麦茶
つい数日前までだんなは九州出張だったというのに、今日は日帰りで京都出張なのだとか。いつもより幾分か早起きして、息子は寝かせたまま2人で朝御飯を食べた。
冷凍讃岐うどんをたっぷりの湯でグラグラと茹で、茹でたてホヤホヤの麺を、あらかじめ溶いておいた生卵入りのどんぶりに流し入れる。麺の熱で卵に火を通すようにチャッチャと混ぜれば"釜玉"のできあがり。
「いただきまーす」
「いただきまー……あ、あ、あ、納豆入れても良いですか?"ねばたま"にしちゃっても良いですか?」
「いいよー、納豆入れても怒らないよ。海のように広い心〜!」
だんなは納豆が嫌い。私は納豆が大好き。先日、このメニューがある東京麺通団でそれを食して以来、けっこう気に入っているメニューだった。ただ、"うどんのだしに天ぷらを浸しながら食べるのが大好き"な自分としては、ねばたまは天ぷらには激しく似合わないので、毎回お店で困るところ。なので心ゆくまで家で堪能することにした。納豆嫌いのだんなにとっては、良い迷惑だったかもしれない。
「俺は心が広いから、横で妻が俺の嫌いな納豆をねばねばさせていても"離婚!"とか言い出さないからね」
「……言い出さないでよ、そんな事をそんな事で……」
朝からくだらない事を話しながら、納豆と生卵がとろとろねばねばと絡まるうどんをたっぷりと啜る。全体的にねちゃねちゃもちもちと、大変にやる気のないというか「もー、世の中どうなっちゃってもいいわー」みたいな気分になっちゃう口当たり。朝から納豆、とても満足。
そしてだんなは京都へ。お土産は551蓬莱の豚まんを予定しているらしいぞ。
麦茶
さて、だんなを送り出し、息子の弁当を用意して「さー、起きなさーい」と声をかけたところで息子が発熱していたのに気がついた。
「だいじょうぶよー。ようちえん、ちゃんと行けるよ」
と本人は言うけれど、明らかに体があったかい。春から習い事だ何だと活動範囲も増えてそろそろ疲れが出てもおかしくない頃ではあったし、土曜日は外出してかなり歩いてもいたしで、一応幼稚園はお休みということに。も一度寝なさい、と好きなだけ寝かせてやり、起きてきた息子が
「おなかすいたなー?」
と言い出した頃には、朝に一緒に茹でてあった息子用のうどんはいーい感じに病人食のように柔らかくなっていた。
「つめたいうどんがいいな。つめたくしてね」
「はい」
「ねぎはね、辛いから、いらないからね」
「はいはい」
「でもね、ごまは、いるからね」
「わかったわかった」
熱があってもなくても食べ物にはこだわりを見せる息子。水でキュッと締めたうどんに冷たいだしをかけ、すり胡麻をゴリゴリかけて嬉しそうに平らげた。
さて、私は何を食べようかなー……と思い、でもまだあんまりお腹空いてないし、かといって何も食べないというのも数時間後に困っちゃうことになりそうだなぁ……と、冷凍御飯を少しだけチンして、"ごはんですよ"を詰めておにぎりにした。2個のおにぎりを作るには半端な分量の御飯だったので、ちょっと大きめのを1個、どかんと。私はおにぎりを作るのがすごく苦手だったのだけれど、息子の弁当にと週に2度3度と握るようになったらだんだん上手くいくようになってきた。
「いただきまーす。……おかーさんは、うどんじゃないの?ごはんなの?」
「うん、うどんはね、朝御飯にお父さんと食べたからさ」
「そっかー、ぼく、うどん!すごい?」
「うん、すごいすごい」
何がすごいのかはよくわからないのだけれど、息子は満足気にどんぶりにたぷたぷと入ったうどんを平らげた。
蒸し鶏の紹興酒風味
じゃがいもと海老の炊き込み御飯
大根と油揚げの味噌汁(昨夜の残り)
ビール(モルツ)
551蓬莱の肉団子
予定では夕方京都を出て、ちょっと遅めな夕飯時には我が家に帰ってこられるという話だっただんなは、結局6時時点でまだ京都にいるのだった。「この便には乗れると思うんだけど」とメールしてきただんなに、もし食べたいなら残して食べられるようにしておくよー、と今晩の献立をメール送信。すぐに「食べる!食べるから残しておいて!」と連絡があった。
「焼酎を美味しく飲もう夕飯」キャンペーン中ということで、今日のメインディッシュは蒸し鶏の紹興酒風味。暑い日にもぴったりのさっぱりした料理だ。
鶏もも肉に適当に塩を擦り込み、紹興酒もぺたぺたと肉に染みこませるようになすりつける。肉を皿に乗せ、薄切りにした生姜と葱の青いところを上にかぶせたら、蒸し器に入れて強火で20分。あとは冷まして冷蔵庫に入れておけば、冷めた肉の周囲に染み出た肉汁がにこごり状になって固まってくれる。食べるときに鶏をスライスし、にこごりを周囲に散らしてできあがり。肉の下に、たーっぷりと刻んだ野菜を散らしておいた。キュウリと茄子、人参とレタスを同じくらいの細さ長さに刻んで敷いたら、色合いもなかなか美しいものに。
それの下ごしらえを済ませ、さてあと野菜料理を数品……と思っていたところに、だんなのその「遅くなる」コールがあったので、結局他のおかずは作らぬことに。夜10時過ぎに帰ってくるだんなにあれこれ食べさせるのもあまりよろしいとは思えないし。
想定では「肉をつまみつつ焼酎クピクピ」だったので、最後にさらっと混ぜ御飯みたいなのが食べられれば嬉しいなと、残りものの海老を使って炊き込み御飯に。小さく切った海老は酒で和え、同じ大きさに切ったじゃがいもは薄口醤油で和え、それを御飯に混ぜて炊いた。思ったよりも塩気が少なく炊きあがってしまったので、それをカバーしようと、タラコ一切れ乗せて食べてみる。あとは昨夜の残りの味噌汁で、とりあえず食卓は整った。
美味しい焼酎、一人で飲むのも寂しいので、焼酎に似合いそうなおかずではあったのだけどビールをプシッと。息子と肉を分け合いつつ、プルプルする煮こごりを野菜や肉と一緒に口に放り込んだ。味つけは塩と紹興酒だけなのだけど、これが案外と美味しい。炊き込み御飯もやっぱりシンプルな味で、全体的に油っけの少ない夕御飯だった。
その3時間後くらいに無事に帰ってきただんなは、今日も大量のお土産を抱えていた。5箱ほどの551蓬莱の豚まんと2箱ほどの551蓬莱の焼売と、1パックの551蓬莱の肉団子。
「見事に551ばっかだね、だんな……」
「何言ってんだよー、他にもあるよー、はい、八つ橋♪」
大量の豚まんに圧倒されつつ、売店で人気商品だったらしい甘酢あんかけの肉団子をちょっとだけつまませてもらった。まだほこほこと温かさが残っていて、こってり甘い肉団子。夜10時過ぎの肉団子〜。
豚まん
焼売
昨日発熱した息子は、あっさりと半日くらいで平熱に。午前中は寝ていたけれど午後には元気に蠢いていていて、その代わりだかなんだか知らないけれど私の方が具合が悪くなってしまった。喉痛い。だるーい。鼻水止まらなーい。
「おんやぁ?おかしいよ。なんだか私の方が具合が悪い……」
と、症状を自覚して昨日は早めに寝たのだけれど、やっぱりどうも体調はよろしくないまま朝を迎えたようで、今朝目覚めたのは9時半過ぎ。あら?あらら?あららららー?
だんなは一人先に、朝早くジム経由で出勤。ちゃんと目覚ましの設定を私が起きる時間に設定しなおしてからだんなは出ていってくれたのに、時間通りに鳴ったそれをバシッとそれを止めたまま「んー……なんか不調……あと15分だけ……」と思ったりしながらそのまま爆睡しちゃったらしかった。
「キャー息子!遅刻よ!かんっぺきに遅刻よ!」
と息子を起こしつつ、でも私の"やる気メーター"はジャーッとすごい勢いで下降の一途。外はもううだるような暑さで、
「……ごめん息子。今日も……休もう?君は昨日熱出したばっかだし、私も今日はちょっと具合が悪い……」
息子に説明して、「うん、いいよー」という返事を貰った。うー、すまないねぇ。今日はきっちり風邪薬飲んで私も治すようにするよ。
朝御飯兼昼御飯は、だんなの京都出張土産の551蓬莱の品々。風邪でも一向に食欲の減らない私と息子は、
「おまんじゅう、食べる食べる!」
「おまんじゅう、君は1個でいいよね。……私は2個食べちゃおっかな」
「おかーさん、こっちの箱は、何かな?」
「んー……それはね、焼売」
「しゅうまいも、食べたいなー」
「……食べるの?」
「うん!」
と、豚まん3個に焼売3個を蒸すことに。息子には豚まん1個に焼売2個、私には豚まん2個に焼売1個。豚まんの具と焼売の具はすごーく似た味わいで「同じ具を饅頭の皮と焼売の皮で包み分けただけ?」てな気がしたりするのだけれど、どちらもそれぞれ、とても美味しい。ほこほこに湯気が立ったそれをハフハフ言いながら息子と食べた。豚まんにはウスターソースや醤油を垂らしてみたり、焼売には醤油と練り辛子をちょこちょことつけてみたり。数日前に食べた、小倉の「揚子江」の豚まんみたいなジューシーさはあんまりないのだけれど、そしてかなりジャンクな味なのだけれど、モッチリした皮とギュッと詰まった肉あんから感じられるほのかな甘さはやっぱり好みだった。
シークワーサージュース(沖縄バヤリース)
だんなは帰宅が遅いらしい。今日はひたすらごろごろごろごろ漫画見たり雑誌読んだり昼寝したりしていたのだけど、それでやっと具合も良くなって気力も充実してきた。でも夕飯は簡単に作れて美味しいものがいいなー……と冷蔵庫の中身を頭の中で並べ、
「よっし!タラコスパゲティにしよう!イクラもあるし!」
ということに。
「今日はスパゲティにするよん」
「……クリームのスパゲティ?」
「うんにゃ、タラコのスパゲティ。イクラも乗せるよ。……美味しそうじゃない?」
「イクラ!イクラうれしい!イクラ、ありがとうね」
息子がうきうきと観察してくる横で、パスタ鍋に水を入れて火にかける。大きなボウルにバター(合羽橋で買ってきたばかりのカルピス特撰バター)を一人あたり大さじ1くらい落とし、タラコは薄皮を取って1/2腹。そして「昆布茶」を小さじ1くらい。スパゲティが茹で上がるまでにバターが柔らかくなるので、タラコを潰さないようにしながらバターとタラコと昆布茶をざっと混ぜ合わせておく。あとは茹でたてパスタを和えるだけ。息子が素材の1つ1つに「これなぁに?どんな味?」と聞いてくるので、バターもタラコも昆布茶も味見させてあげる。
トッピングには刻み海苔とイクラ。そして甘酸っぱいものが飲みたい気分だったので、最近お気に入りのシークワーサーバヤリースをグラスに入れる。最近は近所のスーパーなどでもシークワーサージュースを何種類か見かけることができるようになったのだけど、濃縮タイプが割と多く売られているように思う。これはそのまま飲むタイプで、1.5リットル入りで190円くらいで安売りしていたのだった。酸っぱすぎず甘すぎず、好みな味。息子も私も密かにハマッている。
で、爽やかなジュースを飲みながら久しぶりのタラコスパゲティをチュルチュルと。美味しいバターを使ったタラコスパゲティはやっぱり最高に美味しくて、しかも大好物のイクラが乗ってるもんだから一層美味しくて、2人で
「おいしい!おいしーねー」
「うん、おいし、おいし!」
なんて言いながらしばし無言になりつつ平らげた。息子はスパゲティが大好きね。シークワーサージュースもね。
麦茶
何が悪いのかいまいちわからないのだけれど我が家の冷蔵庫は最近何かとぎゅうぎゅうな状態が続いていて、そこに豚まんが10個とか焼売が12個とか加わってしまったものだから大変なことに。宮崎土産の"冷や汁真空パック"と共に、饅頭は野菜庫にまで進出し、そしてその野菜庫には業務用1kgボトル入りのおろしにんにくとかおろし生姜とか……(←諸悪の根元は多分このへん)。
「というわけで、このままじゃ野菜も買ってこられないから、食べるわよ。問答無用でこれだわよ」
と、今朝も昨日に引き続き551蓬莱の豚まんを蒸かす。直径18cmくらいの蒸籠1つに対して饅頭を1個入れ、3段重ねでシュンシュンと蒸していく。この蒸籠、息子は「せいろ」という名称をなかなか覚えなくて、いつも「おまんじゅうばこ」と称している。なんかこう、巨大なバットか何かにズラーッと饅頭が並ぶ様を想像してしまうのだけど、良い響きなのでまぁいいかな、と笑って聞いてしまう私。今日も
「わー、おまんじゅうばこがいっぱいだねー」
と、コンロの前で興味深そうにしていた。
よーしこれでお土産10個中7個を消費できたわ……と安心しつつ、その反面寂しさも感じてしまいながら、今日も豚まんをもぎゅもぎゅ。この豚まんは大きさも手頃で、そこも好き。
麦茶
今日は昨日に引き続きまだほんのりと不調で、でもいつまでも寝ているわけにはいかなくてあれこれと仕事したり作業したり。いつもはジムに行く曜日なのだけれど念のためお休みして、ゆえに昼になってもあんまりお腹が空かなかった。
「こういうときにはー、これを食べちゃえー」
と、お煎餅をぽりぽりと囓ってごく簡単な、おやつのような昼御飯。数ヶ月前、大学時代の某先輩と飲んだときにお土産にいただいたもので、20個入りだか30個入りだかの大袋入りのそれを、これまでもしょっちゅうポリポリとおやつにいただいていた(で、おやつはめんどくさかったり忘れたりするのでつい日記に書かなかったりした……)。私は全然知らなかったのだけど、"播磨屋本店"の"朝日あげ"なるものは、なかなか有名な品らしい。
「これ、旨かったんですよ」
「そうそう、俺の同僚にも"ここ、美味しい"って言ってるのがいましたねぇ」
なんて、先輩のYさんとだんなは、あの時2人で盛り上がっていた。
なんでも兵庫のおかき屋さんなのであるらしい。新橋近くにもお店があるようで、そこで先輩は買ってきてくれたのだった。名物の"朝日あげ"は揚げ煎餅で、こっくり甘辛味だけれど案外と後味はさっぱり。サクサクと香ばしく軽い食感が、止まらなくなってしまう。美味しいほうじ茶とか緑茶が傍らにあったら、この煎餅とお茶でエンドレスコースになってしまいそうだ。
「うん……何日かぶりに食べたけど、やっぱり美味しいわー」
と改めて思いながらパリパリと2袋。
刻みキャベツのサラダ
コーンスープ(紙パックもの)
アールグレイアイスティー
「551蓬莱」の
肉団子
焼売
ビール(モルツ)
今日の昼間はずーっと盛大な雨。静岡あたりでは新幹線も止まるほどの大雨が降っていたらしい。
で、雨は息子を幼稚園に送っていった直後に降り出し、迎えに行く直前に小雨になった。こういうことは初めてではなくて、"一日中雨なのに、午前と午後のその1時間くらいだけは雨が止んで曇り空"ということを少なからず体験している。自転車で送迎できないほどの大雨は、去年の秋からまだ片手に足るくらいの回数しかない。息子……もしかして、晴れ男?
「君が晴れ男で良かったよ。ほんっと、良かったよ」
そう言いながら自転車に乗って幼稚園から家に帰り、その途中でお買い物。雨が晴れたおかげで、あれこれ買って帰ることができた。
息子と2人の夕御飯は、すっかりお気に入りの"ロコモコ"。ハワイには行ったことがないし、ハワイ料理屋さんにも行ったことがないので他のお店で食べたこともないのだけれど、この"ハンバーグのっけ御飯"はハワイの名物料理。
先日どっちの料理ショーの対決料理の1つになり色々なお店のものがテレビ画面に出てきたことで、それが"ハンバーグのっけ御飯のグレービーソースがけ、目玉焼きトッピング"という理解で大体間違っていないことは確認した。
今日はほんのりメキシカン。合い挽き肉は塩胡椒、ナツメグ、チリパウダーをパッパとふりかけて1/3個分ほどのおろし玉ねぎを混ぜこねていく。ぺったんぺったんと成形したらスキレットでこんがりと焼き、ハンバーグが焼き上がったところで顆粒ドミグラスソースを湯で溶いたものをジャーット注いで軽く煮詰める。それを平皿に盛りつけた御飯の上にどかんとソースごと乗せ、半熟に焼いた目玉焼きを添え、周囲にトマトや香菜を散らしてみた。トマトはざく切りにして塩とおろしにんにくを加え、レモン汁とひとたらしのタバスコ入り。香菜もメキシコ料理によく登場する野菜なので、「これも乗せちゃえー」と、上にぺろんと乗せてみたのだった。
スープは、スーパーでの息子のリクエストにより、紙パック入りのコーンスープを冷たくして。あまりに野菜が足りないので刻みキャベツとキュウリ、茹でたブロッコリーでごくごく簡単なサラダを作って添えてみた。数時間後にはだんなが帰ってくる予定で、そしたら一緒にビールを飲もうねと約束しているので、御飯はごくごく軽めにしてみて、「いただきます」。
ドミグラスソースはインスタント使用の手抜きだったけれど、ハンバーグ乗せ目玉焼き乗せの御飯は今日もなかなか美味しかった。香菜はともかくとして、トマトを添えるのもけっこう良く似合っていた。らくちんな上に旨い料理は大好き。
そして午後9時過ぎに帰ってきただんなと一緒に、ビールを1人1缶。残っていた4個の肉団子を温め、焼売を4個蒸し、それらをだんなと半分こ。酒は一緒に飲んでくれる相手がいると、その味も格別ねー。