6月4日(金) とどめのこんがり、巨大ハンバーガーもりもり

三度目のブッフェ朝食

ホテルに居着いている猫。かわいいかわいい 三度目のブッフェ朝食にちょっと飽き飽き感を漂わせつつ、でもこれが最後のブッフェと思うとそれなりに感慨深いものが。今日はもう帰国。3泊4日のバカンスなんて、本当にあっという間だ。

今日が最終日だということを察したのか違うのか今日の息子はやたらと早起きで、7時前に起きて活動し始めた。私もつられて早く起きてしまい、だんなが起きるのを待って朝御飯に。7時を過ぎたばかりだと、レストランもまだ閑散としている。
滞在中何度も見かけた痩せた茶色い猫が、今日もロビーの近くて寝こけていたので記念撮影。

今日はなんとなく、パンよりも御飯が食べたい気分たったので、大きな平皿の中央に白い御飯と炒飯とキムチを盛りつけてみる。そして周囲におかず類、揚げ豆腐のフィナデニソースとか鶏の照り焼き、一口サイズのポテトのフライ、ワイルドマッシュルーム入りのオムレツなどを盛りつけてみる。炒め野菜も心もち多めに。給湯器と各種ティーバッグはいつも置いてあるので、それで熱い煎茶をいれてからたっぷりの氷を投入し、アイス煎茶にした。

「私はナシ・チャンプル風にしてみました〜」
だんなに報告すると、
「……白い御飯があるだろ。醤油はテーブルにあるよな。パンがあるからバターも当然ある、と」
などとゴニョゴニョ言った後、
「バター醤油御飯ができるじゃーん!」
と、御飯茶碗に白い御飯を盛りつけ、パンコーナーからバターを持ってきた。御飯の上にバターを乗せ、醤油をひとたらししてカフカフと混ぜてからかっこんでいる。バター醤油御飯はこのようにちょっと下品な食べ物だけれど(まぁ、和風バターライスと思えば……)、でもとても美味しい。美味しい御飯と美味しいバターで作ると、本当の本当に美味しい。日本から離れた南国で、おかず盛り合わせ飯とかバター醤油御飯とか、怪しげな行動をしている夫婦だった。息子は3日連続、嬉しそうに各種コーンフレークとフルーツとスモークサーモンを平らげて御機嫌。

いつもほんの少しずつ内容が変わる3種類ほどのフルーツ、今日はメロン2種類とオレンジ。オレンジが甘くて美味しくて、デザートにたっぷりいただいてきた。

最後のプール、最後の海

この3日間で家族全員、焼くに焼いた。私やだんなの肩や背中は痛々しいほどに真っ赤になり(そして実際、とっても痛い……)、息子は南国の人のように真っ黒になった。あまりに痛いので今日のプールはやめておこうかという話も出たのだけれど、最終日ということもあって気合いを入れてプールに臨む。

で、あまりに気合いを入れて臨んじゃったものだから、プールがまだオープンしていない。タオルを貸し出してくれるインフォメーションは扉が閉まっているし、プールにもチェーンの柵がつけられている。しょうがないので浮き輪やビーチボールでデッキチェアの場所だけとっておいて、パターゴルフを2ゲームほど。その後、海に行き、プールに行き、最後の3時間半ほどを思い切り楽しんだ。

西川きよし似の魚を激写! 今日は11時から、海でウィンドサーフィンの無料レッスンがあるらしい。
「やってみようかなー、いい機会だしなー」
と、だんなは他の何人かの参加者と一緒にウィンドサーフィンのレクチャーを受けてきていた。私と息子はその間、砂浜で砂山作って遊んでみたり、海をぽちゃぽちゃ泳いでみたり。

遠浅のこのあたりの海にもたくさんの魚がいることはもうわかっていたけれど、ほんの1mちょっとの深さしかない海底を眺めながらぽちゃぽちゃ泳いでいると、2〜3種類の熱帯魚が合計20匹ほども集まっているところに出くわすことができた。もうすぐそこ、手の届くところにワラワラとお魚が泳いでいて、ちょっと感動。今度は本格的にシュノーケリングやアクアノーツ(空気の管つきの巨大なヘルメットをかぶって水にもぐるアトラクション)もしてみたいかも。

「ほらほら息子、お魚がいっぱいだよ〜」
とか言って、浮き輪に捕まる息子と一緒に岸に戻り始めると、足の甲に小石をぶつけたような"コツンッ"という衝撃が。なになに、鮫でも出たか漂木でも触ったか!?と振り返っても、何もいない。おんやー?と思っていると、そばにいた息子が
「いたいっ!」
と悲鳴を上げた。同じ事が彼にも起こったらしい。

ゴーグルをつけて海の中を覗いてみると、そこには西川きよし似の魚が1匹。私たちは彼女(彼?)の縄張りだか巣の上だかを通ろうとしてしまったらしく、それが猛然とこちらに向かって何度も突進していたのだった。顔を水につけた途端、下からプルプルと身を震わせながら私の顔めがけて進んできてくれちゃって、かなりビビる。その威嚇は一応、対象物に当たる直前で止まるようになっているようだったけれど、何度か私の足や息子の足に当たっちゃったものであるらしかった。西川きよし顔のくせに、度胸あるなぁ……と恐れ入りながら写真を1枚。そのままそろそろと岸に向かって戻っていった。

ハンバーガーの昼食

「まだ!まだ遊びたい!」
そういう息子を宥めすかしながら、12時半頃部屋に戻る。レイトチェックアウトで14時まで部屋が使えるということで、ざっとシャワーを浴びて着替えてから荷物の片づけは後回しにしてお昼御飯に。「Galley」という軽食レストランには何だかんだで昨日も一昨日もお世話になっていたけれど、最終日の今日もここに入ることにした。一昨日、近くのテーブルに座っていたカップルが食べていたハンバーガーやホットドッグがとても巨大で美味しそうだったのだ。最後の食事はハンバーガー!アメリカチックなハンバーガー!
ボリュームたっぷり

「おゆきさん。今日はもう帰国ですし、飲み過ぎないようにしましょうね」
「えー、飲んじゃ、ダメなの?」
「飲んじゃダメとは言ってないよ。"飲み過ぎないように"と申しております」
「……あ、そうか、飲み過ぎないように、ね。1杯だけならね」
「そうね、1杯だけならね」

そんな事話しながら、今日も昼からビール。3日連続、昼からビール。私は青島、だんなはミラーライトをくぴくぴ飲みつつ、それぞれ注文したハンバーガーができあがるのをじっと待つ。ハンバーグの焼き方まで聞かれた"Marianas Sirloin Burger"は、サイドディッシュとしてフライドポテトかスパイシーフライドポテト、フルーツ盛り合わせかグリーンサラダのどれか1つがついてくる。私がポテトにしたら、きっとだんながサラダかフルーツを取ってくれるだろうなぁと期待して
「スパイシーフライドポテトね」
と注文したら、だんながすかさず
「こっちはフルーツ盛り合わせでね」
と言ってくれた。呼吸ばっちり。そして息子にはハムとチーズのサンドイッチ。

やってきたハンバーガーは、おっそろしく巨大だった。アメリカでもこれでもかとハンバーガーを食べたけれど、でも、こんなに大きなバンズは見たことなかったよ……というくらい、大きい。大きな大きなパンに、そこからはみ出そうなほど大きなハンバーグが乗り、とろけたチーズもついている。パンの脇にはレタスやトマトや玉ねぎやピクルスがこんもりと積まれ、卓上にはマスタードとケチャップが用意され、それらを使って自分でハンバーガーの最後の仕上げをして食べるようになっている。肉もパンもこれでもかとボリュームたっぷりなので、それに負けないくらいケチャップをたっぷりこってり大量に垂らした。

アンガスビーフ使用というハンバーグは、とてもジューシー。肉の味が濃厚で、たまらなく食べ応えがある。大口あけてがぶがぶ囓っているのに少しも減らなくて、山盛りスパイシーポテトとも格闘しながら必死に思いで平らげた。この迫力のサイズが嬉しい。これ1つ食べてしまうと「もう、あと2週間はハンバーガー食べなくていいわー」と思えてしまうのだけれど、悔いはない。ハンバーガーはこうじゃなくっちゃ。

Pacifc Islands Club」内「Galley」にて
Marianas Sirloin Burger
Beer (Tsing Tao)
$9.50
$4.50

荷造りして、空港行って、さよーならー

部屋に戻ると1時過ぎ。スーツケースを開いてもいない状態だったので、そこからめちゃめちゃ急いで帰国の荷造りを開始する。Tシャツで持ち帰り用のビールをくるみ、塗れた水着はビニール袋にぎゅうぎゅうと詰め、あれ入れてこれ入れて、パソコンもしまって……と、もう必死。なんとかぎりぎり午後2時にチェックアウトすることができた。

帰国便は午後3時50分発。ホテルのゲームルームでほんの少し時間を潰し、ホテルの送迎車で空港まで送ってもらう。チェックインの列に並び、手荷物検査の列に並び、"搭乗開始の10分前"というとても程良いタイミングで搭乗口の前に到着。買い残したものなーし、忘れ物なーし、未練なーし、と最後の確認をして、リゾッチャ便に乗りこんだ

さよーならー

機内はガラガラ。私たちの前後5列くらいは誰もいないような状態で、離陸してシートベルトサインが消えたところでそれぞれ好き勝手な席に座ってみたりして帰国までの数時間を楽しんだ。ガラガラだから、ドリンクのワゴンなんかもやってこない。席に来て
「お飲物は何になさいますかー?」
と聞かれたりするので、ビジネスクラスのお客のような気分をごくごくほんのり味わえたりした。

アメリカ〜ンなステーキやハンバーガーが楽しめて、日本からすごく近いのに気候は南国のサイパン。
今までバカにしててごめんサイパン、楽しかったよ〜、と思いながら、相変わらず真っ赤な体で無事帰国。次は、グアムかなハワイかな。南国大好き。