1月1日(水) 福臨門の悲劇

09:00、起床。
目覚まし時計が鳴るまでぐっすりと寝てしまった。寝たりないのか、Sちゃんは起きて来ない。……足と腕が見事に筋肉痛である。そんなに昨日動いたのだろーか。年甲斐もなく、踊りまくったからなぁ。

09:50、階下に食事をしにいく。
3日間、朝食としてバイキングがついてきているのだが、安いプランの私たちは「コンチネンタルブッフェ」というものらしい。昨日騒ぎまくったカフェラウンジは、何事もなかったかのようにさわやかな朝を演出している。ブッフェには卵料理のコーナーなどもちゃんとあったが、私達はホットディッシュはとれないのだと説明を受けた。なんか悔しい。
それでもハムや果物の類は充実してて、チーズも5種類位、自分でカットしてもっていけるようになっている。パンの種類もまぁまぁかな。

10:40、食事も終えて、今日は夕方まで自由行動の日である。
1日くらい1人で行動する日を設けよう、というSちゃんの提案で夕刻7時からの予約である福臨門魚翅海鮮酒家での食事に間に合うまでに、お互いホテルの部屋に戻ってくることになっている。上環方面で怪しげな店を見ると決めていた私は、ジーパンにノーメイクで極力現地人のように行動しようと決意して部屋を出た。行きは金鐘-アドミラリティ-(Admiralty)地下鉄に乗って、上環-ションワン-(Sheung Wan)に向かう。2駅の距離である。

このエリアに、ハンコ屋が軒をつらねるエリアがあるというのでまずそこに行ってみた。50メートル程の、バードストリートのような狭い路地にハンコ屋の露店が並んでいた。元旦に営業しているかどうかおおいに疑問だったが、6割以上がちゃんと開店している。最初からハンコを作ってみようと思っていた私は、大して見掛けは変わりもしない店から、とりあえず言葉が通じそうな若めのおじさんが座っていた店を選んだ。水晶の石を見せられ、これなら300ドルだと言われる。……ちょっと高い。

困った事に、日本語はともかく英語も通じなかった。ほとんど筆談で話を進める。「$200?高!乞安!」てな具合である。わかってくれい。
あれやこれやと石の値段を教えてもらい、茶色のあまり高そうではない石に落ち着いた。これなら150ドルで彫ってくれるという。手製で彫るにしては、妥当な値段ではないだろうか。
友人の分も含め、3種類作ってくれい、とお願いする。石の上には干支のオブジェもついてくるらしく、それぞれの生れ年でやってもらうことにした。ひらがながどんな感じで仕上がってくるのか興味津々である。明日に出来ると言っているのを今日中に仕上げてくれーと頼み込んで、今日の16:30に取りにくることになった。

上環のハンコストリートで判子作成
手製のハンコ HK$ 150 *3

次は露店が並ぶという、キャットストリートを目指してみる。途中にかわいらしいお茶の店があるので看板を見ると「樂茶軒」とある。ガイドブックでチェックしていた店だった。重厚そうな店ではあったが、とりあえず覗いてみる。
お茶そのものよりも茶器のほうに重点を置いているような店だったが、パッケージも綺麗で何だか素敵な店である。「これは買えないなぁ……」と茶器をぼーっと見ていると店員さんが温かいお茶を「どうぞ」といって渡してくれた。……日本語だ。プーアル茶のようである。香りが良くて、なかなかグーである。おみやげに手頃な値段のティーバッグのようなものも売っている。ティーバッグよりはかなり小さいので何だろと思い、その店員さんに聞いてみると、固形のお茶で、紙を剥いでポットに入れ、これで3回分お茶が飲めるという。何だか楽しい。安いので2つ買ってみた。10個入りである。

「樂茶軒-ロッツァーヒン-(Lock Cha Tea Shop)」でお買い物
固形茶 HK$ 20 *2

キャットストリートの店も4割程は閉まっていたが、それでも露店が結構出ていた。欧米の観光客の姿が目立つ。あまり役にたたなそうなガラクタがほとんどなのだが、それがまた良い。ある店で卵型の石を売っていたが、それは光を通して青や黄色になるという面白いものだった。ちょっと買いたくなったが断念。一緒に見ていたアメリカ人らしき老夫婦と「イッツ ア ストレインジ ストーン!」と言いあって仲良くなる。通りの向こうに、アクセサリーをいっぱい売っている通りがあるぞ、というので後で行ってみることにする。

何やら線香の匂いがすると思ったら、道沿いに大きくはないが寺院がある。「文武廟-マンモウミュウ-(Man Mo Mu)」という、文昌帝と関帝がまつられているところらしい。観光客が気安く入ってしまったら悪いかなぁと思いながら、興味があったので入ってみた。天井から香取線香のような渦巻状の線香が山とぶらさがり、下は下で棒状の線香がこれも山と焚かれている。凄い煙と匂いである。老婆たちが熱心に像に向かって祈りを捧げている。何だかスモークされているような感覚になってきたので咳き込みながら外に出た。
門のところで老婆数人に囲まれる。「金を寄越せ」のような事を言われ、果たしてこれは只の物乞いか、寺院の関係者かわからずに戸惑ってしまった。私のすぐ後ろから複数人の女性旅行者がやってくると、老婆たちは一斉にそちらに行ってしまったので、そそくさとその場を去った。寺院の関係者だったら申し訳ないことをしてしまったかもしれない。しかし良いものを見てしまった。良い経験だった。

またそぞろ歩いて、露店の並ぶ路地やらを抜け、先のおばあさんに教えて貰ったアクセサリー街についた。上野の方にある、アクセサリーの卸し問屋と同じ様なノリである。ちょっと覗いてみたが、チョーカーが10ドルという値段でぶらさがっていたりする。かなり気になったものもあったが、とりあえず買い物は止めておいた。
そろそろ12時、おなかもすいた、と食べ物屋をチェックしながら歩くと「羅富記粥麺専家」という、如何にも美味しそうな名前のところにあたった。おお、何やらガイドブックにも載っている。店の中も結構混雑している。今日のお昼はここにしよう。

1人、1人、と指をひらひらさせて大きなテーブルに相席させてもらう。客はおおよそ1人かあるいは2人連れが多いようである。メニューは漢字オンリーだけど何とか読解可能だ。「猪腰粥」という妙な名前のものが気になったので頼んでみると、これはナイと言われる。これは旨いぞ、とすすめられた「猪肝牛肉粥」にする。
周囲を見てみると、皆粥か麺にプラスして青菜炒めも食べている。オイスターソースがかかっているらしく、美味しそうである。
粥はとろとろの状態で、別に煮込んだらしいレバーと牛肉が乗せられ、香ばしい葱もかけられて運ばれてきた。……美味しい。粥がとろとろで、ちょー美味しい。
牛肉の味も申しぶんない。レバーもやわらかくて、臭みが消えていて、これも良い。安いよ、これで20ドル。

「羅冨記粥麺専家-ローフーケイ-(Low Fu Kee)」で食事
猪肝牛肉粥 HK$ 20

最近「ハオチー(=美味しいよー)」「マイタン(=お勘定)」「ンコイ(=もしもし)」「トーチェ(=ありがと)」ばっか言っている私。
自分がいると思っていたエリアから、結構離れた所まで歩いて来ていたようである。ガイドブックを見ると、ここから少しのところに甘いもの屋さんがあるらしい。裏手のわかりづらい所にあったが、ショーケースにパンやタマゴパイが並んでいるので直にわかった。とりあえず3つ購入。1つは自分で食べて、あとはSちゃんをお茶をしながら頂くつもり。

「檀島珈琲餅店-タントゥカフェベンティム-」でお買い物
タマゴパイ HK$ 3.5 *3

ここは市場がそばにあるらしく、露店で沢山のフルーツや野菜をみかける。ハエやら蜂やらわんわん飛んでいるのだが、気にせず売っているし、買っている。喉が乾いたので何か飲みたいところだけど、何もない。そろそろこのエリアも満喫しつくしたので、中環まで歩いてRICHARTのチョコレートをまた買いに行くことにした。
途中、ドリンクスタンドのような店があったので入ってみる。お茶だとか、体によさそうなネーミングのものが色々とある。「菊花茶」とか。ゴマの色をしている冷たい飲みものを頼んでみる。……結構大きなカミコップになみなみとついでくれる。まずかったらどうしよう。飲みきるの大変そう。

中環のドリンクスタンドで一休み
火麻仁 HK$ 8

ひたすら甘くてゴマゴマしている、形容しがたい味のドリンクであった。喉ごしは滑らかで良いのだけど、きな粉ミルクという感じですか。甘いよー、胃にたまるよー、でも体には良さそう。頑張って飲み干して店を出た。
RICHARTをまた訪ねる。やっぱりここのチョコレートは綺麗でステキ。1つ110ドルのパックのチョコを3つ購入。模様入りの16個入りのものと、「ジュテーム」の文字が並ぶハート型の9個入りのものと、絵文字のようなものが書いてある9個入りのもの。綺麗、綺麗。食べるのもったいない位。

「RICHART」でお買い物
チョコレート HK$ 330

荷物も増えて来たし、何だか喉が痛いような気がする。昨日のビクトリアピークで風邪でもひいてしまったのかしらん。一旦ホテルに戻ることにする。16:30にも一度ハンコ屋まで行かなきゃなんないし。帰りはトラムに乗っていく。
トラムに乗る HK$ 1.5
(ホントは1.2ドルだけど20セントなんてそうそう持ってるもんじゃない)

トラムを降りると「太古廣場-パシフィックプレイス-(Pacific Place)」という一群のショッピングセンター。これと隣接してコンラッドホテルは建っている。何か飲み物でも売ってないかと地下に降りると、西武経営の「COO」が入っていた。まぁ良いか、とここで飲み物を見る。日本では一般売りされていないCONTREXが売っている!うわぁうわぁとボトルを4本購入。ペリエと大黒茶(ホントはこっちメイドのお茶が欲しかったのに全然ナイ!日本製のばっか売ってんじゃないよ、西武ー!)も買う。

香港西武でお買い物
CONTREX HK$ 34 *4
レモンペリエ HK$ 8
大黒茶 HK$ 10

13:50、部屋に戻る。
疲れたー。ちょっと休んで旅行記をつらつらと打つ。タマゴパイも食べてみた。皮がさくさくで、カスタードはふわふわで美味。
香港のガイドブックを読みながら、何時の間にか眠ってしまっていたらしい。

16時、また上環に向かう。今度はトラムに乗っていく。団子状に連なって来たトラムの、後から来た方に乗るとガラガラであった。迷わず2階の先頭を陣取って風景を眺めながら行く。中環のあたりは歩行者天国になっていて、バンドなんかが演奏している。日本とたいして変わらない風景。何だか元旦という気が少しもしないのは何故だろう。旅行中はいつも「ハレ」の心持ちでいるから、「今日は特別な日」という感慨がないからかもしれない。そういえば今年は紅白歌合戦を見ていない。見ていないから実感がない、というのもパブロフの犬みたいで、なんかイヤだなぁ。
ハンコ屋さんに行くと、朝の時のと同じお兄さんが手をひらひらとふって、「デキタヨー」と言っている。試しに全部のハンコを目の前で押してくれた。キレイ、キレイ。ひらがなの「せりあ」ってのもそれなりにちゃんとしてる。おお、お兄さん、良い仕事だ!
そのへんを散策してから戻ろうかとも思ったが、喉が痛いのがおさまらないので、とっととホテルに帰ることとする。

ホテル隣接の西武にまたも寄り、今度は家へのお土産のティーバッグとKさんへの土産のビールを買う。どうせホテルをチェックアウトした直後に同じビル内のキャセイカウンターで飛行機のチェックインをするのだから、ここで今更荷物の増加を心配してもしょうがないと気がついたからである。

香港西武でお買い物
陸羽のティーバッグ(水仙烏龍・鉄観音・壽眉) HK$ 10.0 *3
SAN MIGUEL BEER HK$ 6.5 *3

ビール、めちゃめちゃ安いとか言わないか……?
西武内のエスカレーターを上に行くと、化粧品売り場に。黒に白の文字で「MAC」とか言うのが目に入った。
うっそー、ここに正式なショップあったっけかー?しんじらんないー!こんな近くにあったなんてー!とミーハー根性丸出しでカウンターにダッシュする。嗚呼、リップが全色揃ってるー。うそみたいー。きゃぁ、きゃぁ。
……と気がつくと、私は手に先日売り切れで買えなかったリップを4本抱えていた。財布の中を見ると、買えるだけのお金がないではないか。……すかさずカードを出す。あーあ……。

香港西武内MACショップでお買い物
口紅4本 HK$ 135 *4

時計は17:05というところ。
部屋に戻ると、Sちゃんも戻って来たところだった。お互いに今日の獲物について自慢しあう。Sちゃんはフェリーに乗って九龍サイドまで行ってきたらしい。中環でも買い物をしたというのだから、彼女の体力おそるべし、である。裕華で茶器セットを買い、カシミアのセーターをお土産に買い、自分の為に山のような中国茶を買って来た。帰りのスーツケースの中に入るのか、他人事ながら非常に心配である。……人の事も言えない位、自分のスーツケースも心配である。

福臨門魚翅海鮮酒家の予約時間まで2時間、部屋でまったりとすごす。私はシャワーをあびる。そういえば、ウェルカムフルーツと共に来たチョコレートは全部食べてしまっていたのだが、先刻見たら足されてちゃんと6個になっていた。……何時の間に……?だって最後の1個を私が食べたのは今日の午後、1回帰って来た時のハズ。そんなに何度も部屋の出入りをしているのか?ハウスキーパー侮りがたし。

18:40、 化粧をして、気合を入れて、福臨門魚翅海鮮酒家に出発。てくてく歩いて10分ほど、「福臨門」の大きな看板が光っている。1階のエントランスから案内され、階上に案内される。午後7時位は、まだこちらのディナータイムには早いと聞いていたのだが、中は結構な混みようだった。予約の電話でどうも行き違いがあったらしく、7人分も席が用意されていたらしい。セブンオクロックという時間の予約とごっちゃになっていたのだろうか。やや奥の席に案内されると、若干違う椅子の、臨時のテーブルが並んでいる。私達はまだレストラン的な椅子とテーブルの席だったが(それでも正式のものとは異なっていた)、あからさまに事務用机と事務用パイプ椅子の即席テーブルなんかがあったりする。……ここって、格式高くて凄いレストランじゃなかっただろうか。一抹の不安。

英語で説明のあるメニューを見ながら、色々検討。ガイドブックでチェックを入れたフカヒレのスープなどを注文する。値段が恐いなぁ。でもまぁ、フカヒレとツバメの巣はとりあえず食べてみなければ。
例の事務テーブル&事務用デスクに日本人家族が案内されてきた。流石に絶句している。そりゃそうか。しかし、この家族も海外旅行に慣れていないらしく、私たち以上にたどたどしいことこの上ない。

母「お父さん、ここって何が美味しいの。ガイドブックあるんでしょう。」
父「む、ガイドブックか。忘れた。」
母「もー、何やってんの、お父さんたら」
父「コース料理とかあるんじゃないか。それで良い、それで。」
(と店の者を呼ぶ)
父「あ〜、コース料理はあるのかね(日本語で)。」
店「コース?コース、ナイナイ。」
父「そうか……ないのか……。」
店「コレ、アワビね。コッチ、フカヒレ。オイシイよ。」
父「あ〜、その辺を、まぁ、適当に……」
……大丈夫かぁ!値段を聞いてからにしておいた方が良いんじゃないのかぁ!と要らぬ心配をしてしまいつつ、耳がダンボな私。
……あ、やっと1品やってきた。ここまでで20分経過。

蟹黄大散翅:
フカヒレと蟹子の煮込み。500ドルを超える、期待の1品。蟹子で黄金色になったスープにフカヒレがどさどさ。もとい、フカヒレの間に黄金のスープがあると言う感じ。500ドルでたったの1人分。2人でお椀にわけて食べる。充実した味で、まぁ満足。フカヒレをこんなにまとめて口に入れるのって、初めてかもしれない。1口50ドル位するかと思うと、有難さひとしおってもんである。

と、このスープが来てからすごくすごく待たされた。周囲のテーブルもほぼ同様に待っているので、仕方ないのかな。
次の料理が来たのは1時間もたった頃だった。某氏が同席していたら暴れだしていたことだろう……。私たちですら、ウェイターに問いただそうとした位なのだから。

ツバメの巣のキヌガサ茸包み:
ツバメの巣が1個まるごとキヌガサ茸につつまれ、スープで煮込まれている。巣1つ分で240ド位。2つ とって、1個ずつ食す。美味しいけど、美味しいけど……値段が恐い(小心者)。
季節の野菜の蟹肉あんかけ:
季節の野菜はアスパラガスだった。蟹肉は何処で食べても非常に美味しい。何処で食べても美味しいものだから、「フックラムムーンは最高!」って程でもない。
チャーハン:
料理と料理の間が長いので、つい他のテーブルで食べていたのが気になって追加注文した。何故か10分あまりでとっととやってくる。何なんだよ、このルーズな料理の出方は!チャーハンは、米粒がぱらぱらでむせてしまうほどのものだった。なかなか良い。チャーハンはこうでなくては。具は一般的なチャーシューやエビや卵、ネギといったところ。100ドルだそうだ。満足、満足。けっこう量があったので、半分残してダーパオする。ホテルに戻って続きを食べるのだ。店はダーパオ慣れしているのか、すばやくお持ち帰り用パックを持って来てくれた。
鶏のまる揚げ:
半羽を注文。皮がパリッパリになって、塩味でこんがり揚げられているのをレモン汁と塩のたれか、酢醤油につけて食す。皮が……美味しい。肉も美味しい。めちゃめちゃ美味しい。これは案外安かった。160ドル位。半羽だから、頭までまっぷたつにされてやってくる。ケンタッキーもかわいく思えるほど食べにくい。骨が沢山、手で持ってしゃぶりつくす。でも美味しいからいいのである。あと4切れ程残っていた時に、ウェイターが皿を片づけたいらしく、私とSちゃんの皿に取り分けて去っていった。取り分けたのは良かったが、更に2切れほど残っていた状態でお皿を下げていったのである。え、それ、食べるところじゃないんすか?でも……皮……ついているんですけど……(泣)(これで福臨門への評価が更に下がった私である)
マンゴプリン:
何が何でも杏仁豆腐と思っていたのに、ここにも無いのである。何故かマンゴプリンはどこにでもあるというのに。4軒目のマンゴプリンを食す。これまでで1番派手な黄色のプリン。上にはミルクのソース。果肉ごろごろで流石に美味。ハオチーラ(美味しかったー)。でも来るのが遅くてやっぱり評価悪し。

料理を待たせる時間や、接客態度に難はあったけど、大混雑していたから仕方ないのかなぁ。思ったより安く済んだし、まぁ満足満足。でも期待ほどの味じゃなかったなぁ……。これなら250ドル出して町のレストラン行ったほうが満足かもしれない。

「福臨門魚海鮮酒家-フックラムムーン-(Fook Lam Moon)」で夕食
合計 HK$ 1700

20:40、2時間半という長丁場の食事を終えて、ホテルに戻る。
部屋に戻ると夜のベッドメイクがちゃんと終わっていて、枕もとには「コンラッドベア」が。コンラッドはバスタブにアヒルちゃん、ベッドサイドに手のひらサイズのテディベアが登場することで女性客に人気があるのである。なのに、昨日はクマがいなかったので、食事に行く前に「クマがいなかったぞー」と書き置きして去ったのであった。雑誌で見たクマとは少しちがって、赤い帽子に赤いマフラーをしているクマが2匹、それぞれのベッドに置かれている。おお、クリスマスバージョンか〜!……大笑いするほどかわいくて、Sちゃんと記念撮影をする。

Sちゃんがお風呂に入っている間、私は旅行記をまた書きはじめる。お風呂上がりにまたチャーハンを食べて、昼に買ったたまごパイを食べて、全然片付かないウェルカムフルーツを食べる予定である。……もうダイエットと言う言葉は忘れたらしい私である。

23:05、おもむろに真夜中のティーパーティを催す私達。部屋のポットでお湯を沸かして陸羽のティーバッグでプーアル茶を入れ、ダーパオしてきたチャーハンと、昼に買って来たタマゴパイと、一昨日からあるマンダリンホテルのバターケーキと、ウェルカムフルーツを食べる。ウェルカムフルーツは、まだ皿にてんこもり状態なのだが、とりあえず熟しまくったマンゴーと、ペニンシュラから持ち越されているマンゴスチンを片付けた。熟れてて美味しー。ハオチー。素材がこんなに良いのだから、何処で食べてもマンゴプリンは美味しくなっちゃうんだろーなー。

24:35、いいかげんおなかも一杯になってしまって、ナニもする気力が無くなった私たちはベッドにダウン。クマを抱えてのお休みである。
旅行もあと2日……。