10月10日(金) サヌール散策とディナーショーの夕べ

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クラブラウンジの朝御飯

朝のクラブラウンジ 今日もいつも通りに6時(でも日本時間だと7時よね)頃に起床の私。
 
8時頃、家族連れだって今日もいつものラウンジに向かった。
 
有料のブッフェ朝食も良いなぁと思わないではないのだけれど、でも昨日はすっかり食べ過ぎた感があるし、今日の夜もブッフェ夕食だからきっと明日の朝も「そんなに沢山は要らないや」という感じになりそう。
 
今日はソファ席ではなく、テーブル席に案内してもらった。昨日ほどではないけれれど今日もそこそこ良い天気、朝からじんわり蒸し暑い。
 
パパイヤペストリーが美味しそうだなー……と 今日のホットミールは「poached eggs sauteed spinach, hollandaise sauce」とハッシュポテト、チキンソーセージ。
 
日替わりジュースは「carrot, apple, ginger juice」。人参と林檎と生姜……?と思いながらグラスに注いでみたら、これが案外美味しかった。
 
辛さを感じない程度にほんのりと生姜の香り。食欲が湧いてくる。
 
小ぶりの取り皿におかず類をちまちま盛りつけ、パンは「papaya sliced puff pastry」と葡萄パンを1切れ。今日のフルーツもいつもと変わらず、スイカ多めでパパイヤ、メロン、苺という感じだった。……マンゴーには、ほんっとに、なかなかお目にかかれないなぁ。
 
ポーチドエッグに添えられたオランデーズソースが、容赦なく酸っぱかったのでありました 鯉の泳ぐ池の上に大理石の床が浮かんだ風な造りになっているラウンジ。
 
水面まで数十センチほどの高さの床と池との境に柵も段差もないのだけれど、今朝はよちよち歩きの幼児が池に落ちるというハプニングがあったりした。
 
すぐさま母親が池に飛び込んで助け、子供には怪我も何もなさそうだったのが幸い。言葉からするに彼らは日本人家族だったようだ。
 
……で、「あら、落ちたわ」「落ちたね」という風な態度で、走って様子をうかがいに行くでもないスタッフの対応がちょっと興味深かった。タオルを持っていってあげるでもなく、親子連れはびしょ濡れのままラウンジを後に。まぁ、「幼児が池に落ちそうになっても助けられない距離感で見ている保護者」が悪いのかなぁ……ということで。

Grand Hyatt Bali Hotel」内「Grand Club Lounge」にて
スモークドハム
ポーチドエッグ、ほうれん草ソテーとオランデーズソース
ハッシュブラウンポテト、チキンソーセージ
カットフルーツ
パパイヤペストリー、葡萄パン
人参と林檎と生姜のジュース
牛乳、ミルクティー

ASEANのなんとか会議、だそうです そして今日からいよいよホテル内で国際会議の始まり。
 
クラブラウンジにも、リゾートにそぐわないネクタイ着用スーツ姿のビジネスマンの姿が見えるようになり、私たちの部屋の向かいのスイートルームの前にはいかにもな姿のガードマンがドア前に常駐するようになった。
 
あそこに要人がいるのかしらねー?などと話しつつ、ゆるんゆるんの格好でリゾートを満喫中の私たち。

サヌールでお昼御飯

常にない大規模イベント開催ということでか、なんとなくざわつくホテルホテルを抜け出て、今日は一日サヌールでお買い物。
 
バリ島にはGrand Hyattの他にもう一つハイアット系のホテルがある。
それがサヌールエリアにある「Bali Hyatt」で、2つのホテルの間を無料のシャトルバスが日に何度か往復している。
 
タクシー代もバカにならない(というか、タクシー代云々よりも、土産物屋やレストランへの寄り道を勧められたりするのが非常にめんどくさい……)ので、このホテルを11時に出るシャトルバスに乗ることにした。出発まではお部屋でごろごろ。
 
ヌサドゥアからサヌールまでは、ミニバスで所要時間50分弱というところ。ホテルのバスだから車内でうたた寝していてもあまり危険はなく、それは思った以上に楽ちんな交通手段で助かった。
 
「私は買い物したいけどさ、君たち付き合ってくれなくてもいいんだよ?たとえばサヌールのハイアットのプールで遊びながら待っていてくれても良いわけだし……」
と提案するも、だんなは
「いや、だって俺もスーパー行きたいし」
と言い、息子は
「サイクリングするんでしょ?僕も自転車乗りたい!」
だそうで、結局今日も家族一緒に行動。
 
サヌールは海沿いで坂もないエリアだから、レンタサイクルがお勧めなのだそう。事前に調べたら「あちこちにある」という記事と「あんまりない」という記事があり、とりあえず「ハイアットホテルからは、左手に出るとすぐレンタサイクル屋がある」という情報を得た。
 
結局のところ、レンタサイクル屋は「無くはないけど、いざ探そうとすると苦労する」くらいの少なさで、事前に調べておいて本当に良かったと思った次第。情報通り、ハイアットホテルを出て左に歩き、ホテルの敷地が終わった角の店でクリーニング屋がレンタサイクルを扱っていた。
 
「4時間で返すよ、3台貸して」とお願いして、1台 Rp 25000 (200円くらい)で借りることができた。ネジが壊れていてサドルの高さが変えられなかったり、何よりブレーキの利きが甘くてなかなか緊張を強いらるサイクリングになったりもしたけれど、それでも「足で歩くよりはずっとずっとずっと快適」な移動手段を手に入れることができ、午後は買い物三昧。
 
でもともあれ、まずは昼御飯だ!と、お店が並ぶ北側エリア目指して、よたよたと慣れない自転車にまたがって北上を始めた。
 
ここはどうだろ?小綺麗だし、値段も高すぎず安すぎずだ、と選んでみたのは「Warung Mamarita」というお店。よくある感じにスパゲティやステーキなどのメニューもある、インドネシア料理もいただける店だった。
 
サヌールでお昼御飯、スタンダードなミーゴレンは、たったの150円くらい! 絵画や彫刻を売るアートショップの併設のお店で、安くて美味しいランチだった。ビールまで飲んだのにお会計は家族分合計で1000円ほど。
 
だんなの選択は「Mie Goreng」。
 
揚げ焼きしたような目玉焼きが乗り、定番のキュウリとトマトが添えられるミーゴレンは、なんとたったの Rp 16500、日本円で150円くらい。
 
ビールは、ビンタンの大瓶が割安だったので、これを1本貰ってだんなと半分こした。
 
息子のカルボナーラ。なんというか「ロメスパ」的です。 「知らない料理を食べてみる」という情熱がまだあまりない息子は、
「あったー!カルボナーラ!」
と、スパゲティカルボナーラを注文。
 
別添でチーズの小皿がついてきたカルボナーラは、かなり太い麺が使われていた。
 
「生卵とチーズのソース」というより「炒り卵和え」という感じ。強く漂うガーリック臭。こういうスパゲティ知ってるよ、「ロメスパ」屋で出す感じだよねーと言ったら、だんなが笑っていた。
 
「ロメスパ」=「路傍のスパゲティ屋」。イタリア料理のパスタとは明らかに違うジャンルの、カウンター席だけの店でおやじたちが並んで座って食べてるみたいな、茹で置いた太麺を炒めて仕上げるみたいな、バジリコがバジルじゃなく青じその事だったりするような、そんな店の麺料理。ここのカルボナーラは、ジャンルはロメスパ、という風なカルボナーラだった。それはそれで美味しそうだし、実際美味しいんだ……。
 
今日も初挑戦メニュー「Ayam Bumbu Rujak」。旨かった♪ 私はというと、今日も初挑戦メニューにしましょうということで「Ayam Bumbu Rujak」を選んでみた。
 
メニューの説明によると「Balinese sauted Chicken and mixed tomato, cucumber served with plain rice」だそうだ。
 
ayamは鶏のことで、「bumbu rujak」はソースの名称らしい。bumbuが調味料、rujakは唐辛子風味のソースの事、みたい。bumbu rujakというそのものずばりの名称のインスタントソースも売られているので、あるいはそれを使って調理したのかも。唐辛子に刻み葱やにんにく、ナッツやタマリンドペーストを混ぜて自作スルのも可能っぽい……けど、それはかなり辛そうだなぁ。
 
幸いなことに、じんわりとした辛さはあるけれど余裕で口にできる程度にマイルドな味わい。
 
骨つきの鶏もも1本がボボーンと、チリ色のソースで和えられていた。いかにもなバリの調味料の味わいで、ケチャップより甘さが控えめでちらっと辛い、という感じ。
 
今回のインドネシア料理も大変美味しうございました♪

サヌール「Warung Mamarita」にて
夫:Mie Goreng
    Beer(BINTANG/large)
私:Ayam Bumbu Rujak + Rice
子:Spaghetti Carbonara
    Sprite
Rp 16500
Rp 24000
Rp 35000
Rp 35000
Rp 9000

薄曇りながら、「今日も水遊び日和ですよ」と言わんばかりに日差しが強くなってきた、気温も午後になって上がる一方。
昼御飯のビンタンビールは染み渡るほど美味しかった。

サヌール、じゃらんじゃらん

「ジャランジャラン」(=インドネシア語で"お散歩")と表現するには多分にアクティブな、午後のお買い物。
 
事前に調べて「ここに○○という店がある」とマッピングしておいた小さな地図を握りしめ、自転車こぎこぎ「次はあそこー」「今度は道の反対渡ってあそこー」とあっちうろうろこっちうろうろ。
 
だんなもお土産をけっこう買ってはいたけれど、メインは私のお買い物だったわけで……だんなも息子もお付き合いいただき、どうもありがとう。
 
巡ったのは、こんな感じのお店たち↓

Orient
雑貨が主体の小さなセレクトショップ。品数は多くはなかったけれどセンスが良いお手頃価格のものが多かった。
フランジバニの髪飾り
エスニックな髪飾り
Rp 20000
Rp 75000
 
HARDY'S
地元のスーパーマーケット。
だんなはここで"職場用のばらまき土産"を大量購入。私もちょこちょこお買い物。バティックが安かった……けど、レジでお釣りをシレッと誤魔化されそうになった。私が渡したの5000ルピアよ500じゃないわ。お釣り寄越しなさい4500ルピア〜!と、40円ほどのためにけっこう本気で怒る。
パイナップルジャム
バティック
バティック
バティック
Rp 30400
Rp 27000
Rp 36000
Rp 37500
HARDY'Sの生鮮コーナーにて。青菜たくさん、なんだか綺麗。
上の写真は、そのHARDY'Sの青菜コーナーのもの。
空心菜あり青梗菜あり、もちろん香菜もあり。でも見知らぬものもたくさんあった。とても綺麗。
 
nogo Bali Ikat Centre
インドネシアの織物、"イカット"の専門店。
イカットそのものもたいそう素敵だったのだけれど、飾る機会はなさそうだなと、可愛いトカゲぬいぐるみを買ってみた。見ればみるほどキュートだ。もっと買ってくれば良かったかな。
トカゲぬいぐるみ Rp 69000
 
ASHITABA
アタ(シダ科の蔓性植物)を編んだ、アタ製品の専門店。
日本語堪能なお店の人によると、代官山にもショップがあるのだそう。
小物あれこれ買ってみた。大きなバッグもちょっと欲しかったけど……畳める類のものじゃないから、持って帰るのも難儀だなと自重。
小さな籠バッグ
蓋つきお菓子入れ
ポーチ
ポーチ
Rp 125000
Rp 140000
Rp 45000
Rp 50000
 
A-Krea of Sanur
センスの良いセレクトショップ。
ちょっと他では見ない品が色々あって興味深かった。でも、暑くて疲れて、判断力も落ちちゃって、「フランジパニの香りのシャワージェル」なるものを1つ購入するだけで。
フランジパニのシャワージェル
Rp 18000
 
Sayang Studio
銀製アクセサリーショップで、ガムランボールの品揃えが豊富。
ピアスがなかなか可愛くて、音の綺麗な、小さなガムランボールのついたピアス他計3点ピアス購入〜。ガムランピアスがさすがにちょっと高かった。
ピアス3点
Rp 593000
 
Gundang Keramik
ジェンガラを扱うアウトレットショップ。
品揃えはあんまりよろしくなくて、人気のフランジパニ系の品はあらかた売り切れ。それに、B級品はやっぱりB級品だなーという印象だった。
「これは花瓶?」と、一昨日買った皿と同じ色味の器を1つ買ってみたけれど、伝票には「Small Half Bowl」と。でもこれ、やっぱり花瓶っぽいよなぁ……。
Small Half Bowl
Rp 64800
 

ジェラート屋さん店頭。何がなんだかわからない写真だけど気に入った。 そろそろ疲れました……というところで、ジェラート屋さんを発見。
 
イタリア料理屋さんに併設のお店だから、アイス屋さんじゃなくてジェラート屋さん。
 
自転車止めてジェラート買って、店頭でもぐもぐいただいた。
 
10種類以上揃った中から、私はレモンといちじくを選択。1個180円くらいというところかな。甘くて爽やかで美味しかった〜。

サヌール「Massimo」にて
ジェラート
3× Rp 20000

帰りのシャトルバスは午後4時に出発予定。
 
午後3時過ぎまで買い物して、ジェラート食べて、自転車返却して、シャトルバスを待つべくホテルロビーまで戻ってくると、まだ20分ほど余裕があった。
 
ジェラートは冷たくて美味しかったけれど、甘さでむしろ喉が乾いてしまった感があって、
「僕たちシャトル待ってるの、来たら教えてねー」
とベルデスクに声をかけてからロビーラウンジで一休み。
 
鳥がすぐ近くまで来ましたよ。どうやらお茶についてきたナッツが目当てらしい……。 28000ルピアのアイスティーは、「これは日本ではLサイズドリンクです」みたいな、堂々たるサイズだった。
 
アイスレモンティーにしてもらったら、絞ったレモンの果汁がしこたま入っていて、口が「*」の字になるほど酸っぱくて、良い感じ。
 
シロップ多めに垂らしたら、疲れもふっとぶ爽やかさだった。
 
お茶には、ナッツがおつまみについてきた。どうやらそれをお目当てに、南国の鳥がちょこちょこと近寄ってくる。ダメですナッツはあげません〜と抵抗しながら写真はパチリと。
 
で、最後のお会計の時に
「私たち、グランドハイアットに泊まっているのだけど、伝票はお部屋につけてもらえないかしら?」
と聞いてみたら、「もちろんですとも」ですって。
 
できるかな?とダメ元だったのだけれど、すんなりリクエストが通ったおかげでお会計手続きも速やかに終わり、バスが来るぎりぎりまでソファに沈み込んでいられたのだった。

Bali Hyatt」内「Piano Bar」にて
Ice Coffee
Ice Tea
Ice Lemon Tea
Rp 28000
Rp 28000
Rp 28000

これが全部ではないけれど、本日のサヌール詣での戦利品。 帰りもやっぱり50分ほどの移動時間。
 
部屋に帰ってさっそくシャワー浴びて、さっぱりしてからガサガサと今日の戦利品を並べてみた。
 
うん、やっぱりトカゲ可愛いなーもっとたくさん買ってくれば良かったな。

クラブラウンジのカクテルタイム

結局サヌール往復は一日仕事になってしまった。シャトルバスのタイミングが良かったら「午前中はホテルで水遊び」とか「午後早く帰って水遊び」とか出来たかもだけど、ちょっと無理だった。
 
海沿いのプールサイドでは、ASEAN出席者のためのパーティー準備が着々と…… 今日のディナーは、ホテルのディナーショー。予約は19時半。
 
それじゃあクラブラウンジのカクテルタイムに顔出しながらディナー会場に向かいますかねーと、早めに部屋を抜け出した。
 
いつもの海沿いの道をクラブラウンジ方面に向かって歩いていくと、いつもはデッキチェアが並ぶだけのプールサイドが何やら賑やか。
 
ブッフェ台やテーブル、お供えの花などがたくさん用意されて着々と準備が進められているのは、ASEAN会議参加者向けのパーティーなのであるらしい。
「そっか、そうだよね、"このレストランは今夜貸し切りです"みたいなアナウンスなかったもんね」
「なるほどなーガーデンパーティーかー」
と、興味深く眺めながら私たちはそのままラウンジへてくてく。
 
今日のカクテルタイムのおつまみは、なんだか赤いものが多い感じ。 本日の酒の肴は、こんな感じ。
 
冷菜は、なんだか赤いものが多かった。
スモークサーモン、クラブミートサラダ、クリームチーズとトマトのマリネ、スモークチキン、などなど。
 
温かい料理は、チキンのサテと野菜の春巻。
 
ガスパチョがねー……不思議に美味しかったのでした 「これ、絶対ディナーショーの食事でも出ると思うよ」
「そっか……そうだよね」
 
などと言葉を交わしつつ、うっかりチキンサテを貰ってきてしまって、もぐもぐ。
 
とにかくこのカクテルタイムは「軽くにしておきましょう」を念頭に、サテの他はカプレーゼ風のトマトとチーズのマリネ、野菜スティック、チーズ1切れ、あとはショットグラスに入れられたガスパチョ風のスープ、という感じで。
 
ガスパチョのグラスには、苺とパインが飾られていたので「もしやストロベリージュース?」と思いながらいただいたのだけれど、味はしっかりトマトがベース。
 
甘くて辛くて、その味のベースは明らかに「サンバルです!」とサンバルが濃厚に主張していた。ガスパチョにはタバスコ落としたりもするから、確かに理にかなっているとは思うのだけれど、こういうものまでしっかりインドネシアな味わいになっている事に苦笑い。

Grand Hyatt Bali Hotel」内「Grand Club Lounge」にて
ガスパチョ
クリーチーズとトマトのマリネ、チーズ
チキンサテ、野菜スティック
ビール

美味しい料理と楽しいダンス〜「Pasar Senggol」

このホテルには、「Pasar Senggol」という、立派な舞台つきのブッフェレストランがあった。
 
毎夜毎夜、今日はケチャ、明日はダンスミックス……と、様々な催しがブッフェ料理と共に提供されているのだそう。その会場の入り口周辺には土産物を売る露店まで並んで、ちょっと楽しい雰囲気になっているのだった。
 
一度くらい、このディナーに来てみるのも良いかもねと、バリ島到着の翌朝に
「今日の夜は何をやるの?明日は?明後日は?」
と、催しの内容を確認させてもらっていた。初日がケチャ、2日目がダンスミックス、3日目はバロンダンスです……とのことだったので、
「じゃあ、ケチャはウルワツで見る予定だから、バロンがいいな」
と、早めの段階で今日の予約を入れておいた。
 
まぁ、ホテルの催しだし、ダンスはあまり期待せずにおまけ程度で、ブッフェが楽しめると思えばいいじゃない?……なんて言っていたのだけれど、これが思った以上にハイレベルで楽しめるものだった。ガムラン奏者を含んだ10人ほどの楽団が生演奏を奏で続け、登場するダンサーは計10人。がっつりと見ごたえのあるバロンダンスを鑑賞することができた。
 
ここのディナーショーの評判は「がっかりな内容だった」というものもゼロではなかったので、今日のこの素敵な舞台は、あるいは国際会議が開催されている事などが関係していて特別良いものだったのかも?という思いも少々。少なくとも、これまでホテルで見たこの手のショーの中では料理もショーの内容も群を抜いて良いものだった。
 
炭火焼きのサテ!んもう最高〜! 会場入り口近くには、炭火で焼くサテコーナー!
 
サテは鶏、牛、羊と用意されて、次々美味しく焼かれていく。もちろんピーナッツソースの器も近くにあって、たっぷりと。
 
この手のブッフェは、特設会場で開催されるゆえに「ちょっと距離のある厨房で作ったものを持ってきて並べました」という風なものもあったりするのだけれど、ここは常設の「厨房棟」がいくつもあって、出来立てのものが次々並べられていくのだった。
 
こちらはインドネシアの伝統菓子コーナー。 ゆえに、デザートも「冷たいものがちゃんと冷たい」という嬉しい感じのもの。
 
インドネシア風のかき氷もあったし、アイスクリームも6種類くらい用意されていた。バリ島の伝統菓子という、ういろうのような外見の餅菓子っぽいものも、色々。
 
料理も目移りするほど色々なものが揃っていた。
 
定番のミーゴレンありナシゴレンあり、ソトアヤムあり。鶏の炒めに魚の炒めに、フライドチキンに、ガドガドに……と、街で見たメジャーなインドネシア料理は余さずあります、という風な品揃え。サテっぽいものがサテコーナーと違うところにあったので「これは何?」と説明札を見たらケバブと書かれていた。魚介料理も豊富。
 
メインディッシュコーナーに鎮座まします子豚の頭!バビグリンがあるわけです。 そして、この子豚の頭!
 
「あったー!バビグリ〜ン♪」
やっと会えたねバビグリン♪と、やおらテンションが上がる私。
 
私はバビグリンが大好き。多分バリで食べることのできる料理の中で一番の好物がバビグリンだ(次点がソトアヤム)。
 
babiが「豚」、gulingは「転がす」という意味で、生後数ヶ月の子豚のお腹にスパイスを詰めて、頭からお尻に棒を通して炙り焼きにすることでできあがる。
 
バビグリン、近影。いっぱい食べるよ〜♪ 香油や蜂蜜を塗りつつツヤツヤと良い色に焼き上げた子豚は、パリパリの皮の部分とジューシーな肉部分、更に臓物っぽい部分(「腸詰」とか「血を固めて揚げたもの」とかであるらしい……)を混ぜてしまう。
 
で、更に野菜や御飯を合わせて、ビビンバのごとくに混ぜて食べるのが本式……なのだそうだ。いいな、本格的なバビグリン屋さんにいつかは行ってみたいもの。
 
既に写真のような感じに混ぜられて出てきたバビグリン、混ぜられているのに、皮の部分はバリッゴリッと、見事な香ばしさと食感があった。ああ幸せ、やっとバビグリンが食べられたよ〜♪
 
サテとナシゴレンとミーゴレン、コーンのフリッター ビンタンビール1本だけいただいて、バビグリンだサテだナシゴレンがミーゴレンだと、最後の夜のインドネシア料理をこれでもかと満喫した。
 
コーンのかき揚げ(コーンフリッター)というのがあって、それがまた甘くて美味しかったな。
 
名前を控え忘れた謎料理も、けっこうよそってきて食べてみた。すごく辛いとか過剰にスパイシーといった料理はなく、どれも食べやすいものばかり。
 
バロンダンスのはじまり〜。これが「バロン」です。 そうこうしているうちに、バロンダンスが始まった。
 
バロンは「善」を象徴する、神話の中の動物なのだそう。日本で言うところの……獅子舞?みたいな?
 
面の口部分が動かせて、カカカカカッと鳴らしたりするあたりは、本当に獅子舞に近いものがあるなと思う。バロンダンスに限らず、バリの舞踏は「勧善懲悪」な終わり方はなくて、「こうして彼らは長い戦いを続けるのでありましたー」みたいな感じで終わるのが多い。
 
インドラ神登場。「楽園に来た悪人をどないしてくれようか」なダンス 今日のバロンダンスも例に漏れず、あ、バロン(=善の象徴)が勝つんだ、え、勝たないの?え、ランダ(=悪の象徴)勝っちゃうの?ええええ?……みたいなところで終わるのだった。
 
そのモヤモヤ感こそがバリ舞踏、みたいな。
 
左の写真は、「悪人が楽園に来たぞ、どないしてくれようか」という風情の、インドラ神のダンス。
 
女神が悪人を惑わしますよ〜の図 そのインドラ神からの要請により、シスワカルマ神が2人の悪人たちを惑わしたぶらかし、同士討ちさせる……というのが、今回のバロンダンスのストーリーだった。
 
最終的に、同士討ちすることになった悪人2人がバロンとランダに変身して、そして終わりのない戦いに(以下略)という感じ。
 
独特な腕や表情の動き、女性ダンサーの足さばきの美しさに、私はずっとうっとりだった。
 
……うっとりしながらも、デザートにピサン・ゴレン(揚げバナナ)とシナモンアイス、ライチとライムのシャーベット、パイナップルはしっかりいただいてきたわけだけども……。
 
上演後の記念撮影会。インドラ神、笑顔が素敵でしたよ。 お腹はいっぱい、ダンスも良いものを見られました……とお腹も心も充分満足して、最後はショーのダンサーたちとの記念撮影タイム。
 
「俺、バロンと撮る!あとお姫様とも撮る!」
 
と、だんなが息子以上にはしゃいでいた。
 
1週間……いや2週間くらい……いやいや、1ヶ月くらい、バリ島でだらだらしていたいものだけれど、とうとう明日は帰国の日。
最後の1日も思い切り楽しもう。

Grand Hyatt Bali Hotel」内「Pasar Senggol」にて
Adult Dinner Show
Beer(BINTANG)
7-UP
3×Rp 388000
2×Rp 60000
Rp 35000