御飯
ほうじ茶
だんなはホッケが大好き。ならば、と、北海道物産展あたりで売られている1枚800円くらいするそれを買おうとすると、
「ダメー!そんなに高いの買っちゃダメ!やっすいのでいいの。100円とか200円とかのでいいの」
なのだそうである。安っぽーい感じのホッケで良いらしいのだった。
でも、そういう安売りホッケはあるようでないもので、先日スーパーの"干物バイキング"でやっと1枚130円くらいのホッケを見つけることができた。安いホッケ!安いホッケみつけました!と、胸躍らせつつホッケを購入。こんがり焼いて1つをだんなと半分こして食べた。鯵の干物は朝食って感じがするけどホッケの干物は酒の肴という感じ。でも気にせず朝御飯にもりもりと食べちゃう。
あっさりした味だけれどパサパサしているわけじゃなくてしっかり脂が乗っているホッケは確かに美味しい。だんなはあからさまに嬉しそうに背骨にむしゃぶりついていた。そして私はまた自家製干物が作りたくなる。
海苔ふりかけ御飯・いぶりがっこ
豚肉と茄子といんげんのカレー風味炒め
海苔巻き卵焼き
塩揉みキュウリ・プチトマト
麦茶
今日は一日お仕事。だんなからお弁当作成のリクエストがあったので、家族3人分早起きして作ってみた。子供用1人前の弁当に大人用1人前の弁当を作り足すのはちょっと大変だけれど、その2人前の弁当を3人前にするのはたいした苦労をすることなくできる。材料を1.4倍くらいにすれば良いだけ。
御飯は深さ半分のところに醤油を浸した海苔を挟み、上からはふりかけをパラパラと。
メインのおかずは豚肉で、茄子といんげんと共に炒め合わせて醤油と味醂をチャチャッとかけ、カレー粉をふりかけて風味づけ。斜め薄切りにして軽く塩揉みしたキュウリと、海苔を巻き込んで渦巻き模様にした醤油味の卵焼き、そしてだんなの大きな弁当箱にだけ焼売も詰めた。
私は弁当箱の中にアルミカップだとか食べられない"仕切り"だとかを入れるのはあんまり好きじゃなくて、「入れるなら1個だけ」と密かに決めている。酢の物とかマヨネーズ味のサラダなんかはどうしても水が出てきてしまうのでアルミカップに入れるけれど、そうじゃないものは「隣合わせて入れても、味がくっついても違和感がないもの」を組み合わせられるといいなぁ……と思っている。思っているだけでいつも上手くいっているわけじゃないんだけど。
今日はカレー味の炒めものと卵焼きの間に塩揉みキュウリを並べて立てて仕切り代わりにしたのだけど、炒め物もキュウリも互いに相手を不味くしてなくて良い具合だった。ソース味の炒め物にはカボチャの薄切りをバター炒めにしたものなんかもよく似合う。
バターコーン・コールスローサラダ
コーンスープ
御飯
シークワーサーバヤリース
だんなは本日、遅い予定。息子と2人の夕御飯、私はハンバーグに飢えていた。ちゃんと昨日、ひき肉も買ってきた。
準備を始めた時間がちょっと遅かったので、少々焦りながら準備。ここ1年ばかり「ハンバーグにはおろし玉ねぎを加える」のが常となっていて、下ろし金でザーリザーリと玉ねぎをおろし始める。以前、スライサーで玉ねぎと一緒に自分の指の皮もスライスしてしまったことがあるのでこの手の作業をするときにはいつもちゃんと注意を払っているのだけど、今日はちょっと焦っていた。「そろそろ指が危ない」と思ったその直後に、左手指の第一関節を「ザリッ」とやってしまった。
「ぐげぇ!」
と鳥の鳴き声みたいな奇声を発しても後の祭りで、じわじわ血がにじみ出した指にバンドエイドをぎゅうぎゅうと巻きつけて調理を続行。あああああ、私は年に1回くらい、こういうどうしようもないミスをする。バカバカ、私のバカ。
痛いわ指は曲げにくいわで、その後の料理への情熱がもりもりと低下。ハンバーグに添えるものを、じゃがいも丸焼きしようかなとかにんじんのグラッセを作ろうかななどと考えていたのだけど、バターで炒めたコーンと冷蔵庫に残っていたコールスローサラダで手抜きさせていただくことに。スープも買い置きのレトルトパックコーンスープを出してしまうことにした。ハンバーグに添えるソースは焼き汁にケチャップやソースや赤ワインを加えて煮詰めたりするものも美味しいのだけど、
「今日は、とんかつソースをばしゃばしゃかけたい気分なのよね」
と、怪我をする前から決めていた"ソースぶっかけ"を決行。そうこうして、なんとか食卓の準備を整えることができた。切り傷も痛いけど、でもザリッとやっちゃった擦り傷ってのもめちゃめちゃいーたーいー……。
「おかあさん、けがしちゃったの?」
息子が眉毛を8時20分にして聞いてくる。そうよ、御飯作っててね、ガリッてやっちゃたのよー、ばかよねー、と答えたら
「あらまぁ……だから、言ったのにぃ」
と返された。一体何を言ったというんだ、息子。
息子も私も大きな大きなハンバーグ。とんかつソースだばだばかけて、ほんのり下品な味のそれを思う存分楽しんだ。
しかし……キーボード叩いてても痛い……(つくづくバカ……)。
今日はお仕事。息子の分だけのお弁当を作り、ぱぱぱぱぱっとあれこれ準備しながらの軽めの朝御飯は、こういうときには特にありがたいフルーツグラノーラ。
「いいことおもいついた!あのね、フルーツグラノーラにね、ぎゅうにゅう入れてね、ミルメーク入れるといいとおも……」
「いやー、それは、やめておいた方がいいんじゃなーい?ちゃんと溶けないと思うし?」
息子の愉快な提案をとりあえず却下しながら、さらさらとシリアルをかっこんだ。だんなは早朝ジム行きのため、気がつけばもう家にはいなかったりして、今日収集の資源ゴミだけが綺麗に持ち去られていた。……フルーツグラノーラにミルメーク、実はけっこう似合うかも、なんて後になって思ったり。
前菜の盛り合わせ
菜園風イタリア野菜のトマトソース スパゲッティ
ドルチェ盛り合わせ
エスプレッソ
今日の仕事先は、人形町(エリアのお店だとずっと思っていたけれど、住所は浜町だということがこのたび判明)のイタリアンリストランテ、AL PONTE。ゴールデンウィークのさなかに
「パソコンがおかしくなりました」
という不穏な内容の数行のメールをシェフからいただき、その数日後にデパートの催し物場でお会いしたところ、
「やっぱりねぇ、おかしいんだよ。来週火曜と金曜は空いてるから……来て?」
と念押しでお願いされた。最近流行りまくっているウィルスかなぁ、レジストリの書き換えとかしなきゃいけないとしたら私の手には負えないかも……と思いながら、レストラン上階の事務所に伺う。
結局、パソコンの動作不審の原因はウィルスではなくて、「ウィルス対策のために自動起動したプログラムのあれやこれや」の設定ミスであったり作業中途状態のためのエラーメッセージであったりして、パソコンはめでたくちゃんと使える状態に。作業自体は1時間もしないうちに終わったのだけど、
「ちょっと、いいかしら?(←シェフは時々おねぇ言葉……) ○○を××して△△にしたいんだけど、□□になっちゃうのは、なぜなの?」
なんて質問に答えていたり、
「googleの検索結果で上位にのぼるようにするにはどうしたら良いかしら?」
なんて事を相談話し合ったり、更には
「インターネットってさ、あれだね。酷いこと書く人がいるもんだね」
「……まぁ……有名店とか、本出したりしている有名なシェフだったりすると……目立ちますし……ねぇ……」
ひどいのよ、ちょっと見てよ、いやいや気にしちゃいけませんよそんなの、と、2人してモニター覗きこんで投稿型レストラン批評サイトなど見てみたり。毎度のことだけど、このお店に仕事で伺うと、長丁場の話し合いになる。シェフは話好き。そして世話焼き。とっても良い人。
あああ、また帰りがギリギリになっちゃうかも、と12時過ぎて話もある程度まとまったところで腰をあげかけたら
「あと30分、30分なら余裕あったよね?あるでしょ?じゃあ、下で食べていってよ。30分で全部終わるように出してあげるから」
と、ありがたい言葉をいただき、ゴチランチ。パスタ1皿いただければ大満足、という感じだったのに、1人用にセッティングされたテーブルにはビシーッとナイフやフォークが並べられ、前菜・パスタ・ドルチェの豪華コースをいただいてしまった。でも、最後のエスプレッソを飲み干すまできっちり30分。私の食べるスピードもけっこう速いとは思うのだけれど、それにしても料理の出てくるタイミングがばっちりだった。
前菜は上質の生ハムで甘いメロンをくるんだものと薄く切ったサラミ、わかさぎのフライをマリネにしたものと、優しい味の野菜の煮込み、チーズとアンチョビを合わせたものと思われるペーストを中央にちょこんと詰めたパプリカのマリネの盛り合わせ。煮込み野菜がたっぷり入ったスパゲティはちょっと辛めのトマトソースでプッタネスカのようにオリーブやケッパーが大量に入っていた。ドルチェはしっとり柔らかなバナナのタルトと二口分ほどのパンナコッタにベリーのソースを添えたもの、そしてオレンジのコンポートを添えたマンゴーのジェラートの盛り合わせ。
このお店の料理は、とてもとてもスタンダードな感じ。一時期、私は"これが俺のセンスだ!"と言わんばかりの奇抜な素材の組み合わせとか調理法を見せつけるような料理を「変わってて、(ゆえに)美味しい」と思いがちだったりしたのだけど、シンプルで美味しいミートソースだとか、生ハムとメロンの組み合わせをしっかり美味しく味あわせる、なんて事がいつでも安心して楽しめるお店は実はすごいものなんじゃないかと、ここ数年になって思うようになった。イタリア料理らしいイタリア料理が美味しいお店。ちゃんとしたミラノ風カツレツが食べられるお店。いや、私、イタリア行ったことないから「これがほんとのイタリアの味!」なんて偉そうな事は全然言えないのだけれども。
パスタには唐辛子オイルが小皿に入って添えられていて、
「暑いときにはねー、辛いスパゲティが心地よいやねー」
なんて内心つぶやきながら麺にタラタラと回しかけ、一人「うまー」と呟いてみたり。
蒸し鶏のサライ風生春巻き \619
おもちとチーズのだし醤油焼 \409
地鶏の唐揚げ ユーリンチーそーす \514
鶏皮のカリカリ揚げ \409
サツマイモのフライドポテト風 \378
地鶏の石焼きステーキ オニオンそーす \514
あさりしぐれの焼おにぎり \168
サライラーメン
チャーハンの石鍋雑炊風 \619
マンゴープリンのオレンジゼリー寄せ \472
ココナッツ風味のアジアンパフェ \504
ビール(ハーフ&ハーフ ジョッキ) \472×2
ビール(コロナ) \525
ラムネサワー \441
……を、家族皆で、もりもりと。
「今日、これから帰れそうなんだけどー」
夕飯の算段を何もしていなかった午後7時(私も仕事してた……)、だんなから電話があった。火曜日は帰れるかなー帰りたいなー無理かもなーと言われていたので、「もう冷凍御飯チンして親子丼でも作っちゃおうか」という心持ちだったりして、「え、そんな、1時間でなに作ろう、なんにも考えてないわぁ」と携帯握ったまま軽くパニック。その気持ちが伝わったのか、
「……どこか、食べに行っちゃおうか?駅まで出ておいで。……なんか、クーポンとかなかったっけ?」
とだんなから助け船が出された。
クーポンクーポン、何があったっけー?と店屋物チラシ入れをひっかきまわし、いくつかのレストランの20%オフ券などを入手。あそこの店はドリンク1杯無料でー、あっちの店は600円引きでー、とあれこれチェックしながら駅の改札でだんなを待つ。
行ってみたのは、以前一度だけ来たことがあった、アジアンチックな居酒屋の「SERAI(サライ)」というお店。テーブルごとに麻布で仕切られていて、全体的に布布していてちょっとだけ私の好きな雰囲気。味はそこそこ、値段はほんのり安め、そして料理によって盛りつけがやけに少なかったり多かったり、という印象のあるお店だった。持参クーポンは「20%引き券」。
ビール飲みつつ揚げ物食べたり餅つまんだり、最後には石鍋に入ったラーメンやスープチャーハンなんかも平らげた。バターの風味漂う、ぽくぽくしたさつまいものフライドポテトとか、大量に白髪葱が添えられた鶏皮の揚げたのとか、「すんごく美味しい!」ってわけじゃないのだけれど、ついあれこれつまみたくなってしまう。購入したは良いけれど我が家の食器棚の奥で眠っている"石鍋"を使った料理がけっこうあって、我が家でもあれこれ応用できそうなものが多かった。チャーハンをこれでもかと熱した石鍋に盛りつけて、テーブルの上でアツアツのスープを上からジャーッとかけるものなんか、けっこう面白い。熱い石鍋に熱いスープで、2分くらいはテーブルの上でグラグラとスープが沸騰し続けていた。
で、外食続きなんだけど明日もまた飲みなのよ、これがまた。
今晩は飯田橋でDちゃん、Sちゃんお二人と飲み。
Sちゃんさんのキャッチコピーが「安い女王様」に決定したことを祝して(?)、午前1時、我が家にお二人がなだれ込んで
「日記才人の更新報告をいじくってしまえー」
「皆で一斉に更新してしまえー」
と遊んでいる午前1時半。
こんなことしてないで風呂でも入ろうよー、みんなー……。
ということで、明日改めて続きを書きます。
(と、ここまでが当日の更新、以下が改めて書いた翌日の更新)
ベーコンエッグ
牛乳 with ミルメーク(ココア味)
今日は長い長い一日。私はジム、息子は幼稚園で今シーズン初プール(園内に室内プールがあるのね)、そして息子もジム、そして夜には飯田橋で飲み。
「そういうわけで、ちゃんと食べて一日を乗り切ろうと思います」
と、昨日買ってきた山形食パンをざくざく厚切りにしてバタートーストに。パンが焼けていく間にベーコンエッグも作り、それをつまんだりパンに乗せたりしながらもりもりと朝御飯を食べた。
お供には、ミルメーク。最近、我が家の近所にある100円ショップにはコーヒー・ココア・イチゴ・バナナ・メロンとずらりとミルメークが置かれるようになり、100円のその袋の中には8個ほどのミルメークが入っていてなかなかに便利だったりする(大量に買っても湿気で凝固しちゃったり使い切れなかったりするし)。籐のカゴにざらっとミルメークを入れ、
「はーい、今日はどれを飲みますかー?」
と選んで遊んでみたりして。本日、私はココア、だんなはコーヒー、息子はメロン。
角煮きのこ丼
半熟卵
仕事してあれこれして、気がつけば12時前。
「あ、あ、あ、ボディパンプのクラスが始まっちゃうわー」
と、ジム行きの支度をして急いで家を出る。何か食べないとさすがに保たないし、でも時間はないし……ということで、吉野家。お気に入りの豚キムチ丼にしようかと思いつつ、「新発売」の広告に惹かれて角煮きのこ丼なぞ食べてみたりして。
厨房の奥で1人分のレトルトパックの封を切っているのを見てしまってちょっとゲンナリしてしまったけれど、味は、まぁまぁ。甘めの味つけのタレにクタクタに火が通ったキノコ類と角切りバラ肉の煮込みが入っている。
「うーん……まぁまぁというか……フツー?」
内心思いながら、でも時間がないので急いでかっこむ。ああ、早く牛丼が復活しないかしら。
川海老の唐揚げ
煮込み(ダブル)×5
とりわさ×2
ツナ餃子×2
大根とツナのサラダ
揚げ茄子
磯辺揚げ
厚揚げ
フライドポテト
ウィンナーフライ
キムチ などなど
ビールたらふく
日本酒とかサワーもたらふく
……を、総勢5人で。
飯田橋のカラオケボックスにて
さらに呑む
今日はWeb日記書き仲間のDちゃん、Sちゃんと飲み。「日本に来たら、会って飲もうねぇ」とSちゃんさんと以前から約束していて、彼女も学生時代に足繁く通っていたのだという飯田橋の居酒屋「萬月」に集うことになった。アメリカ仲間ということで、Dちゃんも呼びつけちゃう。
小さな居酒屋さんの2階の座敷の隅っこで、2時間ほど食べて食べて飲んで飲んで大騒ぎ。なんてことない居酒屋さんで、なんてことないメニューが並ぶのだけど、どれもけっこう美味しい。ツナマヨネーズ味の餃子とか、表面を軽くあぶった半生の鶏肉をわさび醤油でざっくり和えた「とりわさ」とか、そして1人1個ずつ(しかもお代わりまでして……)の鶏皮の煮込みダブルサイズだとか。
話の内容はDちゃんの失恋話やらパソコンの濃い話まで色々とんだのだけど、
「うーん……俺は"女の子には飯代をもらわない!"って主義だったから、独身時代のデート代とかほとんど俺持ちだったよ」
「そうそう、それも、そうなんだけど、でも私が一番驚いたのは、デートで移動したりするときに、"はい、どうぞ"って地下鉄やバスの回数券が出てきたりしたことだったねぇ」
なんて話をだんなと私がしたところ、Sちゃんさんは
「……え?……えええ?私……いつもワリカンだったよ。そんなにちやほやされてないよぉ。……わ、私って……安い女だったの!?」
静かにショックを受けていた様子。
その後に別の話で「Sちゃんさんは女王様だよね」なんて話が展開し、
「そうか、安い女王様なのね……」
「ああ、"安い女"じゃなくて"安い女王様"なのね」
「それ、いいよ。すてきなフレーズよ。うんうん」
いいかげんビールも日本酒も喰らいまくっていた頃合だったので、そんなくっだらないことで大盛り上がり。これから貴女は"安い女王様"だ!と、その後ずーっと女王様女王様言い続けて、時差ボケも抜けてない状態な事もあって疲れと酔いでヘロヘロのSちゃんさんと明日も激ジョブが待っているDちゃんを引っ張って夜10時近い時間帯にカラオケボックスに移動。「……いま電車に乗れないと、もうおうちに帰れない……」という安い女王様(となぜかDちゃんも)を拉致して千葉の我が家にお持ち帰りしてしまったのだった。
パソコン通信時代は月に一度くらいは何十人もウジャーッと集まるオフ会なんかに顔を出していたのだけど、今はもう"新しい人"と出会いたいという気力もあんまりなかったり。でもお互いに日記で近況がわかって(で、感覚とか好きなものとかが似てるなぁと思える事が多々あって)、メールもやりとりしたりするともう全然他人とは思えなくなっちゃうもので、そう何回も何回も会っていたわけじゃないのにお互いに暴言吐いたりいじくりまわしたりと、それはそれは楽しい一夜だった。
そう、今日のオフ会は、6歳児の幼児も込みで全員がWeb日記書きだったのがちょっとすごい(だんなも先日密かに日記をつけはじめたらしいのよ)。料理が出てきたりするとすかさずカメラが出てきたり、持参のパソコンで我が家のLAN使って作業する人がいたり、「パソコンお借りしまーす」と日記の更新しちゃう人がいたりして、「ああ、なんか、普通の友人とはこういうところが激しく違う……」と、苦笑いしちゃうのだった。私も間違いなく"そっち系"……。
チコリコーヒーのカフェオレ
昨夜、寝たのは午前2時過ぎ。目覚まし時計が7時半になる直前に目を覚まし、ベルが鳴らないようにしてからそーっと起き出して顔を洗っていたらSちゃんが
「……おはよーございますー」
にょ〜っと出てきた。
「おはよーっす」
と、Dちゃんもにゅ〜っと出てきた。客人は速やかに起きたけれど、我が家の他の住人は目覚める様子がない。起きろー、起きろー、と声をかけ、これ以上なく手抜きな息子の弁当を作りながら、皆の朝御飯についても考える。
御飯炊いてる余裕はないし、パンも少ししかないし、
「あのー……ベニエならすぐ用意できるけど、飲みの翌朝にそれって……嫌がらせ?だいじょぶ?」
それってどうよ、と思いながらも聞いてみると、Sちゃんさんの目がキラーンと輝いた。そういうわけで、朝からベニエ。
2カップの粉に210ccくらいの水をどぼどぼ入れて適当にこねて伸ばして切って揚げる。ぺたぺたと、麺棒ではなくて手で適当にのばしたら、表面がちょっといびつなベニエになってしまった。でもふわっもちっとしているし、アツアツだったしで、少々不格好だけれど味は悪くなかったと思う。
牛乳多めのチコリコーヒーのカフェオレをぐいーっと飲んで、Sちゃんさんは午前中に千葉で用事を済ませたいと出かけていった。昼前には終わるだろうから待ち合わせして一緒にランチでもー、ということに。Dちゃんは仕事だ仕事だとその数十分後に御出陣。だんなは午前休ということで、午後から仕事の私と一緒に東京に向かうことになった。
鰻重(上)
けっこう時間がかかるかも、と思われていたSちゃんさんの用事がサクサクと終わってしまい、合流して銀座で昼御飯。Dちゃんの職場は銀座へはちょっと遠いんだよねぇ、来られないって言ってたよね確か、と、彼には連絡を取らずに3人で飯屋に入ったところ、今まさに食べ終わらんというタイミングに電話があって、
「どーして誘ってくれないかなぁ!ひでぇ!ひでぇ!ひでぇ!」
と全力で嘆かれた(というか、怒られた)。ご……ごめん。全力でごめん。この鰻屋はつぶれそうにないから、いつか行こうね。
銀座には私とだんなが大好きな大好きな鰻屋さんがある。プランタン銀座の裏手あたりにある、銀座とは思えない雰囲気の小さく古めかしいその鰻屋さんの名は「ひょうたん屋」という。独身時代、だんなと銀座を歩いていて、あまりにも美味しそうな香りが通りに溢れているものだから我慢できずに飛び込んで食べてしまったお店だった。それから何度も食べに来て、千葉に住むようになってからは私はもうあまり頻繁に行けないのだけれど、だんなは平日の昼に職場仲間とそれはそれは足繁く通っているらしい。店に入るなり、
「あらー、また来たの」
と店のおばちゃんに言われ(だんなは昨日の昼もここで食べていた……)、更には
「お客さんはいつものでいいのね」
と問答無用で"上の大盛り"が用意されていた。鰻屋の常連だなんて、なんて生意気なんだ、だんな。
で、この店、銀座とは思えない良心価格。ランチのみの「並」は1200円、「中」なら1500円、たっぷり満足な「上」は1800円で、「特上」を頼んでもたかだか2200円。白焼きしてから蒸して焼く「関東風」の鰻ではなく、蒸さずに焼く「関西風」だ。蒸さないのでフクフク感はあんまりなくて、でも代わりに脂がどっしり乗っていて、ジュワッカリッとした香ばしさが楽しめる。備長炭で焼かれた適度な焦げが香ばしく、甘さがくどくないタレの味も良い感じ。上品な味とはいえないかもしれないけれど、でもこのお店の鰻を愛する人はとっても多い。ランチ時はたいてい混雑。
ランチ時にしてはそこそこ早めな時間に到着できて、小上がりの席でのんびりくつろぎながらひっさしぶりな鰻をかっこんできた。大好きな店なのに私は3年半ぶりくらいのお店で、そうそうこの味、と懐かしくて涙が出てきそう。優しい味のぬか漬けとか、しっかりした味のお吸い物も美味しいんだな。
食後は、
「俺ぁね、鰻食べたらたいていここでジュースを飲むんだ♪さっぱりするしー」
と、だんなに三越デパートに連れて行かれてデパ地下フルーツコーナーのジューススタンドでジュースを1杯。イチゴミルクやオレンジ、グレープフルーツなどのスタンダードなものと共に「スイカ」とか「黒ごまきなこバナナミルク」などというなかなかすごいものも。私は大好きなパパイヤミルク、だんなはスイカ、Sちゃんさんはアメリカンチェリーを頼み、それぞれ交換して
「うぉー、スイカだー」
「こっちは、いかにもチェリーって感じー」
「パパイヤミルク、うまーだよ濃厚だよ」
とか言いながらジュースをチュルチュル啜り終えてから解散となった。腹一杯で少々寝不足で、午後の仕事が眠いったらもう……。
羽釜御飯
ウーロン茶
linuxのコマンド、SQLに続いて、本日職場で習ってきたのは「php」。
「えーっと、ホームページでcgiとか動かすじゃないですか。それとどうちがうの?perlとかいうのとは、どう違うの?」
と、その程度の理解しかない私に必死に説明してくれる現役大学生のMくん。教えるMくんと教わる私と、それでお互いバイト代が出るのだから、社長は太っ腹。今のところ、ホームページのデザインでその職場でも仕事らしい仕事はしているのだけど、でもちゃんと報酬分きっちり仕事をこなせるようにならなければならない〜。がんばれ私。でも眠いぞ私。
幼稚園の延長保育に預けていた息子を迎えに行くのに今日も15分ばかり遅刻してしまい、息子は"最後の一人"状態でぽつーんと先生と待っていた。
「おそいよー。おかーさーん、おーそいよー」
と、背中をぽかぽか叩かれながら自転車で帰宅。息子も当然寝不足だったので、帰るなり昼寝を始めてしまった。私もねむーい。
だんなは完全に帰宅が遅そうだったので、息子が起きるのを待ってからちょっと遅めの夕御飯。冷蔵庫に突っ込みっぱなしだった鶏肉は幸い傷んでいなくって(ミニチルド室に今日も感謝)それをスキレット焼きにすることにした。オリーブ油を薄く敷いてカンカンに熱したスキレットで皮目をパリッと肉を焼き、周囲にきのこなど散らしながらじわじわと火を通し、最後にモッツァレラチーズの薄切りを肉の上に載せて鍋に蓋して溶かせばできあがり。あとはスープもサラダも何も用意せず、「付け合わせのきのこがあるからいいやー」と、御飯のみ。
ごく適当な夕飯だったけれど、テーブルの上にスキレットごとドドーンと出すとそれなりに迫力が。息子はぴよーんと伸びるとろけるチーズに大感動で、
「おかーさん、おにくのチーズのおりょうり、おいしいねぇ〜」
ぼくはチーズが好きなー、だい好きなー、とか言いながらもりもりと食べていた。ほんとに息子はチーズ好き。
味わい練乳いちごヨーグルト
朝から、我が息子は不機嫌のどん底だった。
「なんで、なんでおとうさん、帰ってこないなんだよー。も〜」
プリプリしている。
私は知っている。昨夜、遅く遅くにだんなは帰ってきて、今朝は早く早くにジム経由で出勤していったのだ。布団の中から気配を察して「おかえりなさい」を言うのがやっとで、「いってらっしゃい」は言えてなかったような気がする。一昨日も昨日も寝不足で、その状態で今日の夕方から明日にかけてだんなは課内旅行に行くのであるらしい。……体力あるなぁ。ていうか、そういう状態のときにわざわざジムに行かないでも、と思う。私なら確実に休む。今日は仕事もあるし眠いし疲れてるしで、私はジムに行かないのよ。
「おとうさん、帰ってきてなくないよ。ちゃんと君が寝ている間に帰ってきて、で、今日は早く出ていっちゃったんだよ」
「でも、いない……おとうさん、いない……」
不機嫌からなかなか脱出しない息子を宥めつつ、適当にチャーハン弁当を作ってやり、朝御飯はフルーツグラノーラ。以前安売りしていた大袋を2つ買ってきたのに、モリモリ食べるものだからすっかり残り少なくなってしまった。ヨーグルトも食べて、でもなんか忘れ物をしているような気がするなぁ……と考えていて、やっと思い至った。そうそうそう、アメリカ滞在中にフローズンストロベリー入りシリアルが大好物だった息子のために、Sちゃんがフローズンストロベリーを1パッケージおみやげにくれたのだった。シリアルに混ぜるとちょうどよさそうな感じ。
「ああっ、しまったぁ、これを入れようと思ってたんだったぁ!」
と思っても後の祭りで、しょうがないので台所のカウンターに捧げ物のように飾ってみる。フローズンストロベリーは次回に持ち越し〜。
シークワーサーバヤリース
「そろそろ食べちゃわなきゃヤバい鶏肉」消費強化日ということで、昼食も夕食も鶏肉料理(そして昨夜も鶏肉料理……)。3枚も買ってあったのに、1枚の半分しか使っていなかったのだ。残り2枚半のうち、1枚は昨夜食べた。あと1枚半。
「サンドイッチが食べたい気分〜」
と、一人昼飯は半枚を使って照り焼きチキンサンドを作ることに。スライスしたパンはしっかりバターを塗ってトーストし、鶏肉は皮目を下にしてフライ返しでぎゅうぎゅう押しつけながら皮をパリッと焼き上げる。塩胡椒して焼いただけの鶏肉に、最後に醤油と味醂をチャーッと回しかけて絡ませながら軽く煮詰めればできあがり。パンと肉を焼いている間にレタスと玉ねぎとトマトも準備した。たっぷりのレタスをこれでもかこれでもかと溢れるほどに積み上げて、できあがってみれば「どうやって食べろっちゅーねん」という外見のものに。仕上げにマヨネーズをにょろにょろと絞る。
目指す味はモスバーガーのテリヤキチキンバーガーのそれだったのだけど、そこそこ良くできたと思う。口の端が裂けるんじゃないかと思うほどに大口あけて、野菜どっさり挟んだ肉っ気たっぷりのリッチなサンドイッチを堪能した。皿に肉汁やら醤油だれやら、熱でデロデロになったマヨネーズやらがぐちゃぐちゃになってぼったぼったと垂れてきて、手も口もべったべたになったのだけれど気にしちゃいけない。
いんげんの胡麻和え
冷や奴
豆腐の味噌汁
麦茶
で、夕食も鶏肉。
「洋風に食べるのは昨日やったし……昼はサンドイッチだったし……そうなると、御飯もの?」
と、オムライス作っちゃおうかな、鶏肉の炊き込み御飯も悪くないな、とあれこれ考えたのだけれど、行き着いた先は工夫もなんにもないごくありきたりな「親子丼」。薄口醤油と酒と味醂と砂糖で、ちょっと甘めの味つけにして鶏肉に火を落とし、溶き卵を流し込んで半熟状に固めればできあがり。あとは豆腐を味噌汁と冷や奴にし、茹でたいんげんは甘さ控えめの胡麻和えに。
夕方からずっと、
「ゆうごはんは、クリームのスパゲティがいいなー、クリームがいいなぁー」
と歌うように呟いていた息子は、
「……スパゲティじゃない……」
と残念そうにしながらも、親子丼をもりもりと食べまくった。息子はスパゲティが大好物だけど、でも洋風スープよりは味噌汁の方が好きなのであるらしい。3〜4人分、たっぷり作った豆腐の味噌汁はいつのまにか空になっていた。
かまど御膳 \2100
今日は演劇集団キャラメルボックスの観劇予定。いつもはだんなと一緒に見に行くのだけれど、今回はチケットを取った後にだんなの課内旅行がぶつかってしまった。いいよいいよ課内旅行なんて滅多に行ってなかったんだし行っておいで、と、高校来の友人Sちゃんに一緒にいかなぁいー?声をかけてみる。快諾してもらい、昼前に待ち合わせして一緒にお昼御飯を食べることになった。
「沖縄料理が食べたい気分なのです」
と提案して一緒に行ってみることにしたのは、新宿MY CITYの中にある「ナビィとかまど」というお店。本店が那覇にあり、割と本格的な沖縄料理が食べられる様子。ランチに15食限定だとかいう"御膳"が食べたくて、開店直後に行ってみた。9種のおかずに吸い物と御飯、漬け物とデザートがセットで2100円。
MY CITYのレストラン街に足を踏み入れるのはもう何年ぶりかという感じだったのだけれど、最近リニューアルしたというそのレストラン街はやけにスタイリッシュな装いになっていた。壁の1面1面はアート作品のようにあれこれ埋め込まれ(ある壁にはパソコンやキーボードが埋められ、ある壁には瓶がずらりと並べられ)、それぞれの飲食店と廊下を仕切る壁はガラス張りだったり薄い布1枚だったりと、開放感溢れる雰囲気に。沖縄料理屋さんも小洒落たバーのような作りになっていた。なんでも泡盛が300種類も揃っているとかで、夜に来たら面白そうな空間だ。
さすがに昼から泡盛をかっくらうことはできないしねと、お茶を飲みつつランチをいただく。
島ひじき入りの炊き込み御飯と、ワカメとなめこ入りの吸い物、キュウリと大根の漬け物。そしてずらーりと並んだ小鉢の中身は、お刺身とウリ(ヘチマ?)に酢味噌をかけたもの、らふてぇ(豚バラ肉の角煮)、ジーマーミ豆腐(落花生の豆腐)、ピーナッツ味噌和えのミミガー(豚の耳)、モズク酢、青いパパイヤを使った甘辛いキムチ、ゴーヤーの白和え、お浸し、紅芋をマッシュポテトみたいにした田楽などなど。沖縄の言葉は、語感からして呪文のような響きがあって、料理もなんだか不思議な感じ。
「あっはっは、ミミガーミミガー、豚の耳〜♪」
とか言いながらコリコリモリモリ食べる。苦瓜はしっかりと苦かったし、「美味しい」というより「珍味」という表現の方が似つかわしいようなものも少しだけあったけれど、でもそれぞれちゃんと作られていた料理はどれも美味しかった。じゅわっと煮汁があふれ出てくるこってり甘く煮込まれたらふてぇがかなり美味しい。次回はぜひ夜に来て、泡盛ぐいぐい飲みながらいただきたいなと思った。
息子はミニサイズの沖縄そば(とんこつスープのような汁に白くて縮れのない麺が入り、豚バラの煮込みの薄切りとかまぼこ状の練り物が添えられる)をぺろりと平らげ、私とSちゃんの料理についてきたカステラのようなケーキと苺の盛り合わせに「いいないいな」と目を輝かせたあげく、
「しーくわーさーしゃーべっと、くださぁい」
と店員さんに声をかけて自分の分のデザートを追加注文。メニューにはシークワーサーシャーベットしか載っていなかったのだけれど、なんでもマンゴーアイスと紅芋アイスとさとうきびアイスもあるとのことで、
「うん、それじゃあね、さとうきびあいすをください」
おいお前、"さとうきび"がどんなだか知ってるのかおい〜、という私の心配をよそに、初めての「さとうきびアイス」もしっかり堪能した息子。味見させてもらったそれは三温糖みたいな重量感のある甘さが感じられるアイスで、これもなかなか美味しかった。
最後は、店頭で山積みして売られていた"さーたーあんだぎー"を袋に詰めてもらい、おみやげにとプラプラぶら下げて。
……うーん、6月の旅行はやっぱり沖縄にしとくべきだったかしら。沖縄料理はとってもうまー。
ねばたま
演劇の開演時間を考慮せずに早めに昼御飯を食べてしまったので、微妙に時間が余って暇になる。デパートの中をうろつくのもなぁ〜、ビミョ〜な時間なのよねぇ、と、劇場近くまで移動して1時間カラオケ。私はいつものとおりブリトラを歌い、息子もブリトラを歌い、SちゃんもSちゃんらしい「やさしさに包まれたなら」 とか「いつも何度でも」を歌ったりしていたのだけれど、
「次の曲入れて〜、Sちゃん早く〜」
とかやっていたら、突然B'zを歌い出してちょっとびっくり。貴重なものを聞いてしまった。
その後は劇団のサービスによる(なんと1回たったの1000円!)託児サービスに息子を預け、身軽になって観劇。今回たまたま前から数列目のめちゃめちゃ良い席だったのだけど、役者さんの表情があますところなく堪能できた反面、なんだか照れくさくて表情を凝視できなかったりして。舞台の上で動く役者さんは、誰も彼もがめちゃめちゃ格好良く見える。演劇って、いいなぁ。他のも色々見に行きたいのだけど、なかなか適当な価格で託児サービスしてくれるところがなかったりするんだわ……。
観劇後、ちょろっとSちゃんとお茶飲んで解散。だんなもまだ帰ってないだろうし軽く御飯食べて帰ろうか、と、お気に入りの「東京麺通団」に寄ってきた。息子は「ひやたま」(冷たいうどんにスクランブルエッグ状の卵乗せ)、私は「ねばたま」(釜揚げうどんに納豆と卵)。いつもいつも同じセレクションじゃなぁ……と別のものにしてみたのだけれど、どちらも面白美味しかった。溶き卵と納豆が熱いうどんに絡んでいる様なんか、もちもちねっちゃりと糸をひいていて、見た目も食感も何やら淫靡な感じ。もちもちきゅっきゅとしたうどんと共にうどんの熱で半熟状になった卵と納豆が口に入ると、なんかもう体がぐにゃぐにゃになっちゃいそうな、脱力感を誘う味と食感だった。美味しいか不味いかで言えば美味しいのだけど、でも、これだと「天ぷらをだしに浸して食す悦び」が味わえないんだな。次回はやっぱり一番好物の「ひやかけ」にしよう。
息子も息子で、「ひやたま」も美味しいけれど「ひやかけ」の方が好みという感じだったらしい。
「やっぱりさ、息子もこっちが良いわけ?」
と帰り際、店頭の「ひやかけ」のメニュー写真を指さしてみると、ちょっと眺めてから
「ううん、ちがうの、ちがうの、このおうどんじゃないの」
と否定している。え、なんで、こっちが冷たいうどんだよいつものだよ、と重ねて聞くと、
「ちがうの、ねぎはね、いらないの」
メニューのうどんにこんもり盛られた刻み葱を指さして、「だからこれじゃない」と言うのであった。
「ふーん、そんなに葱が嫌いなんだ」
「ねぎののってるおうどんはね、イヤなの。なんでイヤかって言うとね、ねぎはからいの。ねぎはね、あまくないから、だから嫌いなの」
葱はこのように嫌いなのだ、と力説する我が息子。葱も火を通すととろんと甘くなって美味しいんだけど、でもそれをわかってくれるのはまだまだ先の話なのだろう。私も葱の美味しさを知ったのは20歳近くなってからのことだったし。
ビール
「Q.E.D.」のマンゴープリン
「千疋屋」のマンゴープリン
「a la campagne」のマンゴープリン
新宿散策の最後は、デパ地下で好物のマンゴプリン探索。マンゴプリンマンゴプリン♪とマンゴプリンを求めて探す私に、
「おかあさん、あんまりマンゴプリンいっぱい買っちゃったらね。たべきれないなんだよ?おにもつ、いっぱいになっちゃうなんだよ?」
などと背後から諭しながら歩く息子。そのくせ、自分の好物のアメリカンチェリーを発見すると光速の早さで売り場にかけつけ、売り場のおっちゃんに試食させてもらったりしているのだった。お母さんはお母さんのマンゴプリン持つからね、息子は息子で、ちゃんと自分でチェリー持って歩いてね、と2人でデパートの袋をぷらぷらさせつつ帰還。
観劇中は、携帯電話の電源を切っているのである。で、「あー、電源入れなきゃ」と気がついたのは、そんなこんなでゆっくりと家に向かう途中だった。てっきり今日の夜遅くにだんなは帰ってくるものと思っていたのだけれど、昼過ぎのメール連絡によるともう4時過ぎには家についていたらしい。ああ、そんなことならうどんとか食べてこなきゃ良かったよ……と思いつつ、だんなからは課内旅行の戦利品の5尾のニジマスを見せられる。ああ、焼き魚ならけっこう食べたいかも、と、夕御飯第二段は魚焼いてビール片手にちょこちょこつまむことに。
養殖もののニジマスををせき止めた川に放流してそれを釣る……という、ちょっと笑っちゃうような釣りだったらしいのだけど、小ぶりなニジマスもけっこう巨大なそれも、あっさり淡泊な味でなかなかいけた。昼も夜も塩分多めな食事だったのでとにかく喉が乾いちゃって、ビールが美味しいったら。
そして食後に本日の私の戦利品のマンゴプリンを、家族3人膝つきあわせて交換しながら平らげる。ケーキショップのマンゴープリンは何十種類もあったりするけれど味はそれぞれ色々で、上に乗った果肉がとにかく美味しいフルーツ屋さんのマンゴープリンとか、高級感溢れるお店のは生クリームたっぷりでリッチな味わいとか、
「あー、これが旨いね」
「いや、こっちもなかなかー」
とか言いながら、夜のデザートも大満喫。今日はなんだか美味しいものだらけ。
牛乳
今日の朝御飯は、「さーたーあんだぎー」、沖縄名物の揚げドーナツだ。昨日の昼に入った新宿の沖縄料理屋さんで、「あ、おいしそー」と帰りがけに買ってきたもの。
子供の握り拳くらいのサイズがある大きく丸い、ゴツゴツしたドーナツを1人1個。表面はバリッゴワッと固くて、中は"ふわふわ"というより"もっさり"という感じ。垢抜けない味ではあると思うのだけれど、止まらない美味しさだ。このお店のはシナモンがちょっと強めに香っていて、生地の色もほのかにシナモン色に染まっていた。
「ドーナッツ、いっぱいいっぱい食べるよー」
と勢いよく食べ始めた息子は、数分後に
「……1個で、おなかいっぱいだや……」
あっさり断念。そう、さーたーあんだぎーはすごく食べ応えがあるのよ。
豚とろラーメン \880
トッピング(味付卵) \100
「トイザラスに行く用事があるんだよね」
「あー……浮き輪買おうって、言ってたんだっけ」
「バス乗ってワンズモール行って、ラーメン食べて帰ってこようか。あそこにトイザラスあるし」
と、今日はショッピングモールにお出かけ。最寄り駅からバスで15分くらい行ったところにダイエーやらトイザラスやらがくっついた割と大きなショッピングモールがある。昨年末頃にラーメン劇場なる名前のフードコートもできた。
こっちは東京の元会員制ラーメン屋だってよ、あっちは味噌ラーメンで豚モツが入ってるんだってよ、とか色々覗きつつ、豚骨スープ好きな私らは結局鹿児島の「我流風(がるふ)」という店を選んでみた。あんまり良い噂は聞かないのだけれど、「豚とろラーメン」という響きに惹かれてしまった。この店の名物は「豚とろラーメン」。
ごくごく基本的な「豚とろラーメン」は880円、トッピングにバターとか卵とか葱とか足すとプラス100円と、なかなかお高い。ラーメン1杯に1000円近く払うのかー、と思うとなかなかつらいものがあるのだけれど、でも食べちゃう。
醤油風味の豚骨スープに、"豚とろ"とメンマと刻み葱、トッピングで足してもらった卵が浮かぶ。麺は割と太めのごっついもので、全体からもやんとにんにくの香りが漂ってくる。表面にふやふやと油の膜ができていたけれど、そこから受ける印象ほど脂っこくなくて……あ、けっこう、美味しいかも。火が通りすぎた風な味付卵は「すっごく美味しい〜!」というほどのものではなかったのだけれど、でも割合とちゃんとした味の豚骨スープのラーメンだった。食べ応えもある。焼き肉屋で「ピートロ」として出される肉の部位にちょっと似た風の"豚とろ"はとろとろぷるぷると柔らかく、適度に味が染みていて確かに美味しかった。
ただ、最後にスープを啜ろうとどんぶりを持ってみると違和感が。このどんぶり、普通のどんぶりが"U"の字を描いているとするとこれは"V"といった風に、百合の花みたいに内側に盛り上がるようにカーブがついていた。なんだか、変な形。
「……ヘンな形ね」
「……上げ底どんぶりだ」
「……スープをけちろうとしてるのかな?」
なんて邪推しながら、ともあれ満足してお店を出る。せっかく近くにあることだし、できる範囲でこのフードコートの全店制覇をしてみたいものだわ。
食後は100均ショップをぷらぷらしたり。息子がゲームセンターを覗きたがっていたのでだんなと交代しながら買い物していたのだけど、UFOキャッチャーの景品でお菓子が積まれているコーナーに張り付く私と息子。パラソルチョコレートが20本入ったバケツとか、不二家のお菓子詰め合わせの袋とかが置かれていて、
「取れるかしら?取れるかしら?」
と100円突っ込んで"ポップキャンディー80本入り"の大きなプラスチック容器ゲットに挑戦してみる。持ち手の輪をひっかけることはできたのだけど、持ち上げることはできなくて失敗。「だみだこりゃ〜」と呟いていたところに、だんなが合流してきた。
「これねーこれねー。大量キャンディー詰め合わせなんだけど、さすがに持ち上がらなかったよ」
失敗しました、と伝えたら、「よし、俺がやってやろう」と、だんなも100円玉を。したら一撃で見事に輪っかをひっかけて持ち上げ、出口に「ゴガン!」と巨大な容器を落としてくれた。わーいわーい、巨大キャンディー箱ゲットー。しかも皆でハマッている不二家のポップキャンディー♪(←棒つきのフルーツキャンディ)。これでしばらくキャンディーには困らないわ。
「すごいわーすごいわー、だんな、これでまたイイ男っぷりが上がったわー」
全力で褒め称えたら、
「そんなんで俺の株は上がるのか……」
と、ちと複雑な顔をしていた。どんな特技でも、特技は特技。トイザラスの袋の他に、巨大キャンディー箱を抱えて帰還した。
コーンスープ(インスタント)
ビール(モルツ)・カフェオレ
アメリカンチェリー
昨日から沖縄料理沖縄料理言っていたら、
「タコライスが食べたいなぁ」
という話に。"蛸ライス"ではなくて、"タコ(ス)ライス"。メキシコ料理のタコスの具をそのまま御飯に乗せて食べるという料理で、どうやら沖縄発祥なのであるらしい。沖縄食材を扱う店に行ったりすると、タコライス用のスパイシー炒め肉のレトルトパックが売られていたりする。
準備するものは、牛ひき肉とレタスとトマトと適当なチーズ(とろけるタイプが望ましい)、そしてタコミート用のシーズニングミックス(こんなの)。
米を炊き、肉をシーズニングミックスまぶしながら炒め、あとはレタスを細く千切りにしてトマトは適当に賽の目切りに。米が炊けたら他の材料をばばばばばっと御飯に積み上げていけばできあがり。御飯にトマトとチーズとレタスを混ぜ込むなんてこと、最初はちょっと「えええ?」と思ったのだけれど、これがすごく美味しい。本来の"タコス"もすっごく美味しいけど、タコライスもまた立派な1つの完成された料理だと思う。
カレー皿に、ぺたぺたと平たく御飯を盛りつけて、その上に平たくレタスを散らして、さらにその上に御飯より一回り小さめの円になるようにタコミートをぺたぺたと伸ばし、さらにさらにその上に肉より一回り小さめの円になるように刻みトマトを散らし、一番上にチーズをぶわっと。緑と茶色と赤と黄色で、皿の上はとても華やかな見た目になる。それをざっくり混ぜつつ、チーズを御飯と肉の熱で溶かすようにしながら食べていく。レタスのシャキシャキとかトマトの酸味とか、ぴよーんと伸びるチーズが不思議と白い御飯に似合う。チリパウダーやらクミンやらが入っているようなスパイシーな肉もまた御飯に似合う。
いまいちやる気がない食事の支度だったので、うっかりスープとかの用意を忘れちゃたわと、スープは適当にカップスープを準備。ビールくわーっと飲みながらタコライスをかっこんで、ビールがなくなったらスープをくいーっと飲みながらタコライスをかっこんだ。
デザートは息子の好物、アメリカンチェリー。