10月09日(金) セントレジス御飯、フォーシーズンズ御飯
- ・ クラブラウンジの朝御飯
- ・ 「The St. Regis Bali Resort」〜史上最高のサンデーブランチ
- ・ 午後はだらだら
- ・ クラブラウンジのカクテルタイム
- ・ 「Four Seasons Bali」〜思い出のあの店へ
クラブラウンジの朝御飯
昨日はなんだかんだで疲れ果て、10時になるかならないかのうちに就寝した。
リゾートバカンスの旅は、我が家の場合夜が早い。でもって朝が早い。とりわけ私は早い。
案の定、今朝はほとんど明るくもないうちから目が覚めてしまって、時間を見れば5時30分。日本時間だと6時30分、「いつもの時間だ」という感じだ。
昨日の日記をぽちぽちつけながら他の皆が起きるのを待って、8時、今日もラウンジに赴いて無料の朝御飯をいただくことにした。
それにしても今日は良い天気。
脳天気なほどに青い空は「これぞリゾート!」という感じでわくわくしてくる。
ラウンジまでの道のりは、おそらくはフロント棟経由で行く方が近いと思うのだけれど、遊歩道のある海沿いの道が爽やかな気分で歩けるので、今朝も海っぺりをてくてく歩いてラウンジに向かった。
左の写真は、海沿いの道で存在感を放っていた「Beratan Villa」の入り口。
後で調べたところによると、192平米の広さがあり2ベッドルームを擁するヴィラなのだそうだ。
クラブラウンジの朝食の品揃えは、昨日の朝とおおむね同じ(というか、毎日そんな感じ)。
コールドミートやフルーツあたりは変わり映えなく、対して甘いパンの類は7割以上入れ替わっている印象。日替わりの野菜ジュース、ホットミールの「TODAY SPECIALS」も違うものになっていた。
今日のジュースは「beetroot & cucumber juice」、TODAY SPECIALSは「Spanish omulette」「sauteed forest mushrooms with herbs」の2種類。
今日も「○○とキュウリのジュース」なんだなぁ……と苦笑いしながら、その色鮮やかなビーツ色のジュースを試しに少しいただいてみることにした。貴重な存在のホットミールは両方ともいただいて、マッシュルームと同じ保温容器に入っていたベーコンも添える。今日選んだパンはパン・オ・ショコラ。
「……うん、ビーツだよね。んでもって、キュウリだよね」
リンゴやトマトあたりも入っているのか、ほのかに甘さや塩気があって飲みやすく調整されていはいたけれど、色鮮やかなジュースは見事に「ビーツとキュウリ」の味だった。
野菜ジュースは嫌いではないけれど、キュウリのジュースというのは、あまり馴染みがないこともあって不思議な感じ。
今日は後に巨大イベントが控えていることもあって、朝は軽め、軽めに。グラスに盛られたフルーツもだんなと半分こして食べた。苺とパパイア、メロン、パイナップル、黄色いスイカという組み合わせで、残念ながらマンゴーは入っておらず。そういえばマンゴーも食べていないけれど、マンゴスチンも食べてないなぁ。
スモークドハム、ベーコン スパニッシュオムレツ、マッシュルームのソテー カットフルーツ パン・オ・ショコラ、テーブルロール ビーツとキュウリのジュース、牛乳 ミルクティー |
史上最高のサンデーブランチ〜「The St. Regis Bali Resort」
午前中の数時間は、部屋でまったり。
せっかくのスイートルーム滞在、広い部屋を満喫しているようでいてその実けっこう部屋を空けていたりするので、午前中はシングルベッドサイズの巨大なソファに寝ころんでやたらたくさん数があるクッションを思うさま抱え込んだりしていた。
11時になろうという頃、身支度して出かけたのはグランドハイアットと同じヌサドゥアエリアにある高級ホテル(いや、"超"高級ホテル?)「The St. Regis Bali Resort」。
バリ島でサンデーブランチ開催しているホテルがあったりしないかなぁ、と、旅行前に調べていたところ、見つけたのが「セントレジスのサンデーブランチは素晴らしい」といういくつかの記述。検索して、そのサンデーブランチの模様を記したブログなどを読んでいたら、俄然行きたくなってきた。事前にネット経由で予約を入れておき、いざサンデーブランチ〜♪
地図で見る限りでは、海岸線を500mくらい進めば目指すホテルに辿り着けそうな感じ。内陸側を行くとなると、道が微妙に入り組んでいるので1km以上はありそうだ。
「ビーチを歩いてセントレジスまで行けるかなぁ?」
とホテルの人に相談してみるも
「タクシー乗った方が良いわよー」
というお返事で、正確な場所がわかっていない以上確かにその方が良いかもと、行きはタクシーを使うことに。
グランドハイアットも相当ゴージャスなホテルだと思うけれど、セントレジスは輪をかけてなんだか凄かった。
上質な大人のリゾート、という感じ。子供は明らかに似合わない感じ。
「伝統的なバリ様式」より幾分モダンな方向にベクトルが向いていたしつらえのホテル。
車寄せから、ロビーフロアを通してずどーんと吹き抜けで海まで視界が広がっている。その吹き抜けの造り自体は他のホテルでも普通に見ることができるものではあるけれど、セントレジスのその空間の美しさにはため息が出た。なんというか、もう、ただただ美しい。
海に向かってロビーに立って、すぐ右側がサンデーブランチを供するレストラン「Boneka」。
そして左側は通常は午後から営業の「King Cole Bar」がある。
メールで予約を入れた時に、「Complimentary aperitif selection, including our signature Bloody Mary from 11h00 A.m to 12h00 P.m at The King Cole Bar.」と案内をいただいていたので、11時過ぎに到着するようにお出かけしてみたのだった。
いただけるカクテルは、決められた何種類かのもの。
人気はこのホテルオリジナルのブラッディマリー「Red Snapper」だそうで、他にはウォッカベースのCosmopolitan(クランベリージュース入り)、Honey Lime Crush(蜂蜜とライム入り)、ラムベースのStrawberry Punch(フレッシュストロベリー入り、白ワインも入る)、Passion Fruit Daiquiri(パッションフルーツとオレンジ入り)といったものが。
ノンアルコールは、ミント入りレモネード「American Mint Lemonade」とオレンジジュースがあるとのことだった。
バーの何ヶ所かには、天蓋つきの"お姫様ソファ"みたいな席もあって、そこに座らせてもらうことに。
私はパッションフルーツダイキリを。だんなはハニーライムクラッシュ、息子はミントレモネードをいただいて、ちびちび舐めながらサンデーブランチの始まりを待つ。
あわよくば3杯、いや2杯くらい楽しめたら良いなぁなどと思っていたのだけれど、やってきたグラスが驚きの巨大サイズで、1杯飲むのもやっとという状況だった。ここで水分でお腹一杯にしても勿体ない話だし、と、1杯をのんびり飲んでいるうちに、「ブランチの支度ができました」と声がかかった。
レストランは、壁紙などにもオレンジ色を配した、食欲をそそる暖色主体のインテリア。広々としたソファ席、ゆとりのあるテーブル間隔は、よくあるタイプのブッフェ専用レストランとは明らかに異なる雰囲気だ。
席に案内いただいて、すぐにお飲物はいかがしましょう?との問いかけ。
卓上に置かれた小さなメニューには、白ワイン、赤ワイン、スパークリングワインがそれぞれ1種類ずつ記載されていて、その下に「Rp 495000」の文字があった。「ボトル1本の値段です」とも何とも書かれていなかったのだけれど、値段からして1本の価格かな?と、スパークリングワインを私とだんなそれぞれいただくことに。
蓋を開けてみれば、これは「選択したものが飲み放題になる」プランだったのだった。Rp 495000はお一人様分の価格。3cm飲んでふと気が付くとその3cmが元の水位に戻っているという次第で、絵に描いたような「ボトムレス」のスパークリングワイン飲み放題なのだった。
予想外の「飲み放題」になり、結果当初の想定以上に値が張るランチになったわけだけれど、でも後悔はしない。本当に最高の数時間だった。
ブッフェ台も、こんな風にセンスの良いもの。
よくある感じに「大皿に盛られた料理を自分でよそう」類のものはほとんどなくて、小皿に美しく盛られたものばかり。
だから何をいただいても、見た目からして美しく、それもまた嬉しいものだった。
卓上にはドリンクメニューとはまた別のメニューがあり、そこに書かれた品は「お声がけいただいたら料理を席までお持ち致します」とのこと。
そこには料金に含まれる「Freshly Squeezed Vitamin Drinks」として、マンゴーやパイナップル、マンダリンにスターフルーツ、"トマト&スイートバジル"といったものが記されていた。更にはスムージーも5種類以上、剥きたてのフレッシュフルーツ、といったものも。
そしてたっぷりの料理名が続いている。ブッフェ台に並んでいるだけでも壮観な量なのに、更にこんなにあるなんて!という圧倒のボリュームだ。
「Egg Variations」として、Farm Eggs any style、Spanish Avruga Pearls、River Lobster Egg Omelet、Scrambled Egg White Tian、Eggs Benedict、Egg Nouvelle、Fried Eggs and Seared Duck Foie Gras、Steak and Eggs(←だんなが食べていた。和牛使用!ですって) などなど。
「Chef's Creation」として、Fine Selection of Sashimi、Duo of Oysters、Crispy Fried Potato Cake、Veal Liver Spread、Selection of Our Dim Sum、Nasi Goreng、Mie Goreng、Indonesian Rice Porridge などなど。
なんだかもう、見ているだけでお腹一杯になりそうな品々。とりあえず前菜持ってこよう!お酒飲もう!と席を立ってじっくりブッフェ台を巡ってきた。
いただいたもので記憶に残った品をいくつか(他にもまだまだ食べたけどー)。
- Freshly Shucked Oysters
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レストランの入り口近くにあったのが、氷を満たした冷蔵ケース。その中にはたっぷりの生牡蠣!!
これがあったからスパークリングワインを頼んだのよねと、だんなも私ももりもり食べる。
用意されたソースは2種類、「Coriander Lime Dressing」と「Red Wine Shallot Vinnaigrete」。香菜好きな私はもちろんコリアンダーライムドレッシングをいただいた。キュッとレモン絞るだけなのも美味しい。
- Croissant French Toast
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何が何でもこれは絶対食べなきゃ!と前から思っていた、一番気になっていたメニュー「クロワッサンフレンチトースト」。「Chef's Creation」からのリクエストメニューだ。
「with clotted cinnamon butter and papaya lime jam」と説明書きがあったとおりに、フレッシュストロベリーの右に添えられていたのはムースのような口当たりのシナモン入りバタークリーム。
手前には、甘いパパイヤジャムを使った香り豊かなソース。
ただでさえカロリーの高い、バターたっぷりのクロワッサンに卵液浸してバターで焼いて……って、それはどんな悪魔の所業!?というたいそう恐ろしい(何が恐ろしいって、カロリーが恐ろしい……)品だったけれど、期待に違わぬ美味しさだった。ああ、もう1個食べたかったなぁ……。
- Roast Beef Roll
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サラダ代わりにとブッフェ台から貰ってきたのはローストビーフロール。
温かいローストビーフもまた、カットサービスでいただけたのだけれど(これがまた、唸るほど美味しかった……♪)、冷製ローストビーフのしっとりとした美味しさも素敵なもの。
薄切りローストビーフの中には、レタスをメインに野菜が色々。スイートチリソースっぽい、スパイシーな甘めのソースが添えられていた。
- 厚切り豚肉のグリル(正式名称不明)
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各テーブルには、トレイに料理を並べたスタッフが時折「ただいまこれができあがりましたが、いかがですか?」と、お勧めに来てくれる。これはそのうちの1品。
ああっダメっペース乱されちゃう!と思いながら、勧められる品はどれも美味しそうなものばかりなので、ついつい手が出てしまうのだった。
マッシュポテトの上に、厚切りの豚肉が1切れ。ソースはグレイビーソース風の旨味たっぷりなもので、でも豚肉は中華の焼味に見られるような、皮目をクリスピーに焼き上げたサクサク食感なのだった。洋食ベースだけれどほのかに中華、という感じの品。
- フォアグラのムース & Roasted Duck Roll
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ブッフェ台に隣接したキッチンで次々できあがっていく温菜コーナー。
何やら美味しそうな白くふわふわしたものがあったので「これはなぁに?」と聞いてみれば「フォアグラムースですよー」とのこと。フォアグラ!フォアグラ!
小さめサイズのブリオッシュ生地の上には洋梨の果肉が数切れ、そしてその上にふんわりとしたフォアグラムース。ベリーのソースが添えられている。
で、既に盛りつけていただいていたそのお皿には空間があったので、ついでに「Roasted Duck Roll」もいただいてきた。
クリーム多めで、それほどには強く「フォアグラ!」な存在感は感じないムースだったけれど、その軽さゆえにいくらでも食べられそうな味わい。ブリオッシュと洋梨という組み合わせも素敵だった。
- キャビアのパンケーキ
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だんなが何やらすごいパンケーキを食べているなぁと思って、私もいただいてきてみた「キャビア乗せパンケーキ」。
あっさり味のパンケーキの上に、ミモザサラダっぽい砕いたゆで卵。クリームのソースと共に、惜しみなくこんもり盛られたツヤツヤ光るキャビア!
ああもう、なんということでしょう……と、そろそろ回ってきたアルコールの酔いもあいまって、ダメよ、こんな美味しいの立て続けに食べちゃダメだわ……とわけわからない事を口にしつつ、もぐもぐ。
- バナナベニエ & クレームブリュレ & Allmatte
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息子が脱落し、だんなも「そろそろ限界……」とフォークを置きかかったところで、
「デザート貰ってきまーす♪」
と、しっかりデザートも数品。
手前は温かいバナナベニエ(揚げドーナツ)、練乳ソースをかけていただきます♪
奥の右側がパパイヤや砕いたココアスポンジを散らしたクレームブリュレ(濃厚な味わい)、奥の左が「Allmatte」という名前の焼き菓子。
Allmatteは、エクレアサイズの、"カスタードクリームのパイ生地サンド"風のもの。表面にはホワイトチョコ味のメレンゲ的なものが乗っている。見た目通りに甘かったけど、サクサクしてたいそう美味しかった。
アイスクリームも種類があったし、チョコレートファウンテンは斬新なプレゼンテーションでこちらもわくわくするものだったし、あとは大きなマカロンが何種類もあって、どれもこれもが美味しそう。
でもあとは、ココナッツ味のパンナコッタをいただくくらいで、「もうダメ動けません」というほどにお腹一杯になっちゃったのだった。
私もいい加減良い年なので、
「ブッフェに来たなら、料理は全種類食べておかないと気が済まないわ!」
と主張する時代はとうに過ぎ去り、
「欲しいものを欲しい量だけ食べればいいのよ」
という境地に至っている、はずだった。
なのにもう、このサンデーブランチは
「ああっアレも食べたいのに!コレもまだ食べてないのに!でも、無理……」
と愕然とするほどに、食べたいもので満ちあふれていた。
洋食がベースではあるけれど、お寿司コーナーがあったり(手巻き寿司1ついただいたけど美味しかった)、味噌汁や日本風のお粥があったり、中華の点心類や汁麺のコーナーまであった。
更にちょっとわかりにくい配置だったけれど入り口近くには伝統的なインドネシア料理コーナーもあって、望めば"ナシ・チャンプル"を作ってくれるようにもなっていた。
このホテル、朝食もこんな感じでたいそう幸せなのであるらしい。しかも宿泊にその朝食も含まれているそうで、「この幸せな朝御飯、空港送迎、LAN使用無料、"パーソナルセントレジスバトラー"(←何!?それ!?)」がデフォルトでついて1室1泊US$450くらいから、というのは、お高いようでいて値段以上の満足が味わえそうだなぁ……などと思ってしまうのだった。
午後はだらだら
食後は、腹ごなしも兼ねてセントレジスの中をぷらぷら。あっちが海岸!と、プールサイドを抜けつつ海岸まで抜けてみた。
セントレジスのプールサイドには、輝くばかりに白い布が垂らされたバレが沢山。
バレも、デッキチェアも、プールの雰囲気も、何もかもが高級感に溢れていて素晴らしかった。
「あの船があるあたりが、私たちのホテルだよね」
「……これは歩けそうだね」
車に乗りたい気分でもないし、歩いて帰りましょうか……と、ビーチに出て左側に歩き始めると、静かなエリアにはこれまたゴージャスなセントレジスのヴィラが並んでいて、部屋番号を示す小さな立て看板つきで各部屋専用のデッキチェアが海に向かって並べられていた。
「おお……こっちはプライベートプールつきだね」
「イヤァァァ、想像を絶する豪華っぷり!目の毒!」
「イヤァァァ、いつか泊まってみたいね〜」
「無理だから!宝くじ当たりでもしないと無理だから!」
悲鳴を挙げながら、「私たちの身の丈にはグランドハイアットだって"必死で背伸び"なのに!」と、逃げるように帰還した。
白い砂浜の海岸は案の定歩きにくくて最後ははだしになったりしたけれど、適度な運動で汗もかきつつ、無事に部屋まで戻ってきた。
本当に今日の天気は水遊び日和。
午後はだらだら過ごしましょうよと、クラブフロア宿泊者専用プールに行くことにした。プールの広さはさほどでもないけれど、お客は少なく、静かで快適。デッキチェアもちょっと上等。
この日差しはちょっと大変だねと、家族全員日焼け止めをがっつり塗って、水遊びしたりデッキチェアにトドのように転がったりを繰り返して、だらだらのんびり日曜の午後を楽しんだ。
ところで、明日からこのホテルでASEAN関連の国際会議が開催されるのであるらしい。
昨日の午後からホテルには大量の警官とガードマンがやってきていたのだけれど、彼らの手にはいかついマシンガン風の銃まで握られていた。上空には、時折ポリスマークのついたヘリコプターまで飛んでくる始末。
隠すそぶりもなく、警官たちはリゾート内のそこここで銃をぶら下げて歩いているので、「うひゃぁ……」と思っていたのだけれど、だんなと息子はといえば
「あれ、アサルトライフルだ!照準までついてる!すっげー」
「あの服も防弾チョッキだ!かっこいー」
と、何やら興奮気味なのだった。
だんなと息子が銃器にやたらと詳しいのは、きっとBIO HAZARD(=テレビゲーム)をやりこんだせい。ホンモノ見られて良かったじゃない……?と苦笑の私。
クラブラウンジのカクテルタイム
だらだら過ごすままに、時計を確認したらもう16時を過ぎようというところ。
あら、そうだわ、5時からカクテルタイムが始まるんだったわよ、と思い出して、部屋に帰ってシャワーを浴びた。
朝食をいただいているクラブラウンジでは、毎晩17〜19時がカクテルタイム。
軽食やアルコールが、朝食同様無料でいただけるのだった。
昨日はケチャを見に出かけてしまったので、今日こそはとラウンジに。
……でも、実のところ昼間の豪遊が響いていて、お腹自体はそんなに減っていなかったり。それよりも「喉が乾いた、何か飲みたい」という気持ちでラウンジに赴いた。
一口サイズに小ぶりの器に盛られた"酒の肴"が色々と。
キュウリの冷製スープらしい緑色の一口スープに、サーモンのマリネ、茹で卵と魚卵のカナッペ、ピクルスのピンチョス風やビーフパストラミなどなど。
グラスに盛られたカットフルーツは朝食と同じ感じ。
朝食より若干品揃えが良い風のチーズの他にはスティック野菜やナッツ類、甘いお菓子やデニッシュなどのパンもいくつか揃っていた。
温かい料理は「vegetable turnovers」という野菜のラビオリ(というか、揚げ餃子?)的な品と、チキンナゲットが。
だんなはビール、息子はスプライト、そして私はロゼシャンパンをいただきつつ、ソファ席でまったり。
「これから夕飯食べに行くしね」
「ていうか、まだお腹空かないし……」
とか言う割には、でもついつい色々つまんでしまった。
これから夕飯だというのに、最後にはうっかり「パンダンカスタード」なる甘いものも1つ。
薄緑色をした不思議な色合いのプリン、という風なその品、その色は「パンダン」によるもの。「パンダン」は東南アジアに自生する"タコノキ科"の植物だそうで、料理に用いる時には葉を香りづけ及び色づけに使うのだとか。カヤジャム(シンガポール、マレーシアあたりでメジャーなココナッツのジャム)に緑色をしているのがあるのも、このパンダンを加えるから、なのだそうだ。
ねっちりもっちりした歯触りのプリンで、昼間の疲れも飛んだ気分。
ビーフパストラミ、サーモンロール、えびせん ナゲット、揚げ餃子(風) 野菜スティック パンダンカスタード シャンパン |
思い出のあの店へ〜「Four Seasons Bali」
「軽くで良いよね」と夕飯は、私とだんなの思い出の店に行くことにした。
だんなは初めて、私は2回目のバリ島だった14年前の新婚旅行。
「せっかくの新婚旅行だし、憧れのホテルに泊まろう!」と分不相応なのは承知の上で「Four Seasons Resort Bali at Jimbaran Bay」に泊まったのだった。
ホテルでいただいた料理はどれもこれもが美味しくて素晴らしいものだったけれど、忘れられないのが「Warung Mie」(ワラン・ミー)という麺料理メインの軽食のお店。いわゆる"ラーメン"とはちょっと(いや、かなり)違った風だったけど、「インドネシア風ラーメン」はたいそう美味しかったし、「焼きうどん」「餃子」というものをバリ島で食べた(しかも、これまたすごく美味しかった)のは強烈な思い出だ。
そのワラン・ミーが今もあるのはwebサイトで確認済み。前回のバリ旅行時にはまだまだ息子は小さくて、ここまで食事に来ることもできなかったこともあって、今回は!と行ってみることにした。
電話で「予約した方がいいかな?いらないかな?」とフォーシーズンズホテルに問い合わせてみると、「予約を入れた方がおすすめですよ」とのこと。19時半で予約を入れて、19時にタクシーに乗ってゆるゆるジンバランまで移動した。
坂を上ったところにある吹き抜けのロビー前に車は到着、「そうそうこんな感じだった!」と一気に懐かしい気持ちになった。
ぼんやりと地面近くにランタンのように並ぶ明かりを頼りにしながら、てくてく歩いてワラン・ミーを目指す。このホテルは全室ヴィラでね、小さなプールがついてるんだよーと息子に話しつつ。
バリ様式の小さな門をくぐって入る「ワラン・ミー」。
池に足場が浮かんだ風なその入り口の感じは「そうそう、こんな感じだったかも」と思えるものだったけれど、「気軽な麺料理屋さん」ではなくてトラディッショナルなインドネシア料理を供するお店に様変わりしていた。
全体的にお洒落な雰囲気になっていて、素敵な感じ。あらまぁ〜と、軽く驚きながらメニューをいただき、それほど多くは注文できなかったけれどあれこれいただいてきた。さすがフォーシーズンズ、トラディッショナルなインドネシア料理も洗練された味わいで、何を食べても美味しかった。
キャンドルが灯る席に案内されると、テーブル中央にお供えの花「チャナン」が盛られ、各席の位置皿にも同様にチャナンが置かれていた。
席をこういう風に飾ってくれるお店は今までなかったなぁ、と、嬉しくなる。
お店のスタッフさんたちに
「新婚旅行で来て、このお店お気に入りだったんだ。今回は14年ぶりに来たんだよ、子供連れてね」
と伝えたら、
「あらまぁ!ようこそお帰りなさい!」
と、すごく歓待された。
ほどなくシェフも各テーブルに挨拶にやってきて、同様に告げると
「僕の知らない時代の事を貴方達はご存じなのですね!」
と、ニコニコ。
「コースがとってもお勧め!美味しいインドネシア料理たくさん召し上がっていただきますよ!」
とお勧めしてくれたけれど、ゴメン、私たち、お腹それほどに空いてないの……(ラーメン食べるような気分で来ちゃったからね……)、と、アラカルトからちょこちょこっといただくことにした。
右の写真は、息子が選んだ「Soto Ayam」(ソト・アヤム)。
sotoはスープで、ayamが鶏。
お店が手渡してくれたメニューは日本語説明つきで、それによると
「ゆで卵と春雨入りインドネシア風チキンスープ、レモングラス、ターメリック、揚げシェルロット」
だそうだ。
なるほど、日本語で説明するとそんな感じになるのね。
だんなが選んだのは「Sate Lilit」(サテ・リリット/バリニーズミックスサテのグリル(串焼き)、ピクルスとピーナッツソース添え)と「Cha Kangkung」(チャ・カンクン/空心菜のサンバル炒め)。
私は今回も「食べたことないのを食べてみよう」という観点から、「Gulai Kambing」(グライ・カンビン/インドネシア風ラムシチュー ココナッツ、レモングラス、ライムの葉入り、ラムの串焼きとご飯のお団子付き)を。
そうしてずらりと並んだ料理。壮観だ。
おかずがひととおり並んだところで、「ご飯をどうぞ」と、これは無料でいただけるご飯が3種類やってきた。
Nasi Bali(ナシ・バリ)は普通の白米、Nasi Kuning(ナシ・クニン)はターメリック入りの黄色いご飯、Nasi Merah(ナシ・メラ)はオーガニック赤米、なのだそう。
私の料理は"ご飯のお団子付き"だったのだけれど、気になったので3種のご飯をそれぞれ少しずつよそってもらった。
ラムシチューは、カレー的な味わい。煮込まれた肉はホロホロと柔らかく、サラリとしたスープにはご飯を浸しつつ食べるのも良い感じ。ノリとしては「ココナッツ味スープカレー」みたいな。
シチュー皿の隣には長皿が置かれ、"おはぎのご飯部分"の風なご飯団子と、ラム肉のサテが3本盛られていた。味わいが"薄い"というわけではないのだけれど、絶妙な上品さ。
程良くスパイスの香る料理につい食欲も増してしまい、うっかりご飯もしっかりいただいて家族一同すっかり満腹になってしまった。
デザート……良いお店だからデザートもいただきたいけど、でもちょっとお腹が厳しいかなぁ……と思っていたら、
「来てくれてありがとう。これはお店からのプレゼントよ」
と、1人1つのデザートサービスをいただいてしまった。そういうことなら喜んで!といただいた冷たいデザートは、初めての味。これも美味しかった。
「Es Campur」(エス・チャンプール)というデザートなのだそうだ。
メニューに載っていた説明によると「南国フルーツ、パンダンゼリー、タピオカ、発酵キャッサバ、ココナツミルク」とのこと。
ココナツミルクに練乳で甘さをつけ、そこに日本で言う"あんみつの具"的なものを加えてかち割り氷を落としたみたいな、そんな感じの冷たい甘味だった。
冷たい具沢山ぜんざい、のような、シンガポールやベトナムあたりにある色鮮やかな具沢山のかき氷と似た雰囲気のものだった。
「今度は昼飯抜きで来いよ!たっくさん料理食わせてやるからなー!」
と、豪快なシェフに言われて見送られ、タクシーでホテルに戻るともう9時というところ。
嬉しかったし美味しかったし、楽しかったワラン・ミー。
いつかまたフォーシーズンズにも泊まりに来たいね(でも息子にはまだまだまだまだ早いわね……)。
夫:Sate Lilit Cha Kangkung Beer(BINTANG) 私:Gulai Kambing Beer(BINTANG) 子:Soto Ayam Mango Iced Tea |
Rp 130000 Rp 35000 2×Rp 65000 Rp 190000 Rp 65000 Rp 140000 Rp 55000 |