カフェオレ
今朝は、シンプルきわまりないバタートーストとカフェオレ。夏休み明けだからちょっと早く行って仕事するよというだんなを送り出し、久しぶりの登園になる息子を幼稚園に送り出す。今日は特に仕事もなく、私は一日旅行記書きや荷物の整理。写真を眺めているだけで「あー、あれが美味しかった」「これも楽しかった」と味や光景がくっきりはっきり蘇ってくる。あー、麺線。雪片。小龍包。もう一度食べたいなあぁぁぁ。
台湾茶(四季春)
せっせとお茶器を使おうと、手持ちの台湾茶を淹れつつ昼御飯。2日前に買ってきたいなり寿司が1個だけ余っていたので、昼御飯はそれ1個。さすがに物足りないなぁと思いつつ、南瓜の種など茶うけにしながらお茶をくぴくぴ。
9月とはとても思えないほどの今日の寒さは、温かいお茶を飲むには心地よく、お茶を沸かしてはどんどん茶壺に注ぎ入れ、せっせとお茶を飲んでいた。プーアル茶はダイエットに良いというけど……20年ものビンテージプーアル茶は更に効果がある、とか、そういうことってないかしら(でも今飲んでいるのは烏龍茶)。
ローストビーフ
ポテトコロッケ
いぶりがっこ
羽釜御飯
ビール
夏休み後初の出勤ということで、だんなは激ジョブであるようだ。夕方の段階で、「今日はきっと遅いだろうなぁ」と判断して、適当に食材を買うついでにお肉屋さんでローストビーフ200gを買ってきた。母好みの夕飯は「生野菜たっぷり、サラダもの」であり、コールドミート(ハムとかローストビーフとか、あとはテリーヌとか)がお好みだ。サラダにローストビーフ添えたらそれで適当なおかずになるなー、と考える。
他人であるはずなのに、私とだんな間は割と正確に電波が送受信される(テレパシーとも言う)。一番濃い血縁であるはずなのに、私と母の間の電波はいまいちだ。お互い同時にそろそろなくなりそうな牛乳を何本もまとめて買ってきたりしてしまう。同じパンを同じ日に「あなたの分も」と買ってきてしまったりする。それもある意味ナイス電波と言えなくもないけれど、あまり有用とはいえない。
今日は珍しいことに、「あと何かおかず一品欲しいかな」と思っていた矢先に、母がコロッケを買って帰宅した。電波好調。そうそう、そういうのが嬉しかったのよー、と、本日の献立は決定。サラダ準備するだけ、御飯炊くだけ、あとはローストビーフ盛りつけるだけコロッケ温めるだけ。ほうれん草のサラダは、炒めたベーコンを使った温かいドレッシングをかけるのが我が家の定番だ。ベーコンをカリッと炒めて醤油と酢と砂糖を入れ、ごま油で軽く風味をつけたた刻んだ生のほうれん草の上からかける。トマトや玉ねぎをほうれん草に混ぜても美味しい。
母の前で何度か作っているはずだけど、今日も
「これ、どうやって作るの?生のほうれん草に、ベーコンで……?」
と母はあれこれ聞いてきた。聞くならちゃんと覚えてくれれば良いのに、と内心思うのだけど、好奇心が枯れちゃうよりはあれこれやりたいと思ってくれる方がずっと嬉しい。
母はオーストリアに行ってみたいのだという。いつか連れて行ってあげたいのだけど、御飯と味噌汁に代表される和食にさほどの執着はない代わりに、にんにく駄目オリーブ油駄目ハーブ類も苦手多し、魚より肉が好きだけどミートソースやドミグラスソースのような赤ワイン風味煮込み味はアウトという母。ビールが好きだけど、すぐ酔うし酔うとうるさい。
海外旅行は食生活の激変がやはり特に体にこたえる。特にヨーロッパとなると飛行時間の長さに時差に、と、つらいことが山盛りだ。母の嗜好から察するにカップラーメンとか醤油を持ってけば良いってもんじゃないだろうし……孝行したい気持ちはあれど、その「オーストリアに連れて行こう」孝行はちょっと険しい道となりそうだ。
チャーシュー麺 大盛
煮卵
昨夜残業しまくって遅くに帰ってきただんなは、やはりお疲れ。私は8時半に起き、息子も9時頃には起き、でもだんなは一人ぐーこぐーこと布団の中から動かない。今のうちに、と旅行記なぞのんびり書いていたら、10時半過ぎてやっと起きてきた。
「うげ!10時半!……起こしてくれればいいのにー」
いや……別に今日はやらなきゃいけない事とかないし。全然いいのよ……とか言いながら洗濯物を干す。なんだか久しぶりの青空という感じ。
「おかーさんおかーさん。おなかがすいたからぁ……なんか食べたいなっ」
だんなが起きたところで息子の胃袋が警報を鳴らしだしたらしい。
「カレー食べに行く?」
というだんなに、
「いや……それよりも、チャーシュー麺って感じ?」
と誘い、近所のラーメン屋に向かった。
以前、私と母と息子の3人で冷やし中華を食べに来たお店だ。具沢山でなかなか美味しく、チャーシュー麺が美味しそうだったので今度はだんなを連れて来てみよう、と思っていたのだった。千葉界隈のラーメン好きの間では、そこそこ人気のある店らしい。なんでラーメン屋とカレー屋の情報ってこんなにインターネットに溢れているんだろう(あとは"さぬきうどん"も、かも……(笑))、と思うほど、ラーメンを愛する人、カレーを愛する人(そしてさぬきうどんを愛する人)の情熱はすごいものがある。特定食べ物の食べ歩きのページは少なくないけれど、ラーメンとカレーに集う人の熱気は、他ジャンルとは別の匂いを発している。愛と執念、という感じ。
私は、ラーメンについては「電車に乗って遠く離れたところに"10段階評価で10の味"のラーメン屋さんがあるよりは、歩いていけるところに"8の味"のラーメン屋がある方が嬉しいのよね」と思ってしまったりするので、なかなか遠くまでラーメンを食べにという意欲が沸いてくれない(ああ、でも福岡の豚骨ラーメンはまた激しく食べに行きたいと思っている)。
近所の栄家がなかなか美味しいことがわかって、じんわりと幸せを噛みしめている今日このごろだった。この店は「7の味」……くらいだろうか。
息子がきっとがつがつ食べるんだろう、とだんなも私も大盛チャーシュー麺。2玉は入っていそうなたっぷりの麺が醤油味のスープに浸り、どんぶりの縁にもたれかかるようにずらりと厚切りチャーシューが並べられている。奥には太いメンマがチャーシューの陰になるようにざくざく立てられるように入っており、添えてもらった煮卵もごろりと入っている。あとは刻み葱がたっぷりと、そしてカマボコが数切れ。厚切りチャーシューは本当に分厚く、厚さ7mmほどはあるだろうか。濃すぎない程度に味がしっかり染みていて、このチャーシューがかなり好みの味だった。シコシコとした黄色み強めの麺も好み。でもスープはさほど特色も心臓鷲掴みのツボもない、割と「ふつう」のもの。歩いていける距離にあるラーメン屋、という中ではそれでもかなり幸せな部類に入ると思う。
息子用にもらったどんぶりにスープと麺と肉その他を取り分けてやり、親子3人カウンターに横並びに座ってずるずるずーっとラーメンを啜る。ラーメン屋でラーメンを食べると(特にそれが醤油ラーメンや塩ラーメンだったりすると)、想像してしまうのは松本零士の世界。そうそう、卵を入れてね……雪女はラーメン食べようとするとラーメン凍らせちゃうのよね……とか、どうでも良いことが脳裏に浮かんできてしまう。冷めたり伸びたりしないうちにラーメンはとっとと食べてしまいたいから、会話する余裕はなく、だからつい口はせっせと動かしつつ頭の中でくだらない世界を展開してしまうのだった。一人脳裏で
「私はメーテル……メンマが好きな女……チャーシュウも良いわよね、鉄郎……」
とか呟いてみたりして。
息子はうどんやスパゲティが大好きらしいとは知っていたけど、醤油ラーメンも相当好みなようだ。
「おかわりー」
と小どんぶりを何度か私に差し出してきて、結局1玉分以上のラーメンをちゅるちゅると平らげてしまった。この店、子供がやってくると食事の最後に子供だけにコップ半分ほどの冷たいリンゴジュースを出してくれる。それが息子のお気に入り。
ライチゼリー・山査子ゼリー
台湾茶(霧社高山茶)
昼間際にラーメンを食べたので、あとは夕食まで食事はなし。それでも3時過ぎには小腹がすいてきたので台湾茶淹れてお菓子を食べることにした。だんなの同僚が「福岡出張のおみやげー。君の愛するチームの敵チームだけどー」と、ダイエーホークスのイラスト入り「ひよこ」をくれたのだそうで、一人ひよこ1個(1匹?)。これってひよこっちゅーよりアザラシみたいだよなぁ……と思ってしまいながら、薄皮にくるまれたほろほろもろもろとしたお菓子を食べた。どちらかというとこっちの方が中国茶に合うかも、と昔買ったグミ状のライチゼリーと山査子(サンザシ)ゼリーも皿に盛る。
「おかしーおかしーおかしー」
と、両手でぐわっとゼリーをつかんで口に運ぶ息子。
「あのねぇ、だからねぇ、君を連れて茶藝館とかには行けなかったんだよ、おかーさんは」
苦笑いしながら思わず言ってしまう私。中国茶の小さな茶壺も茶杯も子供にはちょうど良いサイズだったりして、いつも息子は興味津々だ。お茶菓子もちょっと変わっていて美味しいものが多いし(かぼちゃの種とかね)。風光明媚な風景や庭を眺めてまったりのんびりと茶藝の粋を味わいながらのお茶タイム……と洒落込みたくても、その横では息子がきっとお茶菓子を両手使ってもりもり平らげたりしているのだ。3分後には「たべちゃったよ、おやつ終わったから、はやく帰ろう?」とか言い出すのが目に見えるようで。
「このお茶、おいしーねー!」
とか言って中国茶も楽しそうに飲んでいる息子だけど、茶藝館に訪れるにはまだ5年以上は必要とみえる(早く育ってね……)。
ピータン豆腐
しじみの味噌汁
羽釜御飯
ビール・麦茶
昼に寄ってきたスーパーで、本日は鰹のたたきが安かった。魚が恋しい最近だったので、いいねいいね鰹いいね、と巨大な1サクを買ってきた。だったら魚介あわせということで味噌汁も魚介にしよう、としじみも購入。鰹のたたきは、山のような刻み万能葱と薄切りにんにくを組み合わせるのが好き。なのだけど、我が母はにんにくが大の苦手だった。だったらセルフサービスの香味野菜あえにしてはどうか、と色々考えてシソとか茗荷を買ってきた。我が家、香味野菜に対する好みがこんなに違うのである。
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私はかたくなにシソ料理を避けてしまうのだけど、だんなや母はかなり好きなわけで、申しわけないなぁと思っていたのだった。だから今日は存分にと多種類の薬味を用意する。スライスした鰹を皿に盛り、小皿に1種類ずつ、薄切りにんにくと針生姜、刻み茗荷と千切りシソを準備する。刻み葱もたっぷりと。しじみ汁を作り、御飯が炊けるのを待つ間にタレの作成。味醂と酒を同量に煮切り、醤油を加える。ああそうだ、とこの段階でタレを二分し、片方にはレモン汁(本当は柚子のが美味しいと思う)を混ぜる。もう一方にはラー油とごま油と炒り胡麻を混ぜる。今日豆腐を買ってきたばかりだしね、と豆腐に皮蛋乗せて、後者のタレをかけて食べられるようにして一品増やした。
皆で思い思いの薬味をかけ、鰹のたたきを堪能する。私とだんなは、母のイヤな表情の前でにんにくたっぷり。そういう母はシソを嬉しそうに山盛りにしている。いろいろ乗せると美味しいねー。刻みキュウリとか貝割れ大根なんかをどかどか添えてサラダ風にしても美味しいはずだ。
そして、台湾で買ってきた皮蛋はめちゃめちゃ美味しかった。「淡水」という河口町の渡し船に乗って行った先の小さな皮蛋専門店で見つけて買ってきた皮蛋だ。「一般皮蛋」と「糖心皮蛋」のどちらが良いの?と言われて買ってきた、ちょっと高めの糖心皮蛋だった。16個買って350円。黒く綺麗に透ける白身部分に、とろーりと柔らかくトロトロになった黄身部分。臭みは全然なく、とろりと甘さがあるほどでとても美味しい皮蛋だった。今日初めてわかったことは、我が母は皮蛋が好きだった、ということ。長年一緒に暮らしていて、知らなかったよ……。
牛乳
今日はTさんとお約束。イタリア旅行にポータブルパソコン持っていこうと思うのだけど、何かおすすめはありますかー?と先日聞かれて、我が家で現在使う人がいなくなったWindows CE機「Inter Link」があるのでもしよろしかったらお貸ししますよ?という話になり、それを操作説明しがてら渡しに行く予定になっている。通常の幼稚園の帰宅時間には絶対に帰ってこられない自信があったので、あらかじめ延長保育をお願いしておいた。夕方までみていてもらう場合は弁当の他におやつも持たせることになっている。小さな袋に1袋のポッキーと何本かのミルクケーキを詰めておいた。
「Tさんと会ってくるからね。ちゃんと夕方迎えに行くから、幼稚園で待っててね」
ぼくも会いたいのにぃ……と恨めしそうな顔をされたが、有無をいわせず幼稚園に送り出す。
朝御飯は、昨日母が買ってきてくれたミスドのドーナツ。母がドーナツを買ってくるなんて珍しい。
「……なんで、また、急に……。いや、嬉しいんだけどね」
と聞いてみると、照れくさそうに笑いながら
「いや、あのね。半額セールしてたのよー」
とのこと。オールドファッションやチョコファッション、シュガーレイズドにココナッツをまぶしたチョコのやつ……と、クリーム系は1つもない、母らしい選択のドーナツが5〜6個紙袋に入っている。ありがたく、朝御飯にいただくことにした。私はチョコファッション1個。人と会う約束をしているというのに(しかもだんなは本日出張で会議だというのに!)、昨夜もりもりにんにくてんこ盛り鰹のたたきを喰っちまっているのである。牛乳飲まなきゃね、少しでも匂い少なくしとかなくちゃね、と朝から牛乳をぐびぐび飲んだ。T先生、臭かったらごめんなさい(いや今謝っても全然遅いし……)。
仔羊とレンズ豆のテリーヌ
とうもろこしの冷たいポタージュ
和牛のゴロワ風ステーキ丼
グレープフルーツのプリン
紅茶
11時頃青山のスタジオにお邪魔して、しばしパソコンの特訓。CE機というやつは、普通のWindowsマシンのようにデータの保存をしてくれないマシンなのである。いや、してくれるのだけど、バッテリーが切れてしまうと「初期購入時」の状態にまでデータが戻ってしまうのである。復旧の仕方とか、別メモリに保存したデータを復旧させるやり方などがちょっとめんどくさいのだった。
「せっかくだから、お昼ご一緒しましょう。美味しいところ考えておきますから!」
と言われていて、内心すごーく昼御飯を楽しみにしていた。午後1時過ぎ、一特訓終えてちょっと落ち着いたところで連れて行ってもらったのは「Le Gaulois (ル ゴロワ)」というフレンチレストラン。カウンター席とほんの少しのテーブル席しかない小さな店で、いつもお客でいっぱいなのだとか。
「私もね、行こう行こうと思っていて行ったことがないお店なんですけれども」
予約がなんとか取れました、とTさんから数日前にメールをいただいた。後になって調べてみると、なんだか色々な人が絶賛しているお店のようだ。狭い店内、1時過ぎて予約の数席除いて満席だった。
メニューはプリフィクスで、5種類ほどからある前菜及びメインディッシュから好みのものを組み合わせるスタイル。前菜にメインディッシュというコースにしようか、前菜2皿にメインディッシュというコースにしようかとごにょごにょ相談して、
「たくさん食べたい……かな?」
と、前菜2皿コース。私はテリーヌと冷製ポタージュにし、Tさんはカルパッチョとにんじんのムース。魚も肉もバランス良くメニューに載るメインディッシュからは、私は「ステーキ丼」、Tさんはプラチナポーク。
ビストロなのにステーキ丼、なのである。しかも「ゴロワ風」と名前もついていて、いかにも旨そうな風情。初めて来たフレンチの店でいきなりステーキ丼食べるのもいかがなものかと思う。Tさんも笑っている。
「美味しそうですよね。ネタとしても……」
いや、笑いを取るためだけの注文はしませんし!たとえネタっぽく見えても本気ですし!とやっぱり鼻息荒くステーキ丼注文。
カウンターの前はそのままそこが厨房になっていて、3〜4人の料理人さんたちがきびきびと働いている。料理はカウンター向こうから手渡される。やってくるのは絵的な盛りつけの、でもあんまりクリームだバターだと液体っぽくはない野菜たっぷりの皿なのだけど、それが「へいおまちっ」てな風にカウンター向こうから出てくるのはちょっと新鮮で笑えてしまう。ちょうどコンロの前の席で、熱気はむわむわと伝わってくるのだけどその分料理人さんたちの手元は良く見える。あー、あれはスープですね、あ、ムースが出てきたっ、なんてひそひそ話してしまう。食いしん坊同士の話なものだから、内容はひたすら食べることばかり。
料理は、これがもう、すんごくすんごく美味しかったのだ。甘い甘いとうもろこしのピュレなどは、他のお店でも食したことがあるので今更驚く味でもないはずなのに、濃厚なのにすごく滑らかなとうもろこしの冷製スープに感動し(ゆるゆるのコンソメジュレが中央に乗っていて、それがまた適度な風味と塩加減で)、ぶりぶりっと歯ごたえのあるテリーヌも、「生クリームとバターたっぷりこってりまったり」なものではなく(それはそれで嫌いではないのだけど)、素材の味をたっぷりと引き出したもの。テリーヌの下に葉野菜や甘くジューシーなフルーツトマトがこんもりと盛りつけられているのもまた嬉しい。トマトやその他の野菜も「ただ切っただけ」なんてことはしておらず、どれにもしっかりと下ごしらえがされていて、かといってオイルとかで"ごまかしている"という風でもなく、とても良い塩梅だ。どの皿も適度にどっしりと量があるのも嬉しかった。懐石料理みたいなちょびちょびした量で洋食を食べると、美味しさに感動してもなんとなく気持ちが消化不良になってしまう。
お互い全く違うものを取ったのでスープとムースなどはちょこちょこ交換して味見したのだけど、にんじんのムースにトマトのソースをかけた冷たい前菜も、
「にんじんって言うより、かぼちゃみたいな味ですよね」
「……あー。わかりますわかります。かぼちゃみたいな甘さなんですね」
と旨い旨いと話し合う。
そしていよいよメインディッシュ「ステーキ丼」。
それは確かに、笑っちゃうほどステーキ丼だった。白い御飯の上に、炒め野菜がたっぷり。その上には良い感じにミディアムレアに火が入った牛肉がひとくちサイズにスライスされ、更にクレソンと揚げ玉ねぎが積み上がっている。白い皿の上にそびえ立っている。しかも、フレンチなのに、この味は……バター醤油?なんだかすごくすごく見知った味がする。でもすごく美味しい。
野菜は玉ねぎにパプリカにズッキーニに茄子、というところだろうか。歯ごたえを殺しすぎない適度に甘さが出るまで炒められており、肉のジューシーさもたまらなく良い感じ。御飯に適度に肉汁とか野菜の炒めた旨みが染みこみ、しばらく無口になってしまう。
今日のデザートはグレープフルーツのプリンか、イチゴのタルト。私はプリンでTさんがタルト。お菓子を作るパティシエさんは、このお店のシェフの奥様なのだそうで。きびきび動くその動作とか目配せとかで、ああ、あの人がシェフで、この人が奥さんなのかー、と知ればすぐに理解できるという感じ。グレープフルーツのプリンは、このお店の名物デザートなのだそうだ。
「私、食べたことなかったんですけどね。話を聞いて"いいなぁ〜"って、作ってみたことがあったんですよ」
とTさん。だからね、せりあさん、一口ちょうだいねっ、力強く訴えられた。グレープフルーツのプリンも気になっていたけど、イチゴのタルトもすごく気になっていたらしい。全く私も同感だったので、デザートの皿もお互いにすりよせてつつきあう。
グレープフルーツとプリンなんて、あまり相性はよろしくなさそうに思える。そもそも柑橘系と牛乳の相性というのが普通はあまりよろしくないものとされる。このお店の名物とは知らなかったけれど、「グレープフルーツのプリン」は数年前にじわっとブームになったことがあって、名前だけは知っていた。面白いなぁ、と今日初めて口にすることになったのだけど、これがまた、ニガ甘酸っぱくて、でも優しい味で、妙に美味しい。器の上部にはグレープフルーツの生の果肉と皮の千切りを甘煮にしたものが飾られ、その下にプリン。さらっとしたカラメルはかなり苦めの味わいで、プリンからもほわんとグレープフルーツの苦さが漂う。苦みを消そうというのではなく、共存しようという程度の優しい甘さがそれらを包み、口当たりはかなりとろとろの柔らかめなもの。バニラビーンズの香りも感じられ、それもまた違和感がない。さっぱりしていて美味しいかも。
たっぷり1時間半くらいかけて楽しんだランチで、期せずして私たちは2人とも腹一杯になってしまっていた。外に出ると、小雨だった雨がいよいよ本降りに。
「私ね、楽しみなイベントに限って雨なんですよー」
「私もねー、強烈な雨女よ」
でも美味しかったね、でもやっぱりあのステーキ丼はどんぶりに盛って箸でかっこみたいって感じよね、と重い腹抱えてお店を出る。そこからまたちょっと仕事の話も交えて色々お話してきたのだけど、結局今日の主目的は何がなにやら……。
そう、私、フレンチも好きなのよー。大好きなのよー。ただ機会がなくて(ついイタリアンとか行っちゃうから)なかなか試せないだけで。美味しい機会を作ってくれたTさんに感謝。
「和幸」のトンカツとかイカフライとかサーモンフライとかコロッケとか
「和幸」の刻みキャベツ
ビール
「キルフェ ボン」のバナナタルト
カフェオレ
絶対に息子の幼稚園の延長保育終了の時間に間に合う電車を見越して行動していたはずなのに、新橋駅で無情にも電車が目の前で出ていってしまった(ケーキとか買っていたのがいけなかった←混んでたし……)。次の電車は20分ほど後。それだとアウトだ。アウトだけどなす術ないし……と、とりあえず次の電車に乗り、駅降りてからダッシュ。家に寄って自転車に乗り、幼稚園まで猛ダッシュ。13分遅れくらいで迎えに行くと、息子が1人残って保育士さんとビデオを見てた。うわー、息子、ごめん。すまん。ケーキ買ってきたから許して。
「どらえもんのね、ビデオ見てたから大丈夫よ。おしごと終わった?おかえりなさーい」
仕事してきたというより遊んできたような母なのに、なんて良い奴だ、息子。
折悪く雨は土砂降りになりつつあって、雨合羽装着させた息子を後部籠に突っ込んで傘もささずに自転車で帰ったところ、2人とも濡れねずみに。急いでお風呂に入ろう、と風呂に入って出たところで、「今、乗換駅。あと30分くらいで帰れるよー」と出張に行ってただんなから電話があった。今日の帰宅はめちゃめちゃ早い。
「何か買って帰るものあるー?」という電話の声に
「……夕飯……」
と答えて沈黙を与えてしまいつつ、事情を説明してとりあえず炊き込み御飯だけ炊いておいた。昨日スーパーで「混ぜて炊くだけ」の栗入り炊き込み御飯の素を買ってきたのねー。
だんなは快く「和幸」で揚げ物セットを買ってきてくれた。なんて良い奴だ、だんな。
かくして揚げ物あれこれ(1つずつのものが多かったので一口サイズにざくざく切った)に、キャベツ添え、ソースだばだばかけつつビールを飲む。栗がごろごろ入った炊き込み御飯は、山菜が多めに入っていて素朴な味でなかなか美味しかった。
デザートには、青山で通りかかった時に気になって買ってきた、「キルフェボン」というお店のタルト。ココナッツの風味漂うクリームどっさりバナナタルトは、タルト生地もさくさくでとても好みな味だった。甘さも薄すぎず、濃すぎず。
母やだんなのために買ってきたのは、栗のミルクレープとか、モンブランタルトとか。
「栗御飯のデザートに、栗ケーキだー」
と言われてしまったけれど、まぁ良いじゃないか。秋だし。
ミルクティー
梨
幼稚園に通い始めた疲れとか先日の台湾旅行の疲れがどっと出てしまったらしい。息子が久しぶりに熱を出した。
まぁ、普段が「なんで君はそんなにタフなのだ」と問いただしたくなるくらいに元気だったりするので、たまに熱を出すと「あぁ、この子も超合金とかじゃなくてちゃんと人間なんだ」と妙に安心してしまったりする。本人は幼稚園に行く気満々だったのだけど、今日は園でプール(園内に温水プールがあるのだ)の日。大好きなプールも見学となるとそれまた可哀想だし、休ませることにした。
本人は元気なそぶりを見せるけれどやはり食欲などはないらしく、
「なんにもいらなーい……ヨーグルトなら食べたい……」
とベッドでふにふにと横になっている。そんなこんなでばたばたしているうちにだんなも出勤してしまったので、私は仕事休みの母と2人で朝御飯。母が淹れてくれたミルクティーを飲みつつ、母が自分用に買ってきていたデニッシュ類を半分分けてくれたのでそれをいただいた。これまでは「アンデルセン」のパンというと電車で数駅乗った先にあるデパートに行かなければ買えないものだったのだけど、今は最寄り駅の駅ビルで購入できる。目下のところ、近隣で買えるパンの最高峰の味のパン屋になってしまっていて、駅ビル内のその店はいつも大混雑だ。
「……でも高いのよね」
「デニッシュ、チョー高いのよね」
もぎゅもぎゅと旬の栗デニッシュなぞ食べながら母とまったり。
でもお母さま。お母さまはミルクティー淹れるのが下手くそね……(母の紅茶はいつも苦みが強くなる……)。
フライドチキン
フライドポテト
ビスケット
プーアル茶
本当は私も行く予定だったのだけど、母は一人図書館に行ってしまった。私は息子とお留守番。今日も微妙に寒くて、あわててトレーナー類を引っ張り出す。午前中ずっと液体以外のものは口にしなかった息子も、昼頃になると
「おなかがすいたなー」
と活動を開始した。ああ、もう目がキラキラと輝いている。熱は全然下がっていないのに、もう遊ぶ気満々な顔つきになっている。だめーだめー、まだ寝てなさい。もうすぐおばーちゃんも帰ってくるから、とりあえずお昼御飯食べよう……ね?と、押しとどめているうちに母が帰ってきた。ケンタッキーフライドチキンのあの独特の芳香を身にまとい、手に持つ紙袋にはおっさんの笑顔が印刷されている。孫が熱出しているときに、昼飯にケンタのチキンを買ってくるかねこの人は……と苦笑いする私の前に飛び出した息子は
「わー!コーンのサラダ、食べるよー。びすけっともね、食べるんだよー」
……喜んでいた。あーもー、なんだかなー。
で、もりもりとコーンサラダを食べ始めた息子。ビスケットも1個食べたし、チキンも半個分ほどは囓っていた。牛乳も2杯一気飲み(風邪のときに牛乳もどうかと思うけど、本人が強硬に牛乳を求めたのでまぁいいやと)。
箱に4個もチキンが入っていたので、じゃあ私が2個もらうわね、と手を出したら
「あらあんた……食べ過ぎじゃない?」
素早く母に突っ込まれた。だって4個あるよ、私、最初の1個を息子に取り分けてやってたから丸々2個残ってるじゃん……母、3個も食べるの?と反論したところ、
「あら、私は1個でいいのよ」
と答えられた。母が1個、息子が半個、私もその残りの半個を食べたところだから、だから残りは2個。おかあさまおかあさま、全然計算が合わないのですが。残りのチキンは一体誰が食べるのでしょうか。母の行動は謎だらけだ(結局私が残りの1個は食べた)。
サラダ
羽釜御飯
ビール
だんなは今日も明日も激ジョブジョブらしい。……がんばれやー……。
母と息子の3人の夕御飯ということになったので、息子の好きなものを作ってやることにした。
「コーンスープ作ってあげようか?あと、御飯は食べられる?」
いつもの5割増しくらい優しく尋ねると、
「んとねー、スープは飲むよ。ごはんじゃなくてね、冷たいうどんがいいなー!」
と力強い答えが返ってきた。コーンスープと冷やしうどんの夕御飯にしてくれという御所望のようだ。……その組み合わせはちょっと……おかあさんイヤかな、みたいな……。
とにかくあったかいスープ系のものは食べたいらしかったので、うどんは諦めてもらってクリームシチューにすることにした。幸い鶏肉の買い置きがある。鶏肉とじゃがいもと人参と玉ねぎのごくごく普通のクリームスープ、そこにホールコーンの缶詰を1缶分だばだばと加えてやった。残りもののウィンナーも放り込めば、これ1杯で腹一杯になれるぞー、という具沢山シチューに。そこそこ元気になった息子は、シチューを作る間ずっと横で観察していた。シチューのルウのパックを手に持って、「これはぼくがおなべに入れるんだよ。じゃぽん、って、するんだよ」と私の背後で踊っている。
「たまねぎは、どーするの?」
「茶色い皮はね、食べられないから剥きます」
「むいて切ると、おいしくなるの?」
「んー……このままでも食べられるけどね、でも、鍋に入れて煮るともっと美味しくなります」
お肉やいたらどうするの?水を入れるとどうなるの?ともう、うるさいうるさい。うるさいけど、横で見てればそのうち料理もしたくなるだろうし(ていうか今も既にやる気ありあり)、興味を持つのは良いことだ。約束どおり、彼がシチューのルウを煮込んだスープに放り込んだ。
「カレーのパックとおんなじだけど、あっちはブラウンでこっちはホワイトなんだねぇ?なんでかなー?」
などとごにょごにょ呟いている。
かくして、いかにも子供が好きそうな甘口のシチューができあがった。コーンが入るとそれだけで甘くなる。給食のおかずみたいで、こういうのもたまには良いかしらん。
「ビールには合わないけどね」
とか言いながら、私と母はビールを酌み交わし、サラダをつつく。今日のサラダはレタスをメインに玉ねぎやピーマンやキュウリや人参を使ったこれまた具沢山なもの。生野菜も煮野菜もたくさん食べられて、品数が少ない割にたっぷり満足できる夕飯だった。
うーむ、でもまだ熱が下がらないなぁ……。
牛乳
昨日は発熱して幼稚園を休んだ我が息子。今日はかなり元気になってはいたものの、「微熱+かなりだるそう」という感じだったので今日もお休みさせることにした。とりあえず寝とけ、と心ゆくまで寝かせることに。
仕事が忙しいというだんなの昨夜の帰宅は11時過ぎだったりしたので、今朝は昨日食べられなかったシチューの残りを出すことにした。
「昨日のシチュー、食べるよね?パンつけようか、御飯つけようか?」
聞いたら、シチューだけで良いとのこと。大食らいの我が夫が!「朝は御飯が好き」と公言してはばからない我が夫が!「シチューだけで良い」なんて。
「……な、なんか、心に含みがありますか?」
「へ!? い、いや、なんにもないけど……」
「"妻が作った料理なんて飽きた、もーいらねー"とかそういう事ではないですか!?」
「いや、それだったら"シチューなんていらねーよ、パンだけでいーよ"とかって言うはずだし」
「パン……今から焼きましょうか?粉から」
「仕事間に合わないし!話違うし!」
朝から今日も楽しく漫才。確かに、とろみ強めのシチューなんかはそれだけで腹一杯になりがちだから、パンも御飯も不要と言えば不要だ。
スープボウルにたっぷりのシチューを2人で抱えて朝御飯。カレーは殊更に「作った次の日の朝が旨い」けれど、シチューだって豚汁だって同様に作った次の日の朝が旨い。……あ、今晩は豚汁にしよう。
ミルクティー
「充電完了」の文字を両目に浮かび上がらせて午前10時近くに起きてきた息子は、なんだかすごく元気だった。余裕で幼稚園に行けましたか?もしかして……と思ってみても後の祭り。起きるなり
「おなかがすいたなー。はらぺこなんだなー」
と台所近辺をカサカサと徘徊している。
「スープがあります!うどんもあります!」
また面妖な献立を自分で組み立ててなんか言っている。聞かないフリをしてみたりして。
昨日のシチューでいいな、という事だったので、遅く起きた息子には朝食も昼食もいっしょくたにしてシチューを出してやる。うどんはちょっとイヤだったので、バタートーストにした。4枚切りの厚切りパンをトーストし、息子にそれ1枚は多すぎるので私が半分いただいた。私はトーストとミルクティーだけの昼御飯。目の前の息子はぬるめに温めたシチューをごっきゅごっきゅと飲み干す勢いでかっくらっている。……やっぱり元気じゃないか。
茹で茄子と牛肉のにんにくだれ
いんげんのおひたし
豚汁
いぶりがっこ
羽釜御飯
いつもお米を買っているお店がある。秋田、大潟村の花咲農園だ。母の実家が秋田ということもあって以前から私は"あきたこまち"ばかり食べていたのだけど、母の同窓生のやっている農園なのだというここからお米を一度買ってみてからは、すっかりここのお米が気に入っている。コシヒカリもすごく美味しいと思うのだけど、あきたこまちが「故郷の味」という感じなのだ(幸いだんなもあきたこまち好き)。
切れそうになっていた無洗米を先日注文したついでに、「おまかせ野菜セット」というのがあったのでそれもお願いしてみた。1000円で季節の野菜がセットになっているらしい。何が来るかなー?と楽しみにしていたら、ほうれん草とトマト、モロヘイヤ、ゴーヤー、茄子なんかが詰められていた。ほうれん草とトマトは早速サラダにして食べたけど、土の香りがちゃんとする新鮮で美味しいものだった。今日はゴーヤーと茄子を食べよう、と夕飯の準備をし始める。当初は「遅くなる」という話だっただんなも帰ってこられそうだということで、気合いを入れて何品も準備。
まずは豚汁。我が家の豚汁はかたくなに「豚バラ肉を使うべし」の掟にのっとっている。最初に少量のごま油でバラ肉とごぼうと人参と大根を炒め、水を加えて煮込んでいく。味噌を溶いたら、仕上げにまたごま油をほんのひとたらし。刻み葱をぶわーっと散らして食べる。七味唐辛子も振ったりする。じゃがいもやいんげんなども入れることがたまーにあるけど、基本的には肉とごぼうと人参と大根のみ。バラ肉の脂身のかけらがふわふわと浮く豚汁に慣れてしまうと、
「脂しっかり取ったからねぇ、美味しいでしょう?」
なんてもも肉とかヒレ肉を使ったピラピラの淡泊な肉を使った豚汁がどうにも物足りなく思えてしまったりして(おばあちゃん家の豚汁とか煮豚とかがそんな感じなんだな……味は大好きなんだけど)。
そして豚汁に使用して残ったバラ肉でもう一品、ゴーヤとの蒸しものを。
先日初めてゴーヤーを買ってきてちゃんと食べたこともない「ゴーヤーチャンプルー」を作ってみたのだけど、ゴーヤー初心者のくせに厚切りにしたそれを大量に入れて作って、「うっうまいんだけど……にがいっ……」と家族揃ってほんのり苦しい思いをしちゃったのだった。苦い苦い苦いと渋い顔して食べられてしまったんでは、なんだかゴーヤーも可哀想。いや、苦いことに変わりはないけど、もうちょっとこう、「ああー、ゴーヤーって、超美味しい!」と思ってもらえるような料理にはできないものかと。で、先日お会いしたときに料理のプロフェッショナルにお話を聞いてきた。ゴーヤー、あんまり苦さを感じずに食べるのって、どうすりゃ良いですか?
「水にさらして……何度も何度もお水を変えるとちょっと和らぎますね」
「はぁ〜」
「あとね、塩をする」
「なるほど……」
これは旨そう、と参考にした豚肉との蒸しもののレシピの中でも同じことが書かれていて、いわく、ゴーヤーは一度さっと茹でてから水切りし、塩をして少々置いてから水にさらし、その後に絞れ、とある。さすがにここまでやれば苦さも軽やかなゴーヤーになってくれるだろうか、と実践してみた。肉は醤油とごま油と酒で揉み(本当は薄切り豚バラ肉ではなく、ブロック肉を角切りにして使えとあった)、下処理したゴーヤーを加えてあとは蒸し器で10分弱。肉の蒸しものって、煮物とはまた違って「肉がぎゅっと圧縮されたような状態になり、外側に良い感じの肉汁のスープが広がる」といった風なできあがりになるのだけど、これもなかなか美味しそうな外見に。ありがたくも、想定以上に美味しいおかずになってくれた。ゴーヤーは適度に苦く、しかし苦すぎず、豚肉との相性も良いし。
茄子は皮をシマシマに剥いて輪切りにし、牛肉と順に茹でていく。醤油におろしにんにく、おろし生姜、酒や味醂、ラー油などを加えたタレを作り、それをかけながら食べるというものにしたのだけど、タレの味がいまひとつ。なんだか妙に苦みが出て(ゴーヤーエキスでも混入したのか?)、いまいち茄子と牛肉になじんでくれない。ううう、これなら普通に炒め物にした方が良かったなぁ……みんなすまん、と心中恐縮している脇で、だんなは旨そうに豚汁と羽釜御飯を目の前に並べてがつがつと食べている。
やっぱり家族全員揃って食べる夕飯が楽しいものだ。
息子が前回は口にしなかったゴーヤーを初めて口にしてしまい、
「おかーさーん……これ……からい……」
(彼は"辛い"と"苦い"が明確には区別できてないらしい)
と、咀嚼中の口をかぱっと開けて凍りついたまま、「なんとかしてー」と真剣な涙目になってしまっているのをキッチンペーパーでサポートしてやったりしながら、おかずは全部綺麗になくなった。息子、ピーマンはなんとかOKでもゴーヤーはダメか。そうか……。(沖縄の子供も、さすがに子供の頃から「ゴーヤー大好き!」とはいかないらしいです……)
麦茶
前回届いた「がもう」のうどんを食べきらないうちに、今月の予定品であった「山下」のうどんが届いてしまった。通販会社「千趣会」から毎月届く、さぬきうどん頒布会の商品だ。香川で食べるそのまんまの味!……とまではいかないまでも、独特なコシや弾力はかなり美味しく味わえる。毎月楽しみにしているのだけど、先月分はやけに遅く(調べたら9月に入ってからだったし!)届いたうえ、途中で築地のうどん屋さんのうどんなども食べていたので消費が遅れてしまっていた。
「あちゃー、次のが届いてしまったよ」
「"がもう"のうどん、まだ残ってるよ」
「ていうか、冷凍庫がうどんだらけ……なんかイヤ……」
と、とりあえず先月分の「がもう」のうどんを食べることに。がもうのうどん、本来のその味を味わうためには「だしはイデやぞ」とか言いながら(でもだしはイデに捨ててはいけません)、風光明媚な田畑と山の風景を眺めながら食さなければならない。うどんについてきた、うどんの食べ方ペーパーにも書いてある。
これはもう、絶対現地で食べると感動もののうどんなのだが、今回はそうはいかないのが残念。変な家族でもどうでもいいから、確かに外に出て食べたくなっちゃうのが、「がもう」のうどん。ていうか、讃岐うどんって、割とどれもそんな感じが……(半屋外で食べるような店が多いから……)。千趣会のうどん頒布会は、この団長の文章入りのペーパーもまた楽しみのひとつだったりする。
(中略)
団長「せめて表に出て食べる。ベランダか、庭か」
団員「それはいいかもしれませんね」
団長「ベランダも庭もない家なら、みんなで丼持って近くの公園に行って食べる」
団員「変な家族です!」
そうそう、「がもう」と言えば、先日フジテレビの朝の番組の1コーナー「トロと旅する」をたまったま見ていたら(いつもはNHKつけてるから、本当に偶然だった)、トロが「がもう」のうどん食べてるし!「ふぃー」とか言いながら!あの顔で!あの風景の中あのうどんを!
慌てて出勤途中だろうだんなに携帯メールを全力で送ってしまう私だった。
茹でて水で絞めたうどん。つけだしは、だんなが10日ほど前に作ったそれがまた悪くならずに残っていたのでそれを使った。大量のいりこでしっかりだしを取った、讃岐な味のつけだしだ。更に、冷凍庫の中から以前買ったかき揚げの残りまでもが発掘されたので、それも食べちゃう。
「3玉でいいか……」
「まぁ、朝御飯だしね」
と茹でた3玉のうどんは、息子が想像以上にちゅるちゅると平らげてくれちゃったので、全員が「なんか物足りない」という状態で終了した。
「うどん、好きよー。つめたいうどんがね、だい好きだなー」
という息子。次の讃岐詣でには強力な戦力になってくれそうだ。
カツオ・ブリ・シメサバ
サーモンサラダ・イカのあぶり焼きウニ乗せ
穴子天にぎり・鰻
とろあぶりサンチュ巻き などなど
千葉そごう地下 「ノースプレインファーム」の
抹茶ミックスソフトクリーム
かくして風邪もすっかり治った息子。昨日の午後には何度も
「かぜが治ったらね、お休みになったらね、お父さんとでんしゃにのって、おでかけするんだ」
と言っていた。どこ行くんですか?と聞いてみると、行き先はどこでも良いらしい。電車に乗ることが重要なのだそうだ。動物園などに行くのも良いけど、でも当の"おとうさん"は仕事が詰まっててちょっとお疲れみたいだしねぇ……と、特に用事はないけど千葉駅に行くことにした。行こうと決めたらあの本探さなきゃ、この本も買わなきゃ、と本屋に行く用事がちゃんとできたりして。
本屋をざっと巡ったところで、さほど空腹ではなかったけれど回転寿司屋「銚子丸」で何個か寿司をつまむ。千葉県内に展開するチェーン回転寿司屋で、なにやら怪しく美味しい商品が多いし回っていない商品を直接握ってくれとお願いしても快く握ってくれるし、値段もそこそこ手頃だし、と我が家はおおいにここを利用している。前回来た時からそんなに間が空いているわけではないと思うけど、また見慣れないメニューがたくさん掲載されていた。チキンナゲットとフライドポテトなんかも回っていたりして、なかなかすごい。
が、お店はなんだかイヤ〜な雰囲気になってしまっていた。フロアを立ち働くおねぇちゃんたち(前はもっと年輩のおばちゃんが主流で、きびきび働いている感があったんだけど)はなんだかダルそうに接客していて、行列もできつつあるのに空いた席からなかなか皿が下がらない。お昼のサービスのあら汁も言わなければ出てこない。カウンターの内側にいる人たちも、「これ、握ってください」と注文してもロクな返事も返さない。注文した品もなかなか出てこなかったりして、なんか全体的によどんだ空気。居心地悪い……。
別に、吉野家行ったりマクドナルド行ったりするときに「接客悪いからあの○○店はキラーイ」とは余程の事がなければ思うものではないのだけど、「あー、私は銚子丸の接客の雰囲気も含めて好きだったんだなぁ」と自覚するに至った。回転寿司じゃ基本的に接客は関係ないはずなんだけど、でもやっぱり仏頂面されながら握られて差し出されたんじゃ、気分は良くない。
最後に食した「とろあぶりサンチュ巻き」がちょっとビミョ〜な味だったこともあって(トロを炙ったものは確かに美味しいけど、焼き肉みたいにしなくても良いんじゃないかという味だったのね……寿司飯ともいまいち似合わない気が)、なんだか微妙に消化不良な心持ちでお店を後にしたのだった。
食後再びぷらぷらし、どうにも喉が乾くのでそごうの地下にある「ノースプレインファーム」という店でソフトクリームを。北海道の乳製品屋さんで、牛乳やチーズなどの乳製品はじめ、最近になって美味しそうなプリンも売られるようになった。ここで食べられるソフトクリームが大好きで、千葉に行くとついここに寄り道したくなってしまう。抹茶味とカフェオレ味のソフトクリームもあったので、私は抹茶ミックス、だんなはカフェオレミックス、息子はプレミアムミルクのソフトクリームをそれぞれいただいた。ここ1年ほどで息子は1人分のデザートをぺろりと平らげられるまでに成長してしまい、今日もソフトクリームも1人で1個抱えて綺麗に食べ切ってしまった。手に持った身にスプーンで
「ひとくちちょーだい」
「こっちにもちょーだい」
と、交換しあったのだけど、カフェオレミックスが"ミルクコーヒー"みたいな優しい味でツボ。
アサリのXO醤蒸し
ローストビーフ乗せサラダ
2日目の豚汁
羽釜御飯
ビール
「ハーゲンダッツ」のクッキー&クリーム
プーアル茶
息子は最近、貝類が気になる様子。しじみを買うたびに砂抜きに水に浸した貝を見せ、
「ほらほら、顔出してるよー。生きてるのよ。ここ、つっつくと引っ込むぞー」
なんてちょっと観察して遊んでから調理していたところ、彼の中で「気になる存在」になってしまったらしい。元々貝を嫌がらずに食べる息子だったけれど、ここしばらくは特に前向きに貝を食べよう、と言ってくる。今日もデパ地下で
「貝はかわないの?僕はねぇ、貝がたべたいなんだよー」
なんて言っていた。あー、アサリがけっこう良い感じだね、酒蒸しなんか良いかもね、とアサリをざらっと買ってきた。おかずがそれだけじゃ物足りないかな、と、ローストビーフも少し。
砂抜きさせた後、アサリは小さめの深皿に盛り、薄切りにんにくと刻み葱とXO醤をぶわっとかける。湯気の立った蒸し器に入れて7分ほど蒸して殻の口が開いたらできあがり。酒蒸しにしよう、と言っていたアサリは、いつのまにか中華風のXO醤蒸しになってしまったのだった。
瓶の底にもうほとんど残っていないXO醤は、一昨年の香港旅行で買ってきたものをまだ名残惜しげにちんたら使っているもの(だって、1瓶が4000円もしやがりますんですもの)。かつては「麗晶軒(Lai Chin Hing)」という名前で世界に名をとどろかせていたそのお店は、私たちが旅行に行く直前にホテルの経営母体が変わったのと同時に「欣圖軒(Yan Toh Heen)」と名前を変えてしまったのだけど、絶品と噂されていたXO醤は、とても好みな味だった。ぜひ1瓶ください、といただいて、数ヶ月で無くなりそうになったそれにごま油を足してみたりしながら名残惜しく冷蔵庫に残してあったのだ。でも、もうこれでそろそろ限界かもしれない。1匙加えるだけで、「お、私はもしかして料理が上手くなってしまった!?」と誤解させてくれるほどに良い味を加えてくれたXO醤、また買いに行きたいなぁ……(しばらくは無理だわね……)。
デザートにはハーゲンダッツのミニカップ入りアイスクリーム。
先日試しにと買ってきてみた「カスタードプディング」なる期間限定アイスクリーム、中にほろ苦いカラメルが入っていて、バニラとはまた違った風にバニラバニラした生地の味もすごーく好みで、
「美味しい美味しい、これ、すっごく好み!」
と大騒ぎしていたのだけど、見つけたらまた買おうと思っている間に町からは消えてしまった。あれあれ?と思っていたら、こういうことだったようで、せっせと探しているのだけど、やっぱりそれは見つからない。
「ま、気長に待ちましょうかね」
「そのうち飽きるほど大量に出てくると思いますしね」
なんて言いながら、買い置きのクッキー&クリームやバニラを出してぺろりと食べた。アイスクリームとプーアル茶という組み合わせも悪くない。
バタークランチ
ポン・デ・マロン
氷コーヒー
昨夜は夜更かしして日付が変わってから寝たのだけど、今朝は朝9時前にかかってきた電話で叩き起こされた。電話の主は、だんなのおばあちゃん。
「七五三の着物ねー、足袋も草履も出てきたから。実家に送っておくから。なんにも買わなくていいから」
最初の電話は昨夜だった。ひ孫(うちの息子)は今年七五三じゃないのか、まだ何も考えてないのか隨分のんびりだねぇ、着物だったら○○ちゃん(←だんな)のがあるはずだから出しておくよ草履だけ買いなさい。云々。
生返事をしていたら、おばあちゃんの中で「ひ孫七五三プロジェクト」が猛烈な勢いで稼働しはじめちゃったみたいで、とるものもとりあえずという感じで今朝再びの電話があったのだった。おばあちゃんという属性の人は、待つことが苦手だからー思い立ったら吉日になっちゃうからー……と、わかっちゃいるけど感じてしまう少々の疲労感。
もう、「数えの5歳は去年だったから、七五三は適当(平服で近所の神社参りだけとか)で良いです」という道は絶たれてしまったらしい。レンタルの着物などを自分の目で見て選択、という道も絶たれちゃったらしい。……親子二代で同じ着物でお祝いというのは素晴らしいことだしお金もかからず嬉しいことなのだけど、でも、やっぱり「親が選べる選択肢何もなし」というのは少しばかりフクザツな心境になってしまう。
そういう次第で、私は朝から少々不機嫌だった。
もう甘いものでも食べないとやってられないわー!ということで、コンビニ巡りも兼ねて外出することに。先日以来探している、「ハーゲンダッツ」の新製品「カスタードプディング」アイスクリーム。人気がありすぎて販売中止状態だったという話だったのだけれど、いただいたメールで「けっこう近所のコンビニで見かけましたよー」というのがあって、もしかしたら……と、近所のコンビニを一巡りしてみることになったのだった。まず朝御飯は、ミスタードーナツ。ただいま全品100円セール中。
新製品の"ポン・デなんちゃら"シリーズの中からマロン味を。あとは定番商品から好物のバタークランチを。飲み物は、これまた好物の氷コーヒー。甘くないコーヒーのキューブアイスに牛乳を注いで飲む、カフェオレみたいなドリンクだ。家で飲むアイスカフェオレと大した違いはないのだけど、ぷかぷか浮かぶコーヒー色の氷が楽しいんだな。
甘いものを食べて、少し落ち着く。幸い、その後巡った1件目のコンビニで「かろうじて余ってました」みたいなカスタードプディングを2個ゲットし、続いて行った別チェーンのコンビニで「すみっこに余ってました」みたいなブツを1個ゲットした。とりあえず見つけたのは3個。それでも嬉しくて、いつのまにか上機嫌。
アイスプーアル茶
今日は1日だらだーらと本を見てみたり、DVDレコーダーで焼いたDVDディスクにタイトル印刷をしてみたり。演劇やら音楽やら、ディスクは日々増えていく。息子は最近、スカパーで1話からの放送が始まった「うる星やつら」がお気に入り。幼稚園で「ラムちゃんが〜」とか言っても誰もわかってくれないんだろうなぁと思いつつ、つい一緒に見てしまう。
「汁なしチャーシュー麺……久しぶりに食べたいな」
とだんなは昨日外出先で呟いて、中華麺と豚バラ肉を買ってきた。昨日の夕食前から塊肉の下茹でを始め、ことことと醤油と酒で煮込んでいた。すっかり味が染みたところで、今日はいよいよチャーシュー麺。チャーシューの煮汁やごま油、オイスターソースなどで濃いめのタレを作り、茹でた麺を和えて食べる"油そば"みたいなラーメン。一番最初はケンタロウさんのレシピ本で見たのだと思うけど、「もうちょっとスープが多い方がいいかも」などとだんながちょこちょこ改良を加えたものだ。(作り方はこのへん)
チャーシューたっぷり、長ねぎもたっぷりざくざく入った麺に、茶色いタレがテラテラとまとわりつく、しっかりこってり味のラーメンだ。油そばみたいに、後半は酢とラー油を混ぜつつ食べるのもまた美味しい。チャーシューの脂とごま油でもって、最後は口の周りがグロス塗ったみたいにテラテラと光ってしまって口の中はニカニカしてしまうのだけど、相変わらず美味しかった。1リットル以上作ったアイスプーアル茶も、あっという間に消え去った。
モロヘイヤのにんにく風味スープ
ローストビーフのサラダ(昨夜の残り)
枝豆
ビール
「ハーゲンダッツ」のカスタードプディングアイス
梨
カフェオレ
「旬の野菜セット」で先日届いたモロヘイヤをどうしましょうー?と思い、スープに仕立てることにした。
さっとゆがいたモロヘイヤ(茎は除いておくほうが、あとあと口当たりは良いかもしれぬ)をフードプロセッサーで細かく刻んでおく。鍋で薄切り玉ねぎとにんにく(にんにく多めの方が美味しい)を炒め、水とモロヘイヤを加えたら固形ブイヨンなど放り込んでおき、軽く煮る。塩で味を調えたらできあがり。水の代わりに下茹でに使った豚の茹で汁を使い、にんにく嫌いな母のためにスープの中にはにんにくは加えず、食べ際に揚げにんにくを放り込む形にしたのだけど、これもまた香ばしくて美味しかった。あの独特のネバネバもスープにすると「適度なとろみ」でけっこう美味しくいただける。
そしてメインディッシュはちょっと手抜きさせてもらって親子丼。フライパンに作ってしまって、大皿によそい、各自好みで盛りつけてもらうことにした。いらないようでその実、無いと寂しい三つ葉もたまたま今日買ってきたので、各自御飯にわっせわっせと"親子煮"を盛りつけて食べていく。サラダも昨夜の残りがあったので、手抜きした割に整った食卓になった。
食後に、念願のカスタードプディングアイス。
バニラよりも黄色い生地はねっとりと濃厚で、生地の中にところどころ細く液体状にトロンとしたカラメルが混ぜられているのだ。このカラメルがかなり苦めで、いい感じ。アイスクリームなのに味は確かにカスタードプリンで、そのこってりさもカラメルの味もすごく好みなのだった。
「ううー、やっと食べられたよー」
「やっぱり美味しいよー」
おおいにハマッた私とだんなは1人1個ずつその貴重なカスタードプディングアイス。息子は「これはどうやらストロベリーやチョコレートよりも美味しいぞ」と最近自覚したらしいクッキー&クリーム。ハーゲンダッツショップでは現在「あずき」デザートが並びまくっているようで、それもまた実はほんのり気になっているのであった。寒くなってきた時期のアイスクリームは、これがまた絶品なんだわー。
ベーコンエッグ
カフェオレ
なんだか久しぶりな気分のお弁当作成で始まった今朝。
「月曜火曜と、昼に仕事しなきゃいけなさそうだからお弁当作って欲しいなぁ……」
とお弁当作成希望願いがだんなからも出されたこともあり、久しぶりに気合いを入れてあれこれ作った。
「夫のお弁当は子供のおまけって感じ?子供の弁当がないときには夫のお弁当は手抜きになるか作らないか……」
などという事を耳に挟む事があるけど、私はどちらかというと逆。だんなのお弁当が必要な時には気合いが入るし、息子だけだと手抜き気味。
おにぎり作ったりおかず作ったりてんやわんやしているうちに午前7時をまわり、引き続き朝御飯の作成。厚切り食パンが冷凍庫に1枚残っていたのでトーストしてだんなと半分こして食べた。パンだけじゃ物足りないと、ベーコンエッグも作成。眠そうな息子は
「あさごはんはね、ヨーグルトだけでいいかなー……」
と、ヨーグルトのみ。
毎日毎日毎日毎日トーストとベーコンエッグという組み合わせでは、だんなはもとより私がすぐ飽きてイヤになってしまうのだけど、そういや最近目玉焼き食べていないぞ……と思い始めると無性にベーコンエッグが恋しくなる。目玉焼き以前に最近卵を食べていなかったわねそういえば、とせっせと卵を焼いてみた。黄身がとろんとろんに垂れるほどの"超半熟"が大好きだ。
ふりかけ御飯 with いぶりがっこ
青椒肉絲
ちくわと春雨のサラダ
煮卵
プチトマト
麦茶
だんなも息子も私も、全員おかずは同じなお揃い弁当。違うのは、息子の御飯がおにぎりであることくらい。
今日のおかずは中華風を目指そう、ということで、豚肉を使った青椒肉絲と春雨の甘酸っぱいサラダ。あと、煮豚の煮汁に漬けて一晩放置しておいた味つき卵。色合いがあまりに悪かったので弁当箱の中央に埋めておいたプチトマト、という献立。
息子にも容赦なく青椒肉絲のピーマンをしっかり詰めておいてみた。小指の先ほどに小さく刻んで……なんてことはせずに、千切りそのまんま。子供の頃の私だったらそれは絶対食べられなかったもので(青椒肉絲はピーマンも筍もよけて、肉だけ食べていた。それが許されていた過保護環境下にあった私……)、さすがに息子もそれを残して帰ってくるかなぁと予想していた。食べられればよし、食べられなくてもまぁよし。その青椒肉絲という料理はそういう料理なんだから、がんばって食べてみろやー、ということで。
ちょっとしょっぱくできてしまった青椒肉絲の脇には、甘酢とごま油、醤油で和えた春雨と青ネギとちくわのサラダ。味が混ざってもそれほど惨事にはならないおかず類だったので、各々の弁当箱におかずそれぞれたっぷりと詰めた。白い御飯にはふりかけをかけ、いぶりがっこも添えておいた。
だんなや息子の分と一緒に自分の分のお弁当も作るというのはなかなか楽しいし、昼食には全く手間がかからないし、大体、「ほーお、これは冷めるというこういう味になるのか」と今後の研究もできるので一石二鳥か三鳥くらいの価値がある。今日も、
「うーむ、煮卵は長時間漬けておきゃ良いってもんじゃないんだな……もうちょっと早く引き上げよう……しょっぱいし……」
などと色々学ぶところがあったのだった。
息子の通う幼稚園には様々細かい「お弁当の決まり」があって、「スプーンはダメ、メインに使うのはお箸(フォークはぎりぎりOK)、けれども子供が楽しく食べやすいように"弁当箱に御飯を詰める"のではなくておにぎりやサンドイッチに」に代表されるわけのわからぬ事を要求されている。
「楽しく食べやすいように」ということであれば、時にはチャーハンや親子丼なども作ってバリエーション豊かな弁当を作ってやり、そういった時は大人でも食べにくいものなのだからスプーンを持たせて……としたいところなのだけど……悩んでしまう。そもそも、おにぎりを作る事自体さりげなくめんどくさいし、弁当箱におかずを詰める配置もかなり限定されてしまったりして、めんどくさがりな私はそれだけで頭が沸騰してしまいそうになっている。
昨日買って読んだ、内田春菊の『もっと悪女な奥さん』という本があるのだけど、中に
「幼稚園は私ら母親を全員超ヒマ人だと信じてるんだよね」というフレーズが出てきて「ほんとにその通り……」と呟いてしまう私だった。
「"しなきゃいけないこと"が多いのは覚悟してたけど"やって当然"ってあの態度はがまんできない!」
もー、明日の弁当は丼もの決定。ぎゅっと握った御飯ばかりじゃなくて、甘辛い汁の染みたほろほろっとした御飯も弁当に持たせてみたいよ(それで結局「やっぱりおにぎりが好きなー」とか息子に言われてしまったら、そこは「母の愛情」総動員してせっせとおにぎり作るのよ)。
豆腐のサラダ
コーンスープ
ビール
冷蔵庫の中に、昨日買ってきたマグロの塊が入っている。100g100円だという特売品で、ちょっとばかりスジっぽいけどなかなか美味しそう。当初は「づけ丼」にする予定だったのだけど、ざくざく切っていくうちに
「うーん……想定以上にスジっぽい……丼ではなくちょっと火を通してパスタで食べたいような気が……」
と方向転換。私の愛する愛機の中に入っているレシピデータベース(購入したレシピ本や図書館で借りてきたレシピ本から「これは美味しそう、作ってみたい」なものを片っ端から放り込んである)で検索したところ、粒マスタード風味のスパゲティなるものが検出された。マグロ以外に必要な魚介や野菜はなく、けっこう美味しそうだったので初めて作るそれを試してみることにした。
味つけは醤油がメインのスパゲティなので、サラダもちょっと和風にしてみる。三つ葉を刻み、きゅうりも刻み、豆腐を崩しつつ和えたサラダは炒り胡麻と胡麻油と酢とオイスターソースと砂糖、ラー油、塩胡椒などで味をつけたもの。ちょっと甘めのスープが恋しいなぁ、とコーンスープも作る。クリームコーン缶を鍋にあけ、牛乳でだばだばだーと薄めたら顆粒コンソメを投入するだけ。簡単だけど息子はじめ、私もだんなもこのスープが大好き。
そして、スパゲティ。
オリーブ油で角切りにしたマグロをちゃちゃっと炒め、白ワインを50ccぐらい入れて飛ばす。それに大さじ2ずつの醤油と粒マスタードを投入し、あとはゆでたてスパゲティを絡めるのみ。
マグロの中心がほどよくレアで、醤油のなじみ深い味に粒マスタードのピリリとした辛さと淡い酸味のある風味がからみつき……というできあがりを予想していたのだけど、できあがってしまったのは、中までしっっっかり火が通ってしまったマグロに酸味ばかりがとんがっている白ワインの風味、醤油は塩辛さを加えてはいても風味の点では今ひとつインパクト不足で、それを補うかのように粒マスタードのこれまた酸味ばかりがとんがって……という、
「なんかこれって……いわゆるひとつの"失敗作"?」
と、ちょっと愕然としちゃう味のものができあがっちゃったのだった。あ、あんまり美味しくなーい。「極めて不味い」というほどのものではないのだけれど……腑に落ちない。
「夕食いまいちでスミマセーン……」
しょぼくれながら食後だんなに呟くと、
「ん、コーンスープは美味しかったし。あ、あとサラダも美味しかったし……」
とフォローされた。や、やっぱりスパゲティはイマイチだったんですね……。
ホットココア
今日も朝からおべんと作成。朝御飯にはチャーシュー煮たものの残り(チャーシュー炒飯にするのだ)があるし、うどんもあるし、食べるものはあれこれあったのだけど、昨夜つい血迷ってしまってかぼちゃパンをパン焼き機で作ってしまった。
なんとなくパンが食べたいなぁという思いで衝動的に強力粉を計量し始めてしまい、いつもと同じ味というのも芸がない、と冷蔵庫に眠っていたかぼちゃを救出して使ってみたのだ。レンジでチンして柔らかくしたかぼちゃを軽くつぶして粉や牛乳などと共に機械にかけるだけ。4時間ほど放置しておけば、切り口が綺麗に黄色に焼き上がったパンができあがった。焼き上がったのは昨日の夜のうちだったので、今朝はそれをスライスしてトーストに。焼きたてのパンはそりゃもうめちゃめちゃ美味しいのだけど、めちゃめちゃふわふわで頼りない食感だったりするので油断すると1斤を一気に食べきってしまいそうで不安なのだった。
優しい味のパンなので、コーヒーや紅茶よりはと今シーズン最初のココア。熱湯でココアと砂糖を練っている間に牛乳を温める。耐熱容器に牛乳を入れ、レンジでチンするのが一番楽なのだけど(もっと楽なのは、練ったココア入りのマグカップの冷たい牛乳を注いでしまって、それをチンする……←一人のときはついその手段を……)、ちゃんとホーローの小鍋に入れてガスコンロで沸かした方が不思議と美味しいような気がする。今日はちょっと余裕があったので鍋沸かしの牛乳。
「かぼちゃのパン、アプリコットのジャム塗って食べると美味しいかもしれない〜」
などと言いつつ厚切りの黄色いパンをしっかり食べた。
豚肉とちくわの卵とじ丼
にんじんのきんぴら
キュウリのにんにく味噌漬け
煮卵
冷茶
つい先日、「にんにく味噌床」なるものを仕込んでみた。図書館で借りてきた『厳選。だし、調味料を究める』という本に載っていたものだったのだけれど(レシピ本は何かと高価なものので、せっせと図書館で借りてくる……)、味噌500gに対して酒1/3カップ味醂1/4カップを混ぜ合わせ、そこに薄皮を剥いた1株分のにんにくを適当に突っ込んでおく、というもの。味噌床を作ってから10日後くらいから使えるようになり、生野菜を数時間漬けてみたり肉や魚を漬けてみたりと色々楽しめるらしい。もとよりにんにく大好物だったので、気になるなぁ気になるなぁとずっと「味噌床」に憧れを抱いていた。
で、このたび100円ショップで800mlの容量のあるタッパーを購入し、作成に踏み切った次第。味噌床を作ったのはわずか数日前なのだけれど、「しんぼーたまらーん」とばかりにキュウリを2時間ほど漬けてみた。ほの甘く、にんにく風味の味噌味キュウリがちゃんとできあがって御機嫌な私。一晩漬けておくと大変な味になるかと思って昨夜の夕食前に漬けこんで夕食後に掘り出したものだ。1本のキュウリをざくざく切ってだんなと息子と私の弁当箱にそれぞれ詰める。
そして弁当のメインディッシュは豚肉とちくわの卵とじ丼。醤油と味醂と砂糖と酒の甘辛だれで玉ねぎと豚肉とちくわを煮て卵でとじて三つ葉を散らす。豚肉とちくわ?とレシピを見た時にはちょっと意外な組み合わせに思えたのだけど(確か最近読んだ栗原はるみさんのお弁当本で見かけた)、これが弁当のおかずとしてはなかなか美味しい。汁の染みたちくわの味は弁当箱に詰めるのにとてもしっくりして、卵の黄色と三つ葉の緑色で彩りも悪くない。更に彩りを考えて、にんじんのきんぴらを詰めた。白胡麻の炒ったやつをいつもは使うのだけど、「もしかして黒胡麻の方が色彩的には美しい?」と思いついて黒胡麻を加えてみた。更に、チャーシューの煮汁に突っ込んでおいた卵もまだ1個残っていたので添えてみる。
そんなことをやっていたら、今日もいまいち「幼稚園児のお弁当」っぽくないものができあがってしまった。フォークでちゃんと食べられるかなぁ……スプーン入れてやりたいけど(幼稚園弁当に、スプーンはつけちゃいけないことになっている)、友達に
「あー、○○くん、スプーンもってきちゃ、いけないんだよー」
なんて言われてしまってもめんどくさいしなぁ……と、フォークと箸を入れておく。私の心配はどこへやら、数時間後に帰ってきた息子の弁当は見事に綺麗に空だった。御飯粒が少々残ってはいるけど、5〜6粒というところ。……おー、「丼弁当」もOKですか。OKでしたか〜。母は嬉しい。
さんまの塩焼き with 大根おろし
マグロの胡麻まぶし焼き
シーザーサラダ
いぶりがっこ
みぶ菜の味噌汁
羽釜御飯
最近魚料理が続いているけれど、今日もスーパーで安いさんまと目が合ってしまった。秋のさんまは安いものだけれど、今年はとみに安い気がする。4尾で300円、3尾でも300円というよくわからない値札のついたそれをじっくり眺め、
「……まぁいいや、4尾焼いちゃえ〜」
と4尾のさんまをもらってきた。焼き魚があまり好きではない(というか魚全般あまり好きではない)母は、息子と2人で1人分ほどの魚で充分だというのは知っているけど、とにかく4尾の秋刀魚をグリルで焼く。
数日前に購入したマグロが半端な量余っていたので、それは周囲に白胡麻と黒胡麻を混ぜ合わせたものをまぶしつけ、フライパンでさっと焼く。スライスしてわさび醤油でいただくと、単なるマグロの刺身とはまたちょっと目先が変わって良い感じ。あとは、さんまの塩焼きには似合わんかしらと思いつつシーザーサラダ(ロメインレタスが安売りだった……)。レタスをばりばりちぎり、角切りにしたパンをじっくりオーブンで焼いてクルトンに。そこにおろしチーズとマヨネーズとレモン汁とオリーブ油を適当に混ぜたドレッシングを和えてやり、トマトやクルトンと一緒に皿に盛る。1つ1つの料理の手間はさほどかかっていないのだけど、あれこれとテーブルに並べたらなにやら「今日は御馳走」という光景になった。結局4尾目のさんまは私とだんなで半尾ずつ食べる。
料理の支度を終えるころまでは「ちょっと喉が痛い……かな?」と思っていただけだったのだけど、食事を終える頃にはなんだか目の前がグラグラしてきた。
「今日は乾燥しているから喉が痛いかなー、と思っていたんだけど……あり?ありり?」
焦っているうちに「ああ、どうやらこれは風邪らしい」とやっと自覚するに至ったのんき者の私。
「風呂……やめとく……パソコンとか向かってないでごろごろ横になってる……」
と、おとなしく9時過ぎにベッドに入ったのだった。最近気候がころころ変わってるのにずっと半袖でいて、油断しすぎていたらしい。不覚。