食欲魔人日記 07年02月 第4週
2月19日 月曜日
今回は"とろけたチーズ"に大ハマリだった、タコス
ハムチーズパン
クリームパン
カフェオレ
ヨーグルト

そう言えば朝御飯がないよ、お餅はあるけど、餅を焼ける状況に持っていけるかどうか自信がないよ……ということで、昨夜東京駅構内のパン屋さんでパンを購入。

帰宅直後の台所周辺は、そりゃもう大変なことになっていたのだけれど、帰宅して早々に復旧作業に取りかかり、日付が変わる頃まで動いたおかげでなんとか台所は台所としての機能が使えるくらいには復元できた。でもやっぱり、パンを買っておいて良かったねぇと眠い目をこすりつつオーブンでいくつかのパンを温め、食卓へ。私の取り分は、チーズとハムを巻いたパンと、クリームパン。

マドレーヌ
アイスカフェオレ

今日は一日、家の復旧と、仕事と、山のような洗濯物に追われていた。まずは家がすっきりしないと気分もすっきりしないなと全力でお片づけ。思い切って色々なものをゴミ袋に突っ込みまくったおかげもあって、あちらこちらがすっきり綺麗になってきた。洗濯機は3回動かし、衣類乾燥機は4回ほど動かし、その合間に仕事も着々と進めていって精力的な一日に。夕飯の材料はあるしと外出する気力もなく、買い置きの焼き菓子1個つまみつつ朝の残りのカフェオレに氷を落として飲んだ。

マドレーヌは、洋菓子屋さんDolciaのもの。甘さが強めで、しっとりとした口当たりのマドレーヌは、食べ応えがあるのでお腹もけっこういっぱいになる。後でもう少し何かをつまもうと思いつつ食後も動き、結局マドレーヌ1個で夜まで動けてしまった。フィナンシェやカヌレなどの焼き菓子も大好きだけれど、スタンダードなマドレーヌが実は一番好き。

タコス(タコミート・レタス・トマト・チーズ・アボカドディップ)
ビール(Corona)

なんとか家が綺麗に片づき、夕飯はタコス。自家製のフラワートルティーヤを作るほどの余裕はきっとないよ……、とだんなに伝えておいたところ、市販のものを買ってきてくれた。柔らかいタイプのそのトルティーヤと、あとはおなじみの「OLD EL PASO」のパリパリタイプのタコシェル。今回、シーズニングミックスとタコソースがセットになったタコキットを使用したので、これで肉の調味もソースの準備も整った。

必須なのは千切りレタスと、角切りトマト、シュレッドチーズ。
あとはアボカドディップも恋しいなぁということで、今回は数日前にアボカドを買っておいていた。少し硬めだったアボカドを常温に置いて熟させ、表皮が柔らかくなったところで果肉をえぐり出し、レモン汁とオリーブ油、塩胡椒で和えつつフォークで潰してディップにする。これが案外良いアクセントになって、いつも以上に美味しいタコスになった。アボカド、私とだんなの間で大人気。

やっぱりこれよねとコロナビール(と、くし形切りライム)もたっぷり用意して、それをぐいぐい飲みつつタコスを楽しむ。
今回の小さなブームは「とろけるチーズ」。チーズ、溶けていた方が美味しいんじゃない?と、トルティーヤの上にチーズと肉をトッピングし、その状態で軽くレンジで数十秒。チーズが溶けるほどに温まったところで残りの具あれこれを乗せて巻く。トルティーヤがかなり巨大なものだったので、タコスというより、外見的にはブリトーに近いものになってしまった。本当のブリトーは、肉や野菜と共に豆や米なども巻かれているのだけれど、なんとなくブリトー気分なタコスを囓る。ほのかに甘いアボカドがとても良い感じ。

パリパリもいいね、柔らかいのも美味しいねと、交互にあれこれ手を伸ばし、結局やわらか皮1.5枚、パリパリ皮2枚でタコスを作って平らげた。刻んだ3個分のトマトと1個分のレタスがほとんどなくなりかけ、明日の朝予定のタコライスに足りるかなとちょっと不安。

2月20日 火曜日
銀座でカツ丼♪
タコライス
麦茶

タコスの翌朝はやっぱりタコライスよね〜♪ということで、タコライスの準備。温かい御飯の上にチーズをふわっと乗せてから、アツアツのタコミートをトッピング。御飯と肉でサンドしてチーズをとろけさせるようにしつつ、更に上からレタスやトマト。昨日から相変わらず「とろけたチーズ」がブームの我が家だった。トルティーヤでも御飯でも、とろけるチーズはよく似合う。沖縄発祥の「タコライス」は、まったくもって素晴らしい食文化の融合体だ。タコスの具を御飯の上に乗せてしまえと決断した人は本当に天晴れだと思う。

残り少なかったトマトを皆で分け合うようにしつつ、ほんのりとお肉多めなタコライス。朝からすっかりお腹一杯になった。

銀座 「とんき」にて
 カツ丼定食 \870

今日の午前中は、都内で仕事の打ち合わせ。終わったのがちょうど11時半過ぎで、
「……だったら、だんなと一緒にお昼御飯食べられるかな」
と、だんなと銀座で落ち合って一緒にお昼御飯を摂ることに。誘いのメールが「お昼たかっちゃダメですかー?」という欲望丸出しなものだったということはここだけの秘密だ。

私はすっかり「とり豆腐」(of三州屋)な気分だったのだけれど、「今から行くよ」のだんなメールには
「何食う?とんかつ?とり豆腐?」
の文字が。そうそうそうそう、とり豆腐……と思いつつ、私の目と脳細胞は「とんかつ」に釘付けになってしまっていた。ああ、トンカツ良いなぁ、カツ丼良いなぁ。

……そして結局、とんかつ屋に連れて行ってもらった。
「……って、あれ?昨日の君のお昼御飯が、まさにカツ丼じゃなかったっけ?」
「うん、カツ丼だったけど、今日は別のメニュー頼むから良いのよ」
「そうなの……?」
と、目指したお店は昨日だんながランチに行ったのと同じお店、銀座の「とんき」(「き」は「七」を3つ重ねた字)だ。なんと7年前に家族で行ったことのあるお店だった。当時もカツ丼を食べていた。そんなにカツ丼好きか私。

そして私は「カツ丼定食」(豚汁、漬物つき)870円、だんなは「コロッケロース定食」。「コロッケロース定食」は、コロッケとロースカツの盛り合わせではなく、豚肉にぴったりとコロッケのタネが貼り付けられて一体化されたものが揚げられているという面白いもの。卓上にはソースもあるけれど、小皿に大根おろしも出てきて、ポン酢をかけてカツに添えられるようにもなっている。カツ丼は、カツと卵と玉ねぎの一見普通なものながら、カツの衣はサクサクと心地よい食感で、肉もジューシーな味わい深いもの。割り下はちょっと甘めのこっくり味。豆腐やこんにゃくも入った具沢山な豚汁がこれまた良い感じで、鼻の頭に汗しながらせっせと食べた。割り下がしっかり御飯の下まで染みていて(かといって汁気しゃばしゃばということもなく)、全体的に良い具合にまとまったカツ丼。これが870円というのも、大変に嬉しかったりするのだった。

お昼の待ち合わせ前に買った、Johanのパンの袋をぶら下げつつ、ついでにだんなに買ってもらった「空也」の最中の箱も持ちつつ、小雨降る中帰宅。

ピェンロー(鶏肉・豚肉・春雨・白菜・椎茸)
羽釜御飯
ビール(エビス ハーフ&ハーフ)

今日の帰宅はきっと遅いよ、と、だんなから告げられていたので、夕飯は息子の好物のクリームソースのスパゲティ。あとはスープと簡単なサラダでも……と思っていたのだけれど、予告に反して「帰れそう」と連絡があった。ならば、先に食べてしまえれば良いなと思っていた、買い置きの薄切り豚バラ肉を使った料理の方が良いかもと、急遽「ピェンロー」に献立を変更。どのみち明日明後日に作るつもりでいたので、白菜なども今日買ってきたところだ。

乱暴に言えば、「鶏肉と豚肉と白菜と干し椎茸と春雨を水と胡麻油で煮ました」といった感じの鍋「扁炉(ピェンロー)」。材料を揃えれば、ただ火を通して行けば良いだけのものなので、「料理」と表現して良いのか悩んでしまうほどの鍋料理だ。でも美味しい。「白菜を最も美味しく食べる方法」などと言われているのもやんぬるかな、と思う。だから白菜をしこたま入れた。1/2玉入れた。美味しくおなり〜。

できあがったのは、我が家の最大級の量手鍋に口切り一杯のピェンロー。鶏肉も豚肉もそれなりの分量入れたけれど、なんといっても白菜がたっぷりだ。塩味は全くつけていないので、自分の皿で塩及び一味唐辛子などをふりつつ、皿の上で調味して食べる。ただそれだけなのに、肉と白菜と椎茸の旨味が溶けたスープとか、そのスープを吸い込んだ白菜とか、柔らかく煮えた肉だとか、何もかもがじわっと染み渡るような美味しさがある料理なのだった。旨いね旨いねと、ビールを飲むのも忘れてお代わりしまくる。

さすがに大鍋口切り一杯のピェンローは食べきれなかったので、明日あたり続きを食べるのだ。

2月21日 水曜日
久しぶりの宅配ピザは、なんだか不思議な形状……
「Johan」の
 ハンバーグパン
 クリームパン
カフェオレ

昨日は銀座を歩いて、久しぶりに銀座三越の「Johan」でパンを買ってきた。ちょうど昼時で、店頭にはコーンパンの焼き上がりを待つ行列ができている。買えるかなぁ買えると良いなぁと列の最後についたのだけれど、「お一人様10個まで」のコーンパンは残念ながら私の数人前のところで売り切れてしまった。

千葉三越、そして恵比寿三越あたりでもそれほどの混雑が見られないJohanだけれど、銀座三越店だけは相変わらずの大人気の様子。私の前に並んでいたおばちゃんも
「なんだかねぇ、この銀座の三越で買うコーンパンが美味しいんですよねぇ〜」
なんて言っていた(……そして2人して1個も買えなかった……しょんぼりな……)。

コーンパンは残念だったけれど、息子好物メロンパンとか、真っ白なやわらかクリームパンとか、ハンバーグをくるんだパンとか、あれこれ見繕って買ってきた今日の朝御飯。
小さなハンバーグをマッシュルーム入りのドミグラスソースで和えてピクルスと共に食パン生地でくるんでチーズをトッピングしたものが美味しそうだったので、だんな用と自分用に1個ずつ。あと自分用に選んだのは、焼き色のついていない真っ白な生地のクリームパンだった。

相変わらずの、独特なモチモチ感のあるパンはやっぱり美味しい。小ぶりなハンバーグパンも、みっしりと目の詰まったハンバーグが肉汁たっぷり。柔らかな弾力のあるパンの表面にドミグラスソースがじわっと染みていて、朝からとてもリッチな味だった。カスタードクリームも好みな甘さの好みなこってり具合。Johanのパンはやっぱり美味しい。

ピェンロー雑炊
春菊のおひたし
麦茶

ここ数週間は久しぶりに「1日なんにも仕事がない」という日がけっこうあったのだけれど、大きな仕事の山が目の前に迫ってきた。飲食店のホームページのリニューアルが2つ。どちらもflashばりばりということになりそうで、デザインにも凝ることが予想されるのでけっこうな大工事になりそうだ。

つい先日発売されたキラゲームをやりたいのに、お友達からたくさん漫画を借りたからそれも読みたいのに、ビーズの材料もいっぱい揃えたからいよいよ色々作り始めたいのに……と野望は渦巻くけれど、当然ながら仕事が優先。朝から晩までパソコン前に座っていた。

昼御飯は、これ幸いと雑炊仕立てのピェンロー。冷や御飯にアツアツのピェンローを上からたっぷりかけ、クッパのようにして食べた。白菜がすっかりクタクタに柔らかく煮えたところに、香りづけに白髪葱など乗せてみる。

シンプルな胡麻油と塩だけの味付けの肉と野菜の煮込みは、当然ながら素晴らしく御飯に良く似合う。御飯の芯にまだひんやりと冷たさが残るところで熱いスープや具と一緒に口に含むと、その温度差が心地良い。なんてことないのに、作った翌日もやっぱり美味しいピェンローなのだった。偉大な鍋だ。

「ピザハット」のファミリー4 Mサイズ
ほうれん草とトマトのサラダ
玉ねぎとベーコン入りコンソメスープ
缶チューハイ(グレープフルーツ)

今日は遅くなるよとだんなから連絡があり、さて夕飯はどうしようかと。こてこてアメリカンなクリーム味のパスタソース「アルフレッド」が手元にあるのだけれど、それよりもなんとなく今日はピザが恋しい気分。ちょうどポストに入っていた宅配ピザのチラシも気になっていて、
「これ、どうよ、これ?」
と、息子にそれを見せてピザの算段。「チージーロール」なるものの写真がやけに美味しそうで、それが気になっていた。息子が反対するはずもなく、今日は宅配ピザ。ピザだけではなんだかあんまりだったので、それが届くまでの間に簡単にサラダとスープの準備もした。柔らかい葉のベビーほうれん草の買い置きがあったのでそれをサラダにして、スープは簡単に玉ねぎとベーコン、ミックスベジタブルで。スープとサラダの準備ができたところで、ピザが届いた。

ピザ生地を「チージーロール」指定にして、具は「ファミリー4」。ツナマイルド、プルコギ、チーズ&チーズ、デラックスという4種類が90度、2切れずつ組み合わされたものを、息子と2人仲良く全て1切れずつ食べる。ひまわりの花びら状にフチにヒラヒラしている部分にはモッツァレラ、チェダー、パルメザンの3種類のチーズが巻かれているそうで、「これをかけると旨いよ」とハニーメープルシロップの小袋もついてくる。チーズの塩気とシロップの甘さが不思議に似合って止まらなくなりそう。……でも、あまりにチーズチーズしていて食べ応えがあり、早々にお腹一杯になってしまった。

これなんだ?あ、これトマトだよ、こっちはお肉乗ってるよ、赤唐辛子は除けて食べなー……などと2人だけれどちょっと賑やかな夕御飯。食後は一緒にWiiでダウンロードしたマリオカートで対戦などしてみた。ネットであれこれ昔のゲームをダウンロードできるわ、無線コントローラーで好き勝手な場所に座って遊べるわで、Wiiは大変に楽しい。

2月22日 木曜日
アルフレッドパスタ。懐かしい美味しさ。
磯辺焼き
ピェンローの残り
抹茶入り玄米茶
「空也」の最中

ピェンローの残りがまだまだあるなということで、今朝の食卓に。お餅が食べたい気分だったので、
「……磯辺焼きとピェンローという組み合わせでも良いですかね?」
と聞いてみるとだんなも子供も頷いている。で、お餅焼いて磯辺焼きにして、ピェンローの残りの「具沢山スープ」風になったものを皆の前に並べた。食後に、先日買ってきた銀座「空也」の最中。

見た目は一見地味な、そしてサイズも小さめな(麻雀パイ2個分……みたいな)空也の最中。創業120年を迎えた超老舗の和菓子屋さんのこの最中は、焦し皮に小豆のつぶし餡の一種類のみだけれど、これがしみじみと忘れられない美味しさだ。私もだんなも大好き。そしてこの度、息子も大好きらしいということが判明した。美味しいね美味しいねとうっとりしながら食べている。

当日買いはまずできないこの最中、配送も不可能でカード支払いも受け付けていない。先日は、たまたま前日に銀座に用があっただんなが「明日の最中はまだあります」とのことで1箱だけ予約をお願いしてくれていたものだった。だんなありがとう。最中ばんざい。

シンプルな箱にきっちり詰められた10個の最中、一緒に包まれていたしおりによると、

硬くなった最中につきましては、五〜六ヶまとめて、手なべに入れ、水を加えて、おしるこにして召上がるのも一方かと存じます。

だそうだ。一度これをしてみたいと思うけれど、あまりに贅沢すぎて(硬くなるほど放置するということがそもそもない……)、できた試しがない。一度に30個とか40個とか買ってきたらおしるこにする気概も沸くかなぁと思いつつ、今回の最中10個は実にあっさり食べきってしまったのだった。

ところで、この空也のしおりについていたお店マップは、築地を上、新橋を右にして書かれた地図だった。
「うっわー、この地図、レアな方向が上になってるよ……」
だんなに見せて、盛り上がる。

「銀座のマップを頭に思い描く時、どこが上になっているか」というのは2種類に大別されると思う。
1.有楽町が上。築地が下、新橋が左で京橋が右
2.京橋が上。新橋が下、有楽町が左で築地が右
たいてい上のどちらかだ。ちなみに十数年前の時代に「Hanako」に掲載されているのがパターン1、「ぴあ」に掲載されているのがパターン2だったと記憶している。で、私はパターン1、だんなはパターン2なのだった。

銀座を歩く時は
「あ、ヤマハ寄りたいな、"左"だよね」
「何言ってんだよ、ヤマハは"下"だよ」
「わかんない人だなぁ、ヤマハは"左"だよ」
「違うよ、"下"だよ」
と、しょっちゅう言い争いになるのだった。

しかし空也のマップは築地が上。新たなパターンで
「……こうはしないよねぇ」
「違うよねぇ」
と、意見の一致をみる私たち。

ベーコンエッグ乗せバタートースト
紅茶

今日も一日お仕事。
「肉足りない……いや、朝のピェンローに入ってたんだけどねぇ……」
と、お昼にがさがさベーコンエッグなど用意してみた。厚切りベーコンの両面をじくじく炒めて、半熟の目玉焼きを作る。その間にJohanで買ってきた塊の食パンを厚切りトーストにしておき、ベーコンエッグをトッピング。今日も2月とは思えない陽気だったけれど、アツアツのトーストにアツアツの紅茶という昼御飯になった。

「……ラピュタトーストは、ベーコンは含まれないのよね……」
と内心呟きつつ、肉っ気増量のトーストに満足な私。シンプルな「ラピュタトースト」も、そりゃもう旨いのであるけれども。

茹で空豆
スパゲティ アルフレッド 鶏肉とブロッコリーのソース
レタスと玉ねぎのサラダ
発泡酒(DraftOne)

以前友人に連れていってもらったコストコで、大変に懐かしいものを見つけた。CLASSICO社のアルフレッド(ALFREDO)ソース。瓶ごと湯煎で温めるなりして、茹でたパスタにかけるだけ!のお手軽パスタソースだ。同じメーカーからはトマトソースなども多種類出ているのだけれど、なんといっても懐かしいのがクリーミーなアルフレッドソースなのだった。

アメリカに行くまで、一度も聞いたことがなかったアルフレッドソース。日本のスパゲティメニューでも見かけない名前だし、パスタの本場イタリアでもそうした名前のものはないと思う。どうやら、日本における「ナポリタンスパゲティ」のように、アメリカ国内だけでメジャー化したスパゲティの味つけなのであるらしい。アメリカで訪れた多くのファミレス、スパゲティ屋、スーパーのパスタソースコーナーで「ALFREDO」の単語は何度も見ることになり、そしてそのクリーミーなソースは息子の好物のひとつになった。

家で作るクリームソースとはまた違うんだよなぁ、すごいチーズの味がしてねぇ……と、コストコの店内、その瓶詰ソース(3本セット)の前で足を止めてしばし悩み、結局買ってきてしまったのだった。懐かしいなアルフレッドソース。台所に置いておいたら、息子が頻繁に
「まだ食べないのかな?このソースはまだ使わないのかな?」
と聞いてくるものだから、そろそろ使ってみようかと。

ちなみにWilliams-Sonomaのお上品めなレシピによるとこんな感じ。生クリームがたっぷり、バターがたっぷり、そしてチーズもたっぷりという「乳製品万歳」な組み合わせのソースだ。卵がない分カルボナーラより軽めかと思いきや、なにしろ乳脂肪のこってり感がものすごい。粘度高めなソースだったので、鍋に牛乳を100ccほど沸かしたところにソースを混ぜて、軽く煮詰めておいた。パスタ鍋ではパスタと一緒に刻んだ鶏肉とブロッコリーも茹でて、最後にソースで全てを絡めてできあがり。

手元にあったのが「1人分100gずつ束にしてあります」というパスタ。前回これを3束茹でて家族全員激しく足らなかったので、今回は試しに4束茹でてみた。400gのパスタはさすがに多い。「いっぱい食べるよ」という息子の皿を大盛りにしてやったら、大変なことになった。
「……おゆきさん、これはいくらなんでも多いでしょう……」
「やっぱり?"横綱"くらいあるかな」
「いや、これは"親方"サイズかと」

だんなの大好きな銀座のスパゲティ屋さん。盛りの多さが「レギュラー」「ジャンボ」と来て、次は「横綱」「親方」「理事長」と続く。ちなみに「理事長」は麺だけで1.1kg(←茹でた後の重量ね、多分)あるとか。……さすがに息子のパスタ、大盛りとはいえその半分くらいだろう、多分。

「……うん、さすがに多いと思うから残していいよ、麺だけだったら……捨ててもいいし」
無理に食べないでねと伝えたら、息子の眉毛が8時20分になった。
「ダメ!捨てちゃダメ!食べるから、明日の朝、続きを食べるから」
息子、相当にこのパスタソースが好きらしい。食べるから、多分食べられると思うから……と、だんなに3口分ほどを手伝ってもらって、でも結局残すことなく綺麗に全て平らげた。サラダもしっかり食べていた。

この瓶詰ソース、全体的に安っぽ〜いジャンクな味(というか"アメリカ〜ン"な味……)なのだけれど、それがまた絶妙に美味しく感じられてしまったり。買ってきた良かったと思える皆の食べっぷりだったのだった。

2月23日 金曜日
煮穴子一本。
チーズトースト
いちご
ミルクティー

今日の息子はやたらと早起き。朝ジムに向かうだんなと同じタイミングで起きて、楽しそうに居間で遊んでいた。いつもの時間に目覚まし時計が鳴ってようよう起きると、身支度もすっかり整えた息子が
「早起きはねぇ、時間たくさんあって、とってもいいねぇ〜」
とにこにこしている。いやぁ、お母さんはたくさん寝ている方がとってもいいんだなぁ……。

お餅焼こうか、まだちょっとピェンローもあるんだよ、あとは……食パンもあるけど……と、半分寝ぼけつつ、洗濯籠を洗濯機に運びつつ息子に聞くと、「食パン」の単語出した直後に
「パン!だったらチーズトースト!!」
と熱烈なるリクエストが入った。朝食は、チーズトースト。そろそろ賞味期限が迫りつつあるピザ用チーズを使ってしまいたいなと、厚切りパンに軽くひと掴みずつシュレッドチーズをバサバサとトッピングしてオーブンに入れた。1枚ずつフィルムにくるまれたとろけるチーズよりも、こちらの方が私の好み。スライスチーズは隅までチーズが行き渡らないし、微妙に分量が物足りない。

あとは、牛乳多めのミルクティーと、甘かったので練乳も砂糖も添えなかった苺と。今日は午前中からけっこうな勢いで雨が降り始めたけれど、でも2月後半だというのにあまり寒さは感じない。本当に暖冬なのねぇ。

麦御飯with納豆
ピェンローの残り(まだあるよー)
麦茶

今日も朝から一日お仕事。先日、家中の片づけを余儀なくされた時に、テレビ棚の奥から古いCDがたくさん出てきた。こんなのまだ残ってたんだ、嬉しいなぁとあれこれ全部iPodに入れて、それを適当に流しながら仕事をしていた。とりあえず今日は米米CLUBを流しっぱなしに。

昼御飯は、冷凍庫に麦御飯の残りがあったのを思い出して、それをチンして納豆飯に。ほとんど「白菜スープ」と成り果てているピェンローの残りもあったので、それと一緒に軽く済ませた。

最近だんなと2人でおおいにハマッている漫画『もやしもん』によると、蒸した大豆をアツアツのまま、市販の納豆と合わせ、適当に温かいところに1日ほど放置すれば納豆ができあがるのであるらしい。納豆菌は好気性菌だから密閉したらダメなんですって。おお、なんと役に立つ漫画だ。

ちなみに、「腐敗」と「発酵」の違いは、微生物に醸された結果、人間に有益になったかそうでないかというだけの違いなのだそうで、私にとって納豆はまさしく「有益な発酵」なのだけれども、だんなにとっての納豆はまさしく「これは腐敗以外の何物でもない」のだそうで。美味しいのにねー納豆。私は「くさや」もけっこう好き。豆腐ようも腐乳も好き。でもシュールストレミング(世界最強と言われるニシンの塩漬け発酵食品)とかホンオフェ(エイを発酵させた韓国料理、大変にアンモニア臭いらしい)を食べる自信はさすがにない。……美味しいのかな。美味しいんだろうな……多分。

「銚子丸」にて
 あんきもポン酢
 煮穴子一本握り
 春色の3カン
 金目鯛握り
 中トロ炙り握り
 生ビール

だんなは帰宅が遅いそうで、息子を音楽教室に連れて行った後に千葉界隈をぷらぷら。
「……もう、何か食べて帰っちゃおうか、何か食べたいのある?」
「ピザー!」
「……それ、一昨日の夕御飯……」
「じゃあね、スパゲティ!」
「それは昨日の夕御飯……。ネタですか?それはネタなんですか?」
「じゃあね、ハンバーグ!」
「……あ、ハンバーグはいいねぇ……」
「違った!違いました!やっぱり銚子丸にします!!」
「銚子丸にするんですか……?うーん」
息子と漫才しつつ歩いて、結局銚子丸のドアをくぐってしまった。寿司への誘惑にめちゃめちゃ弱い私。

ちょっと早めの夕飯だし、軽くでいいなと皿数少なめの夕御飯。あんきもポン酢と煮穴子一本握りを肴にビールを飲みつつ、あとは3皿だけ握ってもらってつついておしまい。いつのまにか白子フェアは終了していて、「春色3カン」なる期間限定メニューに変わっていた。トロビンチョウマグロとぼたん海老、真鯛の盛り合わせ握りは、全体的に薄紅色で見た目も綺麗。他に「活貝3カン」「春寄せ椀」「焼そら豆」と、全体的に春っぽい品揃えだ。

3カン盛りのマグロは今日はちょっと筋っぽくていまひとつだったけれど、金目鯛はトロンと柔らかく、シメに頼んだ中トロ炙りも香ばしくて脂がしっかり乗っていて良い感じ。御飯はそんなに要らないのよねと久しぶりに注文してみた「煮穴子一本」は、すごく食べ応えがあった。

2月24日 土曜日
シロノワールもどきを食べに。
「サンディーヌ」の
 パンプキンパイ
 ミニクリームパン
カフェオレ

JR東日本系のファーストフード店「サンディーヌ」というお店が千葉駅構内にある。私と息子は「あそこはパン屋さんだよねぇ?」という認識なのだけれど、だんなは「あそこはハンバーガー屋だよ、昔"ライススティック"ってものがあってさぁ……好きだったんだよ」とのこと。でもお店に入ればカレーやうどんメニューなどもあって、「何がやりたいのか良くわからない」というお店だったりする。

数ヶ月前、音楽教室に向かう時に「小腹が空いたね」とここでおやつを食べてから行ったことがあったのだけれど、そのときに息子が選んだ「練乳いちごパン」が彼はいたくお気に入り。以来、千葉に来るたびに
「今日はこのお店のパンは買わないのかな?」
「今日はここで一休みしないのかな?」
とうるさいうるさい。特にここのパンが「すごく美味しい!」ということはないのだけれど、息子垂涎の練乳いちごパン目当てに、ここで朝ごパンを買ってきた。

お饅頭サイズの小さなクリームパンと、「お、久しぶりにこれ見たなぁ」ということでパンプキンパイ。スイートポテトパイも好きだけれど、パンプキンパイの、あのかぼちゃのほの甘さも大好き。

「COCO'S」にて
 ココスオリジナルドリグラ \880
 苺のココッシュ \580
 ドリンクバー \200

少し前に、駅前に新しいビルができて、コンビニやチェーン居酒屋、ファミレスがオープンした。1階のパン屋さんにはもう何度も足を運んだけれど、他のお店は未だ入ったことがない。ファミレスはCOCO'Sというお店。どんなメニューのあるお店なのかなー……と数日前にホームぺージを見てみたところ、魅力的な春メニューを見つけた。

「だんなだんな!これ、どう見ても"あれ"なんですけどー!」
「おお、アレだね、アレ」
苺のココッシュというそれは、苺やら何やらが乗っているけれど、名古屋の喫茶店「コメダ珈琲」のシロノワール(こんなの)とそっくり。本家本元のそれは温めたデニッシュの上にソフトクリームをトッピングし、シロップを添えたものだけれど、「苺のココッシュ」のトッピングはアイスクリーム。でもすごくよく似ている。

で、買い物ついでに食べることにした。昼過ぎて小腹も空いてきたので、「ドリグラ」なるドリアとラザニアのワンプレートディッシュとドリンクバーも。だんなは日替わりランチ、息子はうどん。全体的に値段は安めだけれど、内容もそれなり……という感じの料理だった。ドリグラは、ほんのりと物足りない分量。でも、期待のココッシュは美味しかった。ほの温かいパンの上にアイスクリームとホイップクリームと苺。ミニケース2つにシロップと苺ソースがそれぞれ満たされている。

「……あ、甘くて美味しいよ、ふわふわで」
「うん、ほとんどこれ、"あれ"だね」
「うん、かなり近しく"あれ"だよね」
満足してお店を後にした。

だんな特製皿うどん
牛肉とワカメの韓国風スープ
発泡酒(DraftOne)

朝のうち、ごろごろしながらだんなと会話。
「夕飯は……洋食じゃないのがいいな。中華か……和食もいいけど、魚って感じじゃないんだなぁ……」
「難しいこと言うね、君は」
「青椒肉絲……は、こないだ食べたからー、八宝菜みたい方がいいなぁ」
「じゃ、皿うどんにでもする?具沢山なやつ」

そうそうそう、そんな感じそんな感じ、スナップえんどう入れて、白菜多めの野菜たっぷりなのにしようねと、昼食後にあれこれお買い物。肉やシーフードミックスも買い物籠に入れたところで肝心の麺を籠に入れていないじゃないかと売り場を右往左往してみたり、肝心の「うずらの卵」を買い忘れてみたり。夕飯はだんなが作ってくれた。牛肉とワカメのスープ、さっぱり味のあんかけ固焼きそば。あんが残ったら御飯にかけて食べようかなんて言っていたけど、全て麺にかけて美味しくいただいた。

2月25日 日曜日
久しぶりにベニエ♪
ベニエ
カフェオレ

10日ほどの前の買い物で、安売りされていた粉糖を買い物籠にさりげなく入れていただんな。
「……これは、"ベニエが食べたい"という、遠回しな要求?」
「いや、遠回しじゃなくて直接的な要求」
その会話と買い物内容を忘れていなかったようで、昨日のスーパーで
「明日の朝御飯は、何食べたい?」
「……ベニエ」
という会話がなされたのだった。

そういうわけで、今朝は久しぶりのベニエ。アメリカで買ってきた(……さすがに賞味期限が切れてる……まぁいいか……)Cafe du Mondeのベニエミックスに水を加えて混ぜて伸ばして切って、油で1分ほど揚げるだけ。ミックスさえ使えばとても簡単だけれど、薄く作りすぎると固くなってしまうし、かといって厚すぎても変にモチモチしすぎたベニエになってしまうので、そのあたりは理想のベニエを思い出しつつ。仕上げに粉糖を多めにかければできあがり。

1.5カップの粉で、1ダースほどのベニエが作れるのだけれど、以前は家族3人だとその量を少しばかりもてあます感じだった。今は息子ももりもり食べるようになって、ほど良い分量。

たらこスパゲッティ
冷茶

今日、夫がいなくて退屈だから一緒に遊んで〜、と友人から昨夜連絡があったので今日は一緒に遊ぶことに。じゃあうちでWiiやってみる?と提案したら、遊びに来てくれることになった。お昼御飯は「たらこスパゲティが食べたい!」との息子のたっての希望もあって、我が家でたらこスパ。夕方早めの時間にモツ焼き屋に行く予定なので、心もち軽めの分量にしておいた。

友人の家のたらこスパゲティは、生クリームを使うのだとか。我が家は、生クリームは使わずにバターがたっぷりの「壁の穴」と同じタイプのもの。生クリームはサーモンといくらのスパゲティなどの時に使うのだけれど、たらこクリームもとても美味しそう。

そして食後にWii大会。テニス対戦したり、ボクシングで息を切らせてみたり、遊びまくってみた。その間、だんなはジムへ。
「動いたよー、すっごい動いたよー」
と後で合流した時に報告してきただんなに、
「私たちも動いたよー、すっごい運動してたんだよー」
と報告する私たちだった。

津田沼 「しちりん」にて
 今日の一品(穴子ときゅうりの和え物)
 カンパチの刺身
 シーザーサラダ
 豆もやし
 自家製ポテトグラタン
 じゃがバター
 ジャンボつくね
 あら煮
 牛ユッケ・豚カルビ
 ホルモン(シロ)
 ホルモン3点盛り(テッポー・コブクロ・ナンコツ・キムチ)
 ホルモン3点盛り(タン・ハツ・レバー・ポテトサラダ)
 ホルモン3点盛り(カシラ・ハラミ・地鶏・ポテトサラダ)
 ニンニクオイル焼×3
 ネギユッケ丼
 ホッピー
 焼酎(黒丸ロック・梅シロップ割り)
5人でたくさん食べました

早めの夕御飯は、一度行ってみない?とお誘いしていたモツ焼き屋さん「しちりん」に。大人3人、子供2人であれこれたくさん食べてきた。子供たちはポテトグラタンやつくねにご満悦。息子はしっかりモツもあれこれ食べていた。

にんにく好き?にんにく好きね、じゃあ1人1つずつね〜、と注文して焼いてもらったこの店名物の「ニンニクオイル焼」を着席早々にオーダーし、それができあがるまで1時間ほど、飲み食いを楽しむ。
今日は人数いるから、ホルモンメニュー全部頼めるかなぁと、分量少なめの「3点盛り」を組み合わせつつほとんどのホルモン焼きをつつくことができた。勝手に「白シリーズ」とか銘々した、「シロ・テッポー・コブクロ」あたりが今日も素晴らしく美味しい。変な味つけがない方が美味しい気がして、注文はタレではなく塩胡椒で。

適当に網に乗せるねー、お願いねー、と、ほろ酔い状態で、七輪の上に乗せられた焼き網に次々と肉が乗せられる。乗せられた時は外見の区別がつくのだけれど、焼いているうちにテッポーとシロ、カシラとハラミの区別あたりが怪しくなってきて、
「なにこれ、これ何だっけ?……あー、これは地鶏だよね、色がそんなだよね」
「このちっちゃいのはナンコツ?コブクロ?……あれ?」
とわやくちゃになってしまいながらも楽しい宴会。

おつまみに取った豆もやしとかシーザーサラダが美味しくて箸を伸ばしつつ、クライマックスにやってきた黄金色のニンニクオイル焼きに大歓声。続いて出てきた卵焼きも美味しくいただいて、シメはだんなとネギユッケ丼を半分こ。

2月26日 月曜日
新じゃがで肉じゃが
チーズトースト
苺ミルク

手元には、3枚にスライスするには少々無理がありそうな厚さの食パンの塊がひとつ。
「お餅もあるけど……チーズトーストの方が良いかな?」
と聞けば、息子は当然とばかりに「そう、チーズトースト」と答えるのだった。……本当にチーズトーストが好きなんだなぁ……。

安売りされていたのを買ってきた、ちょっと古めの見切り品苺があるので、これはジュースにしてしまうことにした。練乳と一緒にミキサーにかけ、牛乳を加えて更に混ぜる。練乳はさほど入れていないのにちゃんと甘い苺ミルクができあがり、家族で3等分にして飲んだ。苺1パックをピュレにしたものに牛乳を同量くらい加えるとちょうど3人分の苺ミルクジュースになる。

白スパゲティ
比内鶏のクリームシチュー(レトルト)
麦茶

ここ数日バタバタしていたので、一昨日と昨日の日記を今日になって書いてみたり。一昨日のたらこスパゲッティの部分を書いていたら、今日もスパゲティが恋しくなった。でも、具になりそうな適当な材料はなく、インスタントのソースもない。

「比内地鶏のシチュー発見……」
母が前に秋田から持ってきてくれた、真空パックの比内鶏のクリームシチューがあるなと、「それをかけてクリームソースパスタはどうだろう」と思い至ったのだけれど、温め始めたところでそれも何か違うなと思い直した。結局、茹でたパスタはバター少量と塩、粉チーズで軽く和えるだけにしておいて、シチューはシチューとして食べることにした。

肉も野菜もごろごろと多めに入っているシチューだけれど、「ほんとにこれは比内鶏……?」と疑問に思う感じの風味の肉なのが残念。それらしい歯ごたえはあるし、独特の強い肉の味が感じられなくもないような気がするのだけれど、でも全体的にはいかにもなレトルト臭さが漂っていてもったいないなぁと思うのだった。

卵豆腐
ほうれん草の胡麻和え
肉じゃが
納豆
大根の味噌汁
羽釜御飯
麦茶

週末に美味しそうな切り落とし牛肉を買ってきた。そしてコロコロと可愛らしい新じゃがも一袋。新じゃがで肉じゃがも美味しそうだなぁと思い、作ってみることにした。作り方は、いつもの小林カツ代さんのやり方で。

関西においては「肉じゃが」とは通常牛肉の肉じゃがを指すのだそうで、小林カツ代さんレシピの肉じゃがは当たり前のように牛肉を使ったものになっている。関東育ちの私の感覚では、「肉じゃが」は豚肉を使うものであって、牛肉を使った肉じゃがは「牛肉の肉じゃが」と注釈をつけたくなる感覚がある。でもどちらも美味しいのよね。

スキレットでまずは玉ねぎだけを炒め、しんなりしたところで鍋の中央に空間を作ってそこに肉を置く。火を止めたら肉をめがけて醤油と味醂と砂糖を投入し、火をつけたら肉の周囲がジュクジュク音を立てるまでじっと我慢。その後調味料を肉に煮絡める感じで全体を混ぜたら、じゃがいもと水を300ccほど加え、あとは強めの中火で蓋をして10分ほど。短い時間で作ったとは思えないほど、肉にしっかり味が染みた、じゃがいももホコホコとした良い感じの肉じゃがになる。今日は新じゃがを皮つきのまま使ったのでかなり芋がゴロゴロとする出来上がりになったけれど、でもちゃんと中まで火が通って煮崩れることもなく、良い出来映えになった。

今日はだんな不在の夕御飯で、あとは適当に用意した胡麻和えや卵豆腐、納豆などを食卓に並べて息子と一緒に「いただきます」と手を合わせる。
「今日は何の夕御飯かねぇ?」
今日の夕方にも台所に探索にやって来ていた息子は
「今日は、肉じゃがです」
の答えに
「ああ!肉と……じゃがいもの……あえもの??」
と首を傾げながら何やら納得していたようだったけれど、実物を見て、「ああ!」と心の底から納得したのであるらしい。

「肉じゃがは旨いね。甘いっていう味もするよね」
「甘いのは、旨いしー……旨いのは、甘いしー……」
「ってことは、甘いと旨いは同じ言葉ということで、いいのかな〜?」
哲学的な事を呟きつつ、新じゃがを一口で食べようとしている息子。

いやいや、甘いのが嫌いな人もいて、そういう人には甘いのは旨くないんだよ、そいでもってしょっぱくて旨いものもあるから、甘いと旨いはイコールじゃないんだよ、わかる?と、こちらも理屈をこねまわしつつ、
「ま、肉じゃがは旨いということで」
と2人で結論をまとめつつ、結局かなりたくさん食べてしまった。味の染みた、とろんとした牛肉が美味しい。
御飯も肉じゃがもお代わりした息子は、私が小鉢に除けて台所に置いておいた肉じゃがを食後に発見して、
「これは、明日の朝、お父さんが食べて行きます」
だから僕たちは食べちゃいけないんです、と指差し確認していた。

2月27日 火曜日
豆御飯は給食を思い出す
コーンフレーク with 牛乳

目覚まし時計のスイッチを入れ忘れていたのか、それとも無意識に止めてしまったのか、目覚めると息子の登校15分前。
「しまったああぁぁぁ〜」
と慌てて起きあがるなり息子も速攻起こし、身支度をさせた。朝御飯は、結局コーンフレーク。

ああ、味噌汁も御飯もあるから今朝は納豆御飯にしようと思っていたんだけどなぁ……と思いつつ、チョコ味のコーンフレークを出してやった息子はなんだか嬉しそうだった。たまにはコーンフレークも美味しいのだけれど、やっぱり昼前にはお腹が空いてしまう。息子は大丈夫だったかなぁ(←お昼にしっかり煮物をお代わりしたそうで)。

「MOUTOM」の
 ハヤシライス弁当
紅茶

夕食の食材がなんにもないぞということで午前中にお買い物。せっかく買い物に出たのだからと、お昼はお弁当を買ってきた。お気に入りのお店、ハム屋さん「MOUTOM」で、今日はハヤシライス弁当を買ってきた。大きな塊肉がごろりと1つ入ったハヤシライス、中央にはオムレツも乗っている。このお店に並んでいるものはどれも外見は派手派手しくないものの丁寧に作られているのが感じられるものばかりで、スープもサラダもシフォンケーキも美味しそう。

買うのは初めてか、あるいは2回目くらいだったはずのハヤシライスは、とがったところのないまろやかかつ濃厚な味。中央に盛られたオムレツは、お弁当ということで中までしっかり火が通っていた。適当にオムレツを崩しつつ、ハヤシソースと絡めつつ、紅茶と共にハヤシライス。

今日もやるべき仕事はあるのだけれど、確認待ちでぽっかり時間が空いてしまったのと同時に、今ひとつすっきり考えがまとまらないので気分転換に午後はベーグルを焼いてみた。ちょっとだけ手間のかかるローストオニオンベーグルを作ることにして、玉ねぎを炒めて強力粉をせっせとこねまくる。油脂の入らないベーグルは、生地もいつものパンとは違って固めで、こねるのが大変だ。美味しくおなり〜。

海老せんべい・塩昆布
茹でもやし 中華ドレッシング
ほうれん草の胡麻和え(昨夜の残り)
肉じゃが(昨夜の残り)
鮭のにんにくバター焼き 炒めキャベツ添え
大根と油揚げの味噌汁
豆御飯
発泡酒(DraftOne)

昨夜のおかずがまだ少しずつ残っているので、それと合うような和風の夕食にしようかなと鮭を買ってきた。塩胡椒で炒めたキャベツを添えた、塩焼き鮭に醤油や味醂で味をつけたにんにくバターソースをかける。キャベツを多めに添えた鮭の皿を各自の前に並べ、少量残っていた肉じゃがは中央に。茹でもやしも並べ、あとはビールの肴に海老せんべいとか、塩昆布とか。

そして、まだ2月ではあるけれどいよいよ出始めたグリーンピースが美味しそうだったので、これを使って豆御飯。
「鶏と蕪を水で炊く、味つけは薄口醤油のみ」といったシンプルきわまりないレシピが多い、料亭「青柳」の小山裕久さんレシピの「グリーンピースごはん」はやっぱりシンプルで、わかりやすい。一度作って美味しかったことから、我が家の豆御飯はだいたいこの方のレシピを基本にしている。

鞘から出したグリーンピースに塩をして、米が炊きあがるタイミングに合わせて茹でる。茹でたてのアツアツの豆を炊きあがったばかりの御飯に混ぜ、塩と酒少量をふって、混ぜて、あとは蒸らすだけ。米と一緒に炊いてしまうと豆が柔らかくなりすぎる感があるので、好みな加減に茹でた豆を最後に混ぜる手法の方が美味しい気がする。今日は少々固めに豆を茹でたのだけれど、そのおかげか崩れることもなくピカッと綺麗な豆御飯になった。

昨夜の肉じゃががよほど美味しかったらしい息子は、テーブル中央の肉じゃが鉢を指さして
「これは僕の!?」
と牽制をかけ、結局その鉢のほとんど全てを食べてしまった。
「美味しいねえ!約束してね、また絶対肉じゃが作ってね!」
とまで言ってきた息子の言によると、「マッケンチーズが100なら、醤油ラーメンと肉じゃがが99」の美味しさなのだとか。それは大変だ、また作らなきゃねぇと笑いつつ、でも今日のメインのおかずの鮭も、豆御飯も、とても美味しかったと思う。

2月28日 水曜日
豆と肉。
生ハムとクリームチーズのベーグルサンド
カフェオレ
いよかん

昨日の昼過ぎ、がんばって作ったローストオニオンベーグルを使っての朝御飯。
今ひとつ気温が高くないので、今回オーブンの発酵機能を使ってみた。でもこれが強すぎてしまったか、6個作った生地の半分は「発酵過多」な状態になってしまってちょっと失敗。いつものパンはボウルを2つ重ねて下のボウルに湯を満たして発酵させているのだけれど、ベーグルは成形してからの発酵なので「ボウル2枚重ね」が使えないのだった。……今度はなんとか「バット2枚重ね」にして発酵させようと決意してみたり。

それでも6個中3個は綺麗なベーグルらしいベーグルができたので、そちらの方をまずは使って、サンドイッチにして食べた。ローストオニオンだったらスモークサーモンよりは生ハムの方が美味しいのではないかなと思い、挟んだのはクリームチーズと切り落とし生ハム。

炒めた玉ねぎが香ばしいベーグルは、だんなにも息子にも好評で一安心。
参考にしたのは『BAGEL&BAGEL オリジナル・レシピ集』(パルコ出版局)という本だ。他店よりちょっと柔らかめの食べやすいベーグルを売っているお店のもので、これを参考にして作ったベーグルもやっぱり少し柔らかめにできあがる。生地を成形する時に捻りを入れたり茹で時間や焼き時間を長くすれば、より密なぎっちりとするベーグルができあがるらしいけれど、まだまだベーグル初心者なのでこのくらいのものの方が好みだなぁと思いながら平らげた。

豆御飯
菜の花のおひたし
麦茶

昨日の豆御飯がたいそう美味しくできて、そして残りはあと1膳弱。
「……これは食べちゃっていいよね、食べちゃうね〜」
と誰にともなく断りを入れてしまいつつ、最後の1膳をいただいてしまうことにした。一緒に食べるおかず類が見つからず、菜の花のおひたしだけ添えてみる。

もうスーパーではあたりまえのようにフキノトウなども売られていて、2月は今日で終わりとはいえとても不思議な気分。3月4月ではなく2月に豆御飯を食べるのも、これが初めてかもしれないなと思いつつ、少し残る豆の食感を楽しみながら豆御飯はあっという間に消えていった。……また炊こう。

豚肉と白いんげん豆のトマト煮込み
ムール貝の白ワイン蒸し
水菜のシーザーサラダ風
白ワイン(Caldera Trebbiano D'Abruzzo 2005)

白いんげん豆が食べたいな、豚肉と一緒に煮込みたいなと思い立って、豚バラブロックを買ってきた。豆は昨晩から水に浸しておき、豚肉は一口大に切って全面に塩をすりこんで半日。今日の午後3時頃から煮込みの準備を始めた。ポトフのようなあっさりコンソメ味の煮物も良いなと思いつつ、今回はトマト煮にしてみることに。

最初に鍋で玉ねぎやにんじんなどの野菜を細かく切って炒め、そこにトマトの水煮缶を1缶投入。肉は塩を落とさないまま別鍋で全面に焼き色をつけるように炒めてからトマトの鍋に移し入れる。しばし弱火で煮込んで、肉が柔らかくなってから後半で下茹でしたいんげん豆を加え、更にそこから煮込んでできあがり。いんげん豆は豆類の中でもかなり大きめなサイズの方だし、肉も若干大きめに切ったしで、「ざくざく」とした印象の煮込み料理になった。美味しく煮えたー、もう少しー、と思っているところでだんなから連絡があって「今日、遅くなる」と……しくしくしく……。

そんなこともあるよねと、他の献立の予定を変えて、魚介のサラダ仕立てにする予定だったムール貝はシンプルな白ワイン蒸しに。どうせなら美味しいワインでワイン蒸しにしようと買い置きの白ワインの封を切って、料理に使いついでに一人晩酌も楽しむことにした。チーズとクルトンを散らしてクリームタイプのドレッシングをかけたシーザーサラダ風の水菜のサラダと、あとは「パンよりはご飯!」と息子にリクエストされた炊きたて御飯。

どうせだったらだんなも一緒にできたての豆煮込み食べたかったなぁ〜と思いつつ、軽い口当たりのワインと料理がよく似合い、ついつい一人で杯を重ねてしまった。肉は軟らかだし、豆もほど良く中まで煮えて良い具合。ケチャップと市販のバーベキューソースを足してアメリカ〜ンな「ポークビーンズ」風の味付けにしてしまおうかとも思ったのだけれど、今回は調味料は塩のみのシンプルなトマト煮込みにしたのだった。

最近豆が無性に恋しい。次はひよこ豆でも煮込もうかしら。でなきゃ和風に大豆とひじき。