8月19日(月) 嗚呼感動の美味、ベニエ

あ〜、ベニエ。あ〜もう、ベニエ〜「Cafe du Monde」

今日は観光しましょう、ということに。昨夜宿に帰ってからツーリストセンターで貰ってきたクーポン類を眺め、
「おおっ水族館の割引券発券!」
「おおっ観光船が1人無料だってよ!」
とうきうきしながらあれこれ計画を立て、今日は「水族館&ミシシッピ川クルーズ」ということに。

朝御飯は「ニューオーリンズと言ったら、これ!」と世界的に有名だという揚げドーナツ「Beignets(ベニエ)」を食べに行くことに。ここはやはり老舗の「Cafe du Monde」を目指したいと、ホテルから徒歩5分ほどかけて歩いて食べに行く。

屋内席もあるけれど、店のほとんどはオープンカフェになっている。"カフェ"という言葉の響きから感じられるよりは雑多な光景。床は紙屑やら砂糖やらでなんとなく散らかっていて、店員のおばちゃんらもそこらに腰掛けてダベっているような感じ。洒落た印象なんかは全然なく、「街のコーヒー屋さん」というところ。

朝から気温は30℃を越えそうな勢いで、今日もじわじわと暑くなってくる。外で食べる気はせず、冷房の効いた屋内席に入って注文。ベニエは3個セットで$1.25。大体1人1セットを注文している様子。恰幅の良いおっちゃんなんかは朝から2セット(ベニエ6個)を嬉しそうに平らげている。その6個ベニエの山ときたら、それを抱えて歩く店員のおばちゃんを「すげぇ……」と振り返ってしまいたくなるほどダイナミックだ。揚げドーナツの山というよりは砂糖の山のように見えてしまう。

ベニエェェェェェェェ♪ とりあえず私たちはベニエ2セットと、アイスコーヒー、カフェオレのラージサイズ、オレンジジュースを注文してみた。注文を取ったおばちゃんが給仕のカウンターに行き、コーヒーをどばどば入れ始める。面白いのは、おばちゃんらが注文を揃えたトレイをレジに持っていき会計を済ませ、客はそのおばちゃんにチップ込みの支払いをするようになっていること。おばちゃんらはトレイにおつりで貰った札束ヒラヒラさせながら給仕している。

やってきたカフェオレは、カフェオレボウルなどという洒落たものには入っていなかった。ファーストフードっぽい縦長の紙コップにたっぷりとカフェオレが入り、それとは別に陶器製の空のコーヒーカップもやってきた。客は自分で紙コップからカップにだばだばだ〜と注いで飲め、ということらしい。コップにはたっぷり3杯か4杯分のカフェオレが詰まっていた。
ニューオーリンズのコーヒーは、「チコリコーヒー」という独特なもの。なんでもチコリの根を入れたものだそうで、ほんのり苦い。渋いような苦さではなく、ほんのり甘さのあるような苦さなのでそれが牛乳にすごく似合う。カフェオレにすると「これ〜っ!」という感じの好みの味に。牛乳とコーヒーが半々ずつ入っているようなミルク感たっぷりのカフェオレはすごく好みだ。

そしてそして、揚げドーナツ、ベニエ。
コーヒーの受け皿(←比喩じゃなくて、本当に受け皿そのもの)に子供の握り拳大のドーナツがごろんごろんごろんと3個。表面にはこぼれそうなほどにこれでもかこれでもかと粉砂糖がかけられている。3個セットでもちょっと圧倒されちゃうほどのボリュームだ。

ドーナツそのものは、それほど甘くない。まだ揚げてからさほどの時間が経っていないのかほんのりと温かく、表皮だけがサクッとした食感で、あとはふわふわモチモチ〜ッと。ドーナツ屋さんの普通のドーナツに比べると空気がたっぷりのふわふわさがあり、かといってシフォンケーキのような繊細な歯ごたえでもなく、ぷわぷわとした弾力のあるドーナツだ。そして鼻息でそこら中に飛び散ってしまうたっぷりの粉砂糖。どこか懐かしいような味の素朴なお菓子だ。

「ううう、うみゃー!」
「めちゃめちゃ、うみゃー!」
とだんなと二人、目をギラギラさせながらベニエを喰ってしまった。息子も1個平らげた。
……うーん、6個盛りでも喰えたような気がしないでもない。

New Orleans 「Cafe du Monde」にて
Beignets(order of 3 French doughnuts)
Cafe Au Lait (Lg)
Iced Coffee
Fresh-Squeezed Orange Juice
2×$1.25
$1.85
$1.85
$1.55

白ワニのいる水族館〜「Audubon Aquarium of the Americas」

午前中は、白ワニがウリで、かつサメとタツノオトシゴとクラゲとカエルに力を入れているらしい水族館「Audubon Aquarium of the Americas」に行ってみることにした。朝御飯を食べてから、のんびりのんびり歩いていく。

9時半開館の水族館に、オープン直後に入場する。まだ来る人も少なく、人気の少ない水族館を歩くのは楽しかった。入るなり「Caribbean Tunnel」なる珊瑚礁のトンネルがあり、温室の中のアマゾン川の淡水魚展示が続く。ペンギンやラッコもいたし、サメの展示も割と充実していた。期待のクラゲは5種類ほどしかいなくてちょっと残念。触手がこれでもかと長いやつなんかが見たかったけど、あまり数はいないのだった。

アメリカ人はタツノオトシゴが好きだねぇ……(私も好きだけど)

「ふれあいコーナー」が2カ所あり、小型のネコザメとヒトデに触れるようになっていて、空いていたこともあって思わず私も触ってきてしまった。本当に"サメ肌"だった柔らかいサメと、思ったよりも固く貝の表面のような手触りだったヒトデ。息子が「いやーこわーい!」と逃げ回る中、母の私が両方触って喜んでいた。

最後には巨大なサメの泳ぐ水槽を見て、外に出るとお昼間近。午後のミシシッピ川クルーズに向けて昼食を食べに行くことにした。

Audubon Aquarium of the Americas
#1 Canal St. New Orleans, LA 70130
504-581-4629
http://www.auduboninstitute.org/aoa
Adults(Age 12+) $13.50
Children(2-12) $6.50
Senior(+65) $10.00

石釜のピザ屋さん〜「Louisiana Pizza Kitchen」

お昼御飯、向かった先は「New Orleansで一番美味しい」と噂されるピザ屋さん、「Louisiana Pizza Kitchen」なるところだ。ホテルからもほど近く、「French Quarter」の外れに位置する。
アメリカに来て1月ほど経った私たちは、でも一度もピザを食べたことがなかった。正統派イタリアのピザを食べるのは何だかちょっと違う気もするけど、食の都で食べるピザがどんなものか興味津々なのだった。

グレーの壁に白と黒の格子模様の床、テーブルと椅子は黒く、モダンな感じの小さな店だった。カウンターの中には石釜が見える。
アメリカ食事情を鑑みて、「一人1枚のピザを取ったら大変なことになるに違いない」と、息子用にシンプルなパスタを1皿、そしてピザを1皿注文することにした。そして真っ昼間からビール。
ニューオーリンズは車を使わずに徒歩や路面電車で移動できるのがありがたい。昼も夜も美味しい地ビールをがんがん飲める。今日は「Abita Amber」を飲んでみることにした。だんなは「Abita Seasonal」。

背の高いグラスに今日も上までなみなみとたっぷりのビール。キンキンに冷えている。
美しい琥珀色のアンバーエールは程良い苦みと軽い甘さがあった。基本的に「黒いビールよりは白っぽい方が好き」だと私はこれまで思っていたけど、このアンバーはものすごく美味しい。アメリカのメジャーなビールにありがちな軽薄さがなくて、適度に重い。かなり好みな味がした。(だからこれから何かとAbita Amberばかり飲んでいた私)

「昼間のビールは良いですねぇ……」
「サイコーですねぇ……」
としみじみとビールを飲んでいるとパスタとピザが共にやってきた。

葱が乗ってて和風にも見えるBBQピザ シンプルなフェットチーネ。でも旨かった

幅が広めの平麺、フェットチーネにはさっぱりとしたクリームソースがかかっており、上には刻んだパルメザンチーズがふんわりと。
そしてピザは「BBQ Chicken」。コーンと青葱がトッピングされ、甘辛いBBQソースがかかっている。縁がこんもり盛り上がった薄い生地はいかにも石釜で焼きました、という色をしている。とてもとても美味しそう。

これまでアメリカで食べてきたパスタというとやたらとチーズがたっぷりこってりで油っこかったり、ピザも「な、なんか重そうで食べる気があまりしないなぁ……」と思うものばかりだった。"超高温で数分、カリッと焼きました!"的なちょっと不格好なこのピザはトッピングが主張しすぎることもなく、味が濃すぎることもなく、でもたっぷりと鶏肉やチーズが乗っていてすごく良い感じだ。さっぱりとしたパスタも悪くない。
最初ピザは1枚でいいよね、と言っていたのに「うまー!」「うまうまうま〜!」と争うように食べてしまい、しかも息子もパスタをがつがつと食べていてあまり私たちに回ってくることもなく、そして速攻2枚目のピザを注文してしまった。

2枚目のピザは「Margarita」。トマトにフレッシュバジル、あとはチーズだけというシンプルきわまりないピザがマルゲリータだ。大きなトマト1個使いました、と端っこの方も乗せられた輪切りのトマトと生のバジルの葉が4〜5枚、チーズもたっぷりと。
注文して5分ほどで出てきた第2のピザは、トマトにうっすら火が入っている程度の軽い焼き上がり。生地はこんがりパリパリに焼けているし、チーズもすっかり溶けている。でもトマトとバジルはまだ生っぽくてそれがまた良い。パリパリの生地を囓ると「チーズゥ!トマトォ!そいでもって……バジル!」と口の中が順に良い香りで満たされていく。もういっくらでも食べられそうなピザだった。私たち、大喜び。

で、さんざん食べた後に気がついた。
「クレームブリュレやチーズケーキなんかもあるじゃん!」
「こういう店ならきっとデザートも美味しいじゃん!」
と、じたばたする私たち。胃袋はピザ2枚で既にすっかり満杯だ。

店内の黒板には日替わりらしい「今日のおすすめ」も書いてあって、それには「シェーブル(山羊乳のチーズ)のサラダ、サンドライトマトのドレッシングにグリーンリーフをたっぷりと」なんてのまで書いてあってごっつぅ美味しそうなのだった。ニューオーリンズ滞在中にもう一度来たい、そんな感じ。

New Orleans 「LOUISIANA Pizza Kitchen」にて
Pizza BBQ Chicken
Pizza Margarita
Pasta Fettuccine Alfredo
Beer(Abita Amber)
Beer(Abita Seasonal)
Coke
$8.00
$7.00
$7.50
$3.25
$3.25
$1.50

ミシシッピ川遊覧〜「Steamboat Natchez Riverboat Cruise」

昼食後は外輪船に乗り、2時間のミシシッピ川クルーズへ。何種類か遊覧船が出ているけれど、「Steamboat Natchez Riverboat Cruise」は手持ちの割引クーポンで1人分がタダになるらしいということで、これに乗ってみることに。
オプションで昼御飯をつけることもできるけど、出航が2時半と若干遅めだし何よりも食事は自分らで食べてきた方が絶対満足できるだろうとクルーズだけのチケットにした。

遊覧用に新しく作った船などではなく、かつて現役で動いていたものすごく古い蒸気機関をそのまま使っている船なのだとか。船の最後尾には巨大な赤い水車が回っていて、それが動力になっている。気分はほとんどディズニーランドのアレだ。
「周囲みんな御飯食べていたら何だか悔しいし」と乗船前に「Cafe du Monde」でベニエ2セット(6個)を購入、紙袋をぷらぷら下げて、ついでに水なども持参して船に乗り込んだ。

「Jazz Cruise」というからにはJazzが流れるわけで、船室に入れば生演奏を聞くことができたらしい。でも私たちは陽光射すデッキでずっと外の風に当たりながら遊覧していた。最初から最後まで、「あのへんは○○、こっちは○○、向こうから来る船は○○」とスピーカーで案内が流れてくる。ずっと話しっぱなしなのでテープなのかと思ったけれど、すれ違う船にまで言及しているのだから生のアナウンスだ。

巨大なタンカーが通り、石炭を満載した運搬船とすれ違い、アメリカで消費されるコーヒー豆の70%が水揚げされるという港を通る。森だらけの風光明媚なところもないではないけど、どちらかというと工業産業施設の見学、という感じ。エクソンモービルの工場なども見えた。その奥には広大なプランテーションエリアが広がる。木々の奥に大きな屋敷が点在するのが見える。

雄大だねぇ……

巨大な船にはお土産物屋さんもドリンクバーもちゃんとついていて、冷たい飲み物を買ってきたりしながら船上の揚げドーナツおやつも楽しめた。不安になるほどには食事をしている人は多くなく、乗船した客の3割ほどが食事しているかな?くらいのものだった。

Steamboat Natchez Riverboat Cruise
#2 Canal St. New Orleans, LA 70130
504-586-8777
http://www.steamboatnatchez.com
Harbor/Jazz Cruise $17.00〜
Dinner/Jazz Cruise $14.00〜

Moon Walkの大道芸人

動かない。とにかく動かない。絶対動かない。 ミシシッピ川沿いの遊歩道は「Moon Walk」という名がついている。ここに限らず街中の広場や人通りの多いところには大道芸人が多くいて、なにがしかのパフォーマンスをしている。サックス演奏をする者、棒状バルーンで子供におもちゃを作ってくれる者、あるいは"動かない"パフォーマーの人たち。

大聖堂の前には、身体中を金色にした聖母のような姿の女性が彫像のように立っていた。コインを前のケースに入れるとゆっくりゆっくりお辞儀をしてまた元のスタイルになる。私はその動かないパフォーマンスが一番好きなんだけど、一番面白かったのは写真の人。彼にはこの日と翌日にも見かけた。

首輪をつけた犬のぬいぐるみを前に置き、散歩しているような姿でそのまま制止。左足の先は浮き、腰を捻ったそのポーズで微動だにしない。コインを入れると、口の周囲の筋肉だけを動かして「Thank You !」と言う。とにかく動かない。船の降り口そばに立っているので、遊覧船から降りた客のほとんどが彼の前を通っていく。すごいすごいと賞賛されてコインや1ドル札が彼の前に溜まっていき、そのうち彼と並んで同じポーズで写真を一緒に撮っていく者まで現れた。彼、今度は口の筋肉だけを動かして「チーズッ」と一言。すごいなーすごいなー、としばらく止まって眺めてしまった。

老舗のクレオール料理店〜「GUMBO SHOP」

一旦ホテルの部屋に戻り、しばし休む。ホテルを連泊するとこうやっていつでも帰ってきて休めるのが嬉しいところだ。

夕飯には、いつか行こうと言っていた「GUMBO SHOP」に向かうことにした。「Gumbo」の名を掲げるだけにガンボスープがとりわけ美味らしい。
店の入り口は一見そっけなくわかりづらく、中庭に伸びるように奥に長い通路には午後7時過ぎて10人ほどが並んでいた。私たちも列につき、しばし待つ。正面のそっけなさとはほど遠く、吹き抜けの中庭は開放感に溢れていてとても気持ちが良く、屋内の席は屋内の席で壁一面に絵が描かれていて重厚な雰囲気。しばし待って屋内の席に案内された。

Abitaビールを注文、前菜にスープを1つずつ取り、メインディッシュを1皿ずつ取ることにした。「Complete Cleole Dinner」なる名前のセット料理も用意されていて、ガンボなどの前菜とメインディッシュ、サイドディッシュとデザートをそれぞれ数種類ずつの中から選んで$18.95というお得なものもあった。

ザリガニのスープ。ん〜旨味たっぷり「本日のスープ」という黒板の案内に「Turtle Soup」とあって、
「私!カメ、カメ飲んでみる!カメカメ!」
と喜んでいたのだけど、残念ながら売り切れとのことで「Crawfish Bisque」なるザリガニスープに変更されてしまった。ちょっと残念。でもこれでザリガニ初挑戦ということになった。

だんなは「Chicken Andouille Gumbo」、私はザリガニスープ。テーブルには1本のフランスパンがどかんと出てきて、それをさくさく切りつつ食べる。やってきたスープはココットケースのようなストンとした小ぶりのカップに入っている。だんなのも私のも濃厚に赤い……というか茶色い……というか黒い。一見ものすごく濃い味のように見えるけど、味の方は案外とさっぱりめ。辛くもないし塩気が強いわけでもなく、ただ旨味はこってりと濃厚、という感じ。塩気の少ないウスターソースの味……というか。中にはザリガニ様がごろごろと切り身で入っていて、
「ザリガニなんて、泥くさいんじゃないかなぁ……」
とちょっとばかりの偏見をもって食べてみたけど、普通の海老とさほど変わりはない味だった。プリプリしていて淡白で悪くない味だ。

ガンボスープはザリガニよりもちょっと辛め。オクラがどかどかとたっぷり入り、御飯もやっぱり沈んでいる。スープというよりはやっぱり"雑炊"だ。これもまた、妙に美味しいんである。一度この味を覚えると、1週間か1ヶ月かに一度は「あ、あれを飲みたいなぁ……」と思ってしまうような癖になる味だ。

さらっとスープを平らげて、一皿料理のメインディッシュ。
私は「Fresh Fish Creole」。説明によると「Filet of fresh fish topped with Shrimp Creole - served with a vegetable.」だそうである。楕円の皿にたっぷりと白い御飯。上からはまるで日本の万能葱のような青葱の刻みが散らされ、そして"Shrimp Creole(シュリンプ・クレオール)"がたっぷりとかかっている。そのクレオールソースの下には大きな切り身の白身魚のグリルがデーンと横たわっていた。そして別皿のココットケースに「Creole Creamed Spinach」がこんもりと別添で。

"Shrimp Creole"は海老のトマトソース煮込みのようなものだけど、店によってはホワイトソースがベースになっていたりするらしい。最もポピュラーなクレオール料理の1つだと、ガイドブックなどには書いてある。タバスコの辛さが感じられる海老の煮込みは、言ってみれば"酸味のない海老チリ"のようなもので、御飯にはすこぶる良く似合う。そのトマトソースを絡めて食べる魚もまたソースに似合う。

「Creole Creamed Spinach」はほうれん草のクリーム煮みたいなもの。にんにくと生クリームが細かくピューレのようになったほうれん草に絡んでいる。こってり濃厚だ。

だんなの一皿は、これまたすごいものだった。「Combination Platter」を「これだ!」と注文しただんなだけど、皿の大きさは私と同じだけど、"盛り"が違う。
皿の底には白い御飯。中央を境界にして左には「Red Beans」、右には「Shrimp Creole」がたっぷりと。そして中央にはどどーんと「Jambaraya」。すごい。なんだかすごい。ジャンバラヤだけでも濃厚な味なのに、左右にニューオーリンズ名物がどっぷりかかっているという状態だ。Red Beansはその名のとおり豆の煮込みで、Shrimp Creoleと共にこれまた赤茶色っぽい料理だ。ジャンバラヤも赤茶色だから、だんなの皿は一面赤茶色。思わず苦笑する。

Fresh Fish Creole。海老チリみたいだ…… 壮観な盛りのCombination Platter

「甘辛いよー。辛いよー。でも旨いよー。でもたっぷりだよー」
とだんなは苦笑いしながら食べていた。私の皿は適量の盛りで美味しく食べられた。ハーブの香りがぷわぷわと漂い、刻み玉ねぎやセロリの存在も感じられる甘辛い御飯料理。やっぱりノリとしては「海老チリ丼」なのだった。とても馴染み深い味だ。

今日の午後に遊覧船を1人分タダにしてくれたクーポンで、ここの店もカクテル1杯無料になるということで、フローズンストロベリーダイキリを持ってきてもらう。やってきたのは「南国のリゾートホテルじゃないんだから」みたいな巨大なグラスにたっぷりのシャーベットカクテル。あまりに巨大で、だんなと二人してちゅるちゅる啜りながら飲み食いしていた。もう、すっかり良い気分。「ここはアメリカなんだから油断しちゃいけませんよ」と心に言い聞かせているのに、ふにゃふにゃと酔いは回ってすっかり良い気分になってしまった。

そうそう、そして、レシピ本。
メニューに「レシピ本あります。詳しくはスタッフまで」と書いてあったので「どんなの?」と聞いたら見本を持ってきてくれた。温かみのある写真がたっぷりの、このお店の料理のレシピ本だ。当然GumboもShrimp CreoleもJambarayaも掲載されている。Po-Boyまで載っている。お菓子レシピも載っていて、かなり理想のクレオール料理本だった。これも買い求めて帰ることに。

幸い、この店からホテルまでは徒歩5分くらいだ。
良い気分になった親子3人、へらへらしながら御機嫌に帰還した。
(そしてホテル前では"ゴーストツアー"の一同さまが何やら立ち止まっているのだった……)

New Orleans 「GUMBO SHOP」にて
Chicken Andouille Gunbo
Crawfish Bisque
Fresh Fish Creole
Combination Platter
Abita
Frozen Strawberry Daiquiri
Coke
『GUMBO SHOP』
$3.95
$3.95
$14.95
$10.95
2×$3.25
$0.00
$1.75
$15.95