8月6日(日) 庄内イタリアンランチと地酒の夜

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庄内イタリアン、「アル・ケッチァーノ」

今日からだんなは夏期休暇。
 
半端に溜まっていたANA系のマイルを使って、2人で2泊3日の庄内旅行をすることにした。目的は、数年前にリニューアルオープンした「加茂水族館」(クラゲ好きの聖地)と、旬のだだちゃ豆。あと、美味しい海鮮。
 
あんまり朝早く着いてもねと、庄内空港到着はちょうどお昼頃の便。のんびりだねーとゆるゆると羽田空港に向かったら、思った以上の混雑だった。台風接近で九州方面への便が欠航になっている混乱もあり、夏休み旅行客の混雑もあり。
 
私たちの持つ特典航空券は有人カウンターじゃないとチェックイン手続きができないそうで、チェックインカウンターに30分以上も並ぶ羽目になった。夏の空港の混雑を舐めてたね……。
 
そんなこんなで離陸も遅れ、30分遅れで動き出した飛行機は、15分遅れで庄内空港に到着。
「私、預け荷物受け取っておくから」
「じゃあ俺、レンタカー手続きしてくる」
と分担して予約してあったレンタカーに乗り込み、一路、鶴岡へ。今日のランチはイタリアン。
 
東京にもその名が有名な「アル・ケッチァーノ」は、系列店が銀座やスカイツリーのお膝元「ソラマチ」にもある、人気のお店。
 
もちろん予約をして伺ったのだけど、到着してみると「ランチはご予約で満席でございます」の看板がかかり、店内はたいそうな賑わいだった。本当はもうひとつ上のコースを頼んでみたかったものの、13時スタートだと終わりが遅くなってしまうので5皿のAコースのみの案内になるとのこと。それでも、前菜、リゾット、メイン、パスタ、デザートと色々楽しめる、ボリュームたっぷりの内容だった。
 
いただいたものは、こんな感じ。
 

本日の前菜
鶴岡「アル・ケッチァーノ」にて。地魚の平目のカルパッチョ。 前菜は、地魚の平目のカルパッチョ。
 
半透明の身がもちもちと心地よい食感で、上にはオリーブ油、からすみ、そしてホワイトセロリでさっぱり味。
 
旬のスープ
「麒麟菜」という高知の海藻がアクセントの、冷たい大根のスープ。 デミタスカップでやってきたのは、冷製の大根スープ。
 
中には「麒麟菜」という、高知産の海藻が入っているとのこと。オリーブ油が落とされたスープは、塩気控えめでとても優しい味わいだった。
 
庄内米はえぬきのリゾット
日本のお米でもすごくちゃんと美味しいリゾットが! そして、日本の米を使ったリゾットも。
 
今日は「焼きリゾット」仕立てで、トッピングは半生に火が通った香ばしい赤海老が2尾。
 
旬のだだちゃ豆も添えられてきて、
「だだちゃ豆はそのまま召し上がって楽しんでいただいたあと、リゾットに混ぜても美味しく召し上がれます」
だそうで。
 
「豆の風味」がとても濃厚なだだちゃ豆、鮮度が違うのか千葉で買って食べるのとは一線を画した美味しさで、海老の甘味や、バターとスープの風味のリゾットともとても良く似合っていた。
 
グリーンピースの「豆御飯」とは違って「枝豆御飯」ってちょっと微妙だったりするのだけど(一緒に炊いてしまうと、ちょっと嫌な青臭さが出てしまったりして)、この「枝豆入りリゾット」はとても幸せ。
 
庄内のお肉料理または庄内浜のお魚料理
味のある豚肉に、さっぱり酸味のある糸ウリの添え物も素敵。 メインディッシュは4種類からの選択で、魚2種類、肉2種類。
 
私が選んだのは「庄内豚のグリルと糸ウリのマリネ」。
 
肉は若干火を入れすぎかな?と思わないでもなかったけれど、でも固いということもなく、脂にしっかり味のある美味しいお肉。
 
面白かったのは添え物の「糸ウリのマリネ」。「そうめんかぼちゃ」と同じ野菜、という認識で良いのかな?フォークを入れると筋状にほぐれていく独特な食感のシャキシャキした野菜で、酸味しっかりめにマリネされていた。クレソンも添えて。
 
たいそう具沢山なアクアパッツァ。真似してみたい。 そしてだんなは、「庄内浜のいろんな魚介の煮込み"アクアパッツァ"(+\300)」。
 
一般的なアクアパッツァのレシピは、メインの魚の他の魚介はあさりだけを使うのだけど、これにはイカにタコに大ぶりの二枚貝(はまぐりとかホンビノスみたいな)、アオヤギなども使われていた。
 
1匹まるごと使われた魚は、クチボソカレイだそう。
 
スープ多めで、そのスープは魚介の旨味がたっぷり。前後してテーブルにやってきたローズマリー風味のフォカッチャをスープに浸しながらいただくと良い感じ(本音では、白い御飯が欲しかったり……←我が家ではアクアパッツァを最後「アクアパッツァ丼」にして食べちゃうので)。
 
アルケのパスタ
蟹肉たっぷりの、優しい味のトマトクリームパスタ。 パスタも4択。
 
ペペロンチーノとトマトソース、クリームソースとトマトクリームソースという選択肢。
 
私は「白ガニと三つ葉のトマトクリームソース(+\200)」にしてみた。
 
上に乗っている蟹はほぼほぼ「飾り」で食べるところはなかったけれど、ソースには蟹肉がこれでもかとたっぷり。添えられているのがイタリアンパセリではなく三つ葉というのが、やっぱりそれらしいなと。
 
ざっくり粗く固めて炒められた豚肉が美味しい、クリームソースのパスタ。 だんなは「庄内豚のラグーとズッキーニのクリームソース」。
 
粗挽きの豚肉を、ぎゅっと握ってからソテーした風なざっくりした食感が心地よく、私の皿もだんなの皿も、塩味控えめの優しい味わい。
 
メインディッシュの後にパスタが出てくるという流れも面白く、これ、日本人の感覚で言う「お食事」なんだろうなと思い至った。なんとなく、白飯を食べるような感じのシメパスタ。
 
イタリアンドルチェ
シンプルティラミスも美味しかった♪ そしてドルチェは、シンプルティラミス。
 
スポンジ(正式にはフィンガービスケット)が多いティラミスは好みじゃないのだけれど、これはそれが少なくてとっても好み。
 
質の良いマスカルポーネを使っているのだろうなという風味の良さで、濃いめのアールグレイのアイスティーともども、満足な食事の終わりだった。
 

地産の食材をたっぷり使って、でも手法はちゃんとイタリアン。どれもたいそう美味しかった。
 
千葉から食べに来たんです〜と給仕のお兄ちゃんと話したところ、彼はつい先日まで銀座店で働いていたとのこと。
「出身が北海道ということもあって、都会がもう嫌になっちゃいまして。本店に異動になって、今とても楽しいです」
ですって。
 
東京のお店にも、食べに行ってみなくちゃ。

鶴岡「アル・ケッチァーノ」にて
ランチAコース
ノンアルコールサングリア
\3800
\700

地酒を買いに

遅めのランチを食べ終えると、鶴岡駅前に予約してある今日の宿のチェックイン時間も迫っていて、早々にホテルに移動。
 
のんびりするにはまだ早い時間だったので、少し休憩した後は「地酒を買いに行こう!」と調べて、車で5分くらいの距離にある「京田屋酒店」にお買い物に行ってみたりした。
 
鶴岡の「京田屋酒店」。良いお店でした。 店内には御主人お手製の酒米の家系図(?)が描かれた模造紙が貼られ、手書き値札のついた冷蔵ケースはお宝がたくさん。
 
山形の酒は、上喜元、初孫、秀鳳に楯野川と都心でもそこそこ簡単に買えるものが多いけれど、それでも見たことのない限定酒がたくさん並んでいた。
 
他にお客がいないのを良いことに、御主人と酒談義しつつ、購入したのは2本。
 
せっかくだからと「くらげラベル」のものを買ったのだけど、もう1種類あったくらげラベル(竹の露酒造の「はくろすいしゅ」)よりは大山の方がお勧めだよと御主人に言われ、そちらの方を。出羽燦々は好きな酒米だから、飲むのが楽しみ。

鶴岡「京田屋酒店」にてお買い物
山形 東北銘醸株式会社 初孫 純米吟醸原酒 おりがらみ
山形 加藤嘉八郎酒造 大山 純米吟醸 くらげラベル 出羽燦々
\1780
\2376

魚串と地酒を堪能「魚 串 銀 gin」

夕飯は、二度ほど東京で会ったことがある(ネットではしょっちゅう一緒に遊んでいる)人狼繋がりの友人と落ち合って、一緒に夕御飯。
 
友人が予約しておいてくれたのは、鶴岡駅からほど近い、「魚の串焼き」という面白いものが名物の「魚 串 銀 gin」という居酒屋さん。残念ながら、だだちゃ豆は入荷が不安定ということで今日のメニューには無かったけれど、色々楽しんできた。
 
鶴岡「魚 串 銀 gin」にて、酒盛りじゃあ〜!刺身が美味しい♪4 日替わりの刺身、今日は、たこ、しめさば、スズキ、ぶり、さざえだそうで、それを盛合せで。
 
ラー油を少し落とした塩味のモツ煮込みや、ふわっと甘くて美味しいだし巻き玉子の他、店の看板メニューの串焼きも色々いただいてみた。
 
驚きだったのは、日本酒メニューが無いのに「日本酒3種飲み比べセット」があって(でも何が出てくるかは書いてない……)、試しにと頼んでみたら、それがすごく良いお酒だったこと。
 
これは塩味モツ煮込み。ラー油と葱が良いアクセントで、塩の塩梅も良い感じ。 出てきたお酒は、
 
山形 冨士酒造 栄光富士 純米吟醸 無濾過生原酒しぼりたて 仙龍
 
山形 冨士酒造 栄光富士 純米大吟醸 星祭 (←これがおりがらみですごく好みだった)
 
山形 加藤嘉八郎酒造 大山 愛心酒 超辛口 特別純米
 
の3種類。
 
試しにと1セット貰ってみて、卓上にやってきた素敵な一升瓶の数々を見て、その場で「あ、もう1セットお願いします」と追加注文。
 
ぶりの串焼きはこんな感じでした。面白い……(そして、美味しい) あいにく「星祭」の一升瓶は空になりかけていて、8分目くらいしかグラスに注がれず。
 
あらら、残念……と呟いたら、
「あ、じゃあもう1種類お出ししますね、サービスします」
と大将がおっしゃってくださって、出てきたのが
 
山形 秀鳳酒造 秀鳳 純米大吟醸 愛山原酒
 
「秀鳳」は何度も飲んでる、大好きなお酒(特に雄町は最高♪)けど、愛山は初めてだよ!?という、これまた嬉しいお酒で。
 
秀鳳の愛山、すごく美味しかった。普段「超辛口」なんてお酒は進んでは選んで飲まないけれど、大山の特別純米もちゃんと米の味のある辛口酒で、これも良かったなー。
 
料理もお酒も美味しい、良いお店でした。けっこう飲み食いしたのに3人で1万円でお釣りがきたくらいのお手頃価格。

鶴岡「魚 串 銀 gin」にて
刺身盛合せ
シーザーサラダ
豚モツ塩煮込み
だし巻き玉子
ぶり串(わさび塩)
真さば塩焼き串
こがし醤油たこ串
エイヒレ焼き
ビール(ハートランド)
日本酒3種飲比べセット
\失念
\480
\480
\580
\3×\280
\2×\220
\220
\480
3×\失念
2×\失念

早め夕飯の後は、友人への土産を渡しついでに、ちょこっとだけホテルで部屋飲み。
 
今日購入したばかりの初孫を早速空けてしまいつつ、友人へのお土産だった日本酒2本(1本は鳳凰美田Black Phoenix)のうち1本の「風の森 雄町」も半分くらい飲んでしまいつつ、コンビニで買ってきた適当なおつまみあれこれで。
 
全員良い感じに酔っ払って、後半はげたげた笑ってばかりだった気がする。ベッドに寝転がったまま笑いが止まらない私の口に、友人がチーズスナックのCheezaをいちいち突っ込んできたような記憶もある。ああ、楽しかった。