスクラスの人ではない旅行者ばかりだ。……人の事は言えない。
離陸直前、グラスに入ったジュースなどが配られ、離陸まもなく夕食が出る。ビジネスクラスでも機内食はやっぱり機内食……。フットレストもあって快適な椅子の上でごろごろする。たかだか1時間半のフライトだ。

23:00
ジャカルタ到着。
免税店関係はどこもまだ開いていた。夜中の11時に営業なんて、結構大変じゃないだろうか。
1時間は時間があるので、マクドナルドなどのファーストフード店が並ぶエリアで最後のソトアヤムを食べる。ライスまでついてきてRP7,000。味はまぁまぁ。食べながらどうもお腹の調子が良くない私たちは交互にトイレに駆け込んだ。
もうすぐ1時間だというので、搭乗ロビーに入る。既に人がぎっしり入っており、たまたま空いた椅子に座って待つ。……が、待てども待てども搭乗案内が無い。皆ダレダレの様子で椅子や床に座っている。

24時を30分も過ぎた頃、やっと搭乗案内が出た。皆ゾンビのように機内に乗り込む。

25:10
思い切り遅れながらも無事GA872が離陸。どうやらこの飛行機がバリを発ったのが遅かったようだ。
今度はエコノミー席で20B、20C。窓際のA席には白人男性が座り、ペーパーバックを広げている。今度は離陸しても御飯が出る様子が無かった。機内の気温が低いので、Kさんの分の毛布もひっかぶって寝た。
夜のフライトはひたすら寝れば目的地に着くから、まぁ楽だね。
Kさんは、どうやらそれほど飛行機におびえなくなったらしく、落ち着き払って寝ている。途中、配られたピーナツの袋をもそもそとシャツのポケットに押し込んだりという奇行も見られたが、後の話では自覚あっての行動だったらしい。

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旅行中に購入したおみやげの山