• ・ 朝の散歩とシェラトン朝食
• ・ 「The Veranda」〜ビーチを見ながらアフタヌーンティー
• ・ 本日のお買い物
• ・ 「Royal Hawaiian Shooting Club」〜実弾射撃、初挑戦
• ・ 「Hy's Steak House」〜最高のステーキ屋さん

昨夜は疲れ果てて、早々に寝てしまったおかげでか、今朝は時差ぼけの影響もなくすっきり起床。もうちょっと早くに目を覚ますつもりだったのだけれど、目覚めたのは６時頃で、ほどなく母とだんなも起きてきた。
 
息子はまだぐーぐーと寝ていたので、大人３人でちらりと朝散歩に行くことに。
 
そういえば、まだ全然海のそばには行ってないよねと、昨日の「アハアイナ」の会場のところから外に出て、砂浜を少してくてく。
 
昨夜の大がかりな宴は、もう痕跡を１つも残さずに綺麗に片付けられていた。
 
「ピンクパレス」のビーチパラソルは、もちろん当然ピンク色。
 
このパラソルと、ビーチチェア２つを使うには、「$40 per day plus tax.」のチャージがかかるそう。
 
うーん、良いお値段（てか無料じゃないのね）……と思いつつも、母は「せっかく来たから、後で水遊びする時にはパラソル借りましょうね！ね！」となんだか嬉しそうなのだった。
 
歩く人の姿もまばらな、早朝のワイキキビーチ。
 
駆除しているのか最初からいないのか、ハワイの海にはナマコがいないみたいだ。
 
少しはいるのだろうけど、サイパンだかプーケットだかで体験した「数メートルおきにナマコ」という悲劇的体験は、ここではせずに済みそう。
 
ところで、ほんの数人だったけれど、遠目で見ると「……漁の網？」とも見える「布の塊」がビーチに転がってて、それが「ボロ布纏って寝ている人」だったりして。凍死はすることのないハワイ、ホームレスも多いということだ。
 
ロイヤルハワイアンを背にして右手に行くと、隣接して「Sheraton Waikiki Hotel & Resort」。
 
ロイヤルハワイアンのプールはかなり小さめなので、同じSPGグループのこちらのプールも利用可能とのこと。
 
小さめながらウォータースライダーもついていて、プール自体もなかなかの広さ。
 
半分水に浸かっている良い感じのデッキチェアは、予約も可能な有料とのことで、１席$30ですって。一歩水から上がった、同型のチェアは無料。そんな感じだから、この水上チェア、使われているのを見たことは滞在中一度も無かった。
 
シェラトンのプール側からロイヤルハワイアン表玄関に回って、お部屋に帰還。
 
右の写真は、ホテルの表玄関付近から、滞在部屋を見上げたところ。南国らしい素敵な眺め。
 
そうそう、これは、昨日チェックアウト後の夕方に部屋に届いた、ウェルカムギフト。
 
「signature banana bread」だそうで、ピンク色の袋の中に、３個ずつ、小ぶりのカップケーキが入っていた。その昔は、パウンド型１本分どどーんといただけたのだとか。
 
嬉しいことに、日本語訳つきのレシピのリーフレットもついてきた。薄力粉２カップに対して、バナナ４〜５本、砂糖１カップ、バターではなくショートニングかサラダ油を使用……といったレシピで、比較的シンプルな印象。帰ったら作ってみよう。
 
で、私たちが帰っても、なおもぐーぐー寝ていた息子。
 
御飯に行くぞーと叩き起こし、今ちらっと歩いてきたシェラトンホテルで朝食はどうかなぁと、海に面したカジュアルレストラン「Kai Market」に行ってみた。
 
いかにもな「大型ファミリーホテル」なシェラトン、１階にはテイクアウトのコーヒーショップやローソンまであって、家族向けの催し物も豊富な様子。ロイヤルハワイアンより数段賑やかだ。
 
フルーツジュースはオレンジの他はグアバ（←いかにも南国……）。次々焼かれて並べられていく小ぶりのパンケーキ、御飯や味噌汁、中華風お粥などの選択肢もあり、オムレツステーションもあった。
 
オムレツは、小皿に好みの具材を好みな量、自分でよそって、シェフに渡して焼いてもらうスタイル。
 
私は玉ねぎ、マッシュルーム、ハム入りにしてもらった。カリカリベーコン添えて、パンケーキにはココナッツシロップをかけて。
 
ちなみに、オムレツはハワイではメジャーな「二つ折り」の焼き方。フライパンに丸く「玉子焼き」を両面しっかりめに焼いた後に、チーズ散らしてそれを「糊」にしてパタンと二つ折りにする感じ。レモン型の、「中が半熟ふわふわ」なオムレツじゃないから、ちょっとばかり違和感。
 
パパイア、パイナップル、メロンにすいか、とフルーツも豊富で、最後はパイナップルジャムをヨーグルトにかけて食べて、朝食終了。

午前中は、予約の時間より少し早くホテルを出て、数か所でお買い物しつつ、いざ「Moana Surfrider」の「The Veranda」のアフタヌーンティー。
 
「モアナサーフライダーのアフタヌーンティーが有名なんだよ。しかも宿泊プラン適用で、ここ、35%オフ！」
「それは大変！ぜひ行かなくちゃ！」
と、日本を発つ前にネットで予約を入れていたのだった。
 
ボリュームがありそうなセットだったので、「昼食兼用で充分だよね、充分すぎるよね」と、予約は12:30。
 
ホテルのシンボル的存在のバニヤンツリーを右手に見る、テラス席に案内された。吹き抜けのセミオープン席だけれど、風も通るし陽は差さないから、それほど蒸し暑いということもなく。
 
一番シンプルな「Veranda Tea」は$34。「Veranda Tea」にフィンガーサンドが１個増えたり「ginger biscotti, and a miniature pot de creme」が増えたりする豪華版は「Moana Classic Tea」で$40。最高級の「First Lady Tea」$48は、更にベリーやスパークリングワインが増えて、サンダルウッドの扇子までついてくるそうだ（扇子はお土産）。
 
さすがに扇子は要らないでしょう……と、私たち４人、全員で「Moana Classic Tea」をいただくことに。
 
４人分のお菓子やスコーンが盛られた「３段重ね」は、さすがに壮観！
 
日本の洋菓子の繊細さとはまたちょっと違うけれど、クリームたっぷりのロールケーキがばばーんと乗ったりしている感じ、おおらかで良いなぁ、と。
 
南国のフルーツをたっぷり使ったお菓子のあれこれ、どれも「甘すぎる」ということもなく、美味しかった。
 
上段は、左からチョコクリームをサンドしたクッキー、ハウピアロールケーキ、マカデミアナッツのクッキー。中段はブルーベリースコーン、リリコイバターとデボンシャークリーム添え。下段はマンゴーのムースを乗せたフィナンシェと、リリコイ風味のマカロン……という感じだった、かな。
 
フィンガーサンド４種類はこんな感じ。
 
カレー風味の卵サラダを乗せたタルト風のもの、サーモンや野菜を巻いたラップサンドなど。
 
使っている具材も、それを乗せたり挟んだりしている生地も、どれも同じものが１つもなくてたいそう凝っていた。シュー生地っぽいものに挟まれていたのは、蟹肉だった記憶が。
 
お茶は、ハワイには（というかアメリカには）珍しく、リーフティーからの選択。
 
フレーバードティーが中心で、私が選んだのは「A tropical black tea blend with lilikoi, papaya, mango, banana and bobonut to give it a full fruit body」と紹介されていた「Moana Royale」。「モアナ ロワイヤル」という名前が素敵でこれにしたのだけれど、自然なフルーツの香りがたっぷりな、いかにも南国のお茶だった。
 
息子の選んだ「Mango Mele（マンゴー メレ）」もマンゴーとピーチのフレーバーで美味しかったそうで、この２つの茶葉をホテルショップで買っていくことに。
 
中盤やってきた「ポット・ド・クレーム」なるものは、こんな感じ。
 
カップの中にこんもりホイップクリームと、ジンジャービスコッティ。
 
クリームの下には、「生チョコクリーム」といった風な、濃厚どっしりなチョコクリームが詰まっていた。器もしっかり冷えていて、滑らかでとても美味しいのだけど……けっこう、重かった。
 
色々とお腹いっぱいで（特に母は全部は食べきれなかった）、残したいくつかの焼き菓子は、包んでもらって持ち帰ることに。部屋の冷蔵庫に入れておくことにした。
 
帰り際、ビーチ寄りの席が空いたところだったので、そこからちらりと写真を撮ったのが、こんな感じ。
 
角度的に、午後にじわじわと日射しが入ってきてしまう席ではあったけれど、こんな風景見ながらアフタヌーンティーなんて、あまり他ではできない体験だよねぇ……。不思議な感覚。

先のアフタヌーンティーの前に、ちらりと早く出発して、寄ったのが「KUUB Cosmetics」という化粧品屋さん。
 
ヘアオイルが欲しいんだーと、ネットで評判の良かったこのお店を訪れてみたら、OPIのマニキュアは安いわ、息子がニキビケア用の石鹸を欲しがるわ、母が勧められた美容液に飛びつくわで、けっこうな買い物に。店員さんが日本人だったので、雑談しがてら
「ハワイって生活しやすいですか？」
と聞いてみたら、
「ぜんっぜん！ですね！」
と超笑顔で否定してきたのが印象的だった。そうだよね、なんか、生活必需品とか、アメリカ本土に比べて「全然安くない」という印象だもんね……。
 
モロッカンオイルは、同商品が日本だと１万円ほどはするものだったみたいで、これはなかなか良い買い物だったかも。
 

アフタヌーンティー後は、「サーフィンの神様」、デューク・カハナモクの像の前を通って、ちょっと奥までお買い物に。
 
その、デューク像の向かいあたりに、「なんか人が並んでいるお店があるねー？」と思ったら、表参道で未だに大行列ができている「Eggs 'n Things」だった。
 
ここのパンケーキミックス、買ってみたいと思ってたの！と、ふらりと寄ってささっと購入。行列は日本人だらけでした。相変わらずの人気なんだなぁ。

8オンス袋の３倍ちょっとの値段で、量は４倍になる2ポンド袋が断然お得なのだけど、果たして、２ポンドものパンケーキミックスを短期間で使い切れるかというと……？と悩んでしまい、「誰かにお裾分けするかもしれないし」で小袋も購入してみた。
 
でも、午後の買い物の一番の目的地は、「Honolulu Gourmet Foods」。
 
前回、KCCファーマーズマーケットで買ってきたドレッシングがどれも美味しくて、「またアレ買いたいなー、でもファーマーズマーケット行けるかどうかわかんないしなー」と思っていたところ、2013年、ワイキキのパシフィックビーチホテル１階にオフィシャルショップができたというニュースをネットで知った。
 
ドレッシング以外にも、ハワイ産の調味料やお茶などが色々買えるとのころ。そう広くはない店だったけれど、素敵な品がたくさんあった。紅茶やコーヒーも買えば良かった……と後悔しつつ、でもドレッシングだけでけっこうな重量になったので断念。
 
ドレッシングは、大きなボトルが１本$7で４種類。「３本で$20」というセール中だったのでほんのりお得になった。
 
前回買ったのは３種類、「Mango Papay Seed (dressing & marinade)」、「Creamy Honey Herb (dressing & dipping sauce)」、「Asian Maui Onion (dressing & marinade)」だったのだけれど、今回は、初めての「Honey Roasted Garlic (dressing & marinade)」も購入。美味しいと良いな。
 
色がとても綺麗なハワイソルトはサンプラーが５種で$12。
 
真っ黒なBlack Lava Saltはココナッツの殻灰エキス入り、翡翠色のBamboo Jade Saltは竹の葉エキス入り、茶色のKiawe Smoked Saltはキアヴェの木（ハワイにしか生息しない木だそうで）の燻製香つき、綺麗なピンク色のPink Molokai Saltはモロカイ島産、そしてHawaiian Lemon Saltはオーガニックレモンエキス入り、なのだそうだ。
 
あとは、小瓶のパイナップルジャムを１個。後日ジャムはたんまり買いに行くつもりだけれど、「Maui Upcountry Jams and Jellies」のパイナップルジャムを、お試しで１個。このブランドも、種類豊富なジャム類に、チャツネやフルーツマスタードなども作っていて、ちょっとノスタルジックなラベルのイラストが良い感じ。美味しかったら、他の種類も試してみよう。

お買い物につきあってくれてありがとうございます〜、と皆に感謝しつつ、ゆるゆる歩いてホテルに帰還。

ちらりと部屋で休んだ後、母は留守番に残して、だんなと息子と一緒に３人で向かったのは、ホテル隣接のショッピングモール内にある「Royal Hawaiian Shooting Club」。
 
「ハワイ行くなら、実弾射撃できるじゃん！」と言い出したのはだんな。全力で乗ったのが息子。そっか、そういうのもできるんだ、と、言われて初めて気付きつつ、「ホテルのすぐそばに射撃場あるみたいよ？」と、とっとと調べたのが私。
 
子供の頃からのゲーマーで、バイオハザードだメタルギアだと「テレビゲームでの銃」は色々触ってきたこともあって、「本物の銃」に興味が無いかと言えば嘘になる。一緒に射撃場に行ってくれる人がいるなら私も！……ということで、いざ、実弾射撃。
 
私と息子は、「15歳以上の方向け＆怖がりな女性にも人気」のロイヤルコース$120。
 
だんなは当日現地で勧められて「大口径の銃のみを６種類撃つ１８歳以上の方向け」スーパーコース$149。どちらも、事前にwebで予約を入れておいたので10%オフ。
 
スーパーコースなら、こんな弾が撃てますよー……と見せてもらったけれど、いや、もう、なんというか、ロイヤルコースで充分です……という感じだった。
 
代金の支払後、最初に訪れるのはブリーフィングルーム。
 
最初に銃を持って記念撮影する（写真は$15、フレームつきで$20で販売）のだけれど、この銃も銃弾入っていないだけの本物。重いーすごいー言いながら、ライフル持って記念撮影。
 
その後は、銃の構え方をしっかり教わって、的の狙い方とか、心構えとか、色々レクチャーを受けた。
 
残念ながら、射撃ルーム内は撮影禁止。この部屋内も、本当は撮っちゃダメなんですって（見逃してくれた）。
 
以前は大丈夫だったそうだけど、スタッフさん曰くの「バカなお客」がいたそうで、射撃ルームで、実弾入ったままの銃に手をかけている状態で、「写真撮るよー」の同行者の声に無造作に振り返ったりしたものだから、その時から撮影禁止ということに。「銃がどういうものか、全然わかってないんです」と溜息をついてらっしゃった。
 
左の写真、扉の向こうが射撃場。
 
サングラスつけて、イヤーマフつけて、荷物は射撃場内のロッカーへ。
 
ロビーには日本人芸能人の写真やサインがたくさん飾られていたのだけど、その中の１枚にAKB48のまゆゆがいた。
 
棚の上のピンクのイヤーマフ、２つのうち１つが、まゆゆが使ったものですよーと言われて、迷わず私はピンク色のイヤーマフを装着。
 
右の写真は、全て終わってから、屋外の通路から射撃場を見た感じ。
 
光の反射が激しいのは、分厚い二重窓になっているから。
 
銃は各ブースに固定されていて、危ない方向には向けられないようになっていた。でも、それでも、怖いものは怖い。
 
おっかなびっくり、私が撃った銃は５種類だった。

Ruger 22/45 （スターム ルガー セミオートマチック）

スコープつきで、トリガー引けばすぐ撃てる、持った感じは「モデルガン」。でも撃った時の反動はちゃんと来るし、「あ、やっぱり本物の銃だ」という感じ。命中精度の高い銃ということで、なんとか的に全部当てることはできたけど、６点とか７点とか、そんなのばっか……。
 

Ruger 10/22 Rifle （スターム ルガー 1022ライフル）

「アメリカで一番売れている小口径ライフル」だそう。これもスコープつき。これは全弾、的の中心付近に当てることができた。反動少ないし（でも撃った瞬間、熱い薬莢が顔のそばに飛んでくるので、なかなか怖い）、「楽しい」という意味ではこれが一番楽しかった。ゲームでも私、ライフル使うのが一番好きだったし、確か。
 

Beretta 92F5 （ベレッタ 92F5）

アメリカ軍で採用されているベレッタ、ですって。イタリアPietro Beretta社製。銃弾が大きくなって、銃も重くなって、スコープも無くなって、じわじわ撃つのが怖くなってきた。「う……こわい、です……」と言ったら、「まだまだ序の口ですよーどんどん怖くなりますよー」と笑顔でスタッフさんに言われる始末。後で的を見たら、当たったのは９、９、８の３発、的の枠外に１発。多分４発撃ったはずだから、一応的（の紙）には当たってたみたい。
 

S&W M36 （38スペシャルリボルバー）

今回撃った、唯一のリボルバー。１発撃つ度に撃鉄を起こす必要がある、「昔ながらの銃」という感じ。この、撃鉄起こす作業は楽しかったんだけど、後でメモ書き見たら「いきなりこわい、反動すごい、リボルバーはたのしいけど」と、アホの子みたいな感想が残っていた。相当な反動だったみたいで、成績は、６発撃って７、６、６、６の枠にてんでバラバラに当たっていた。漫画なんかで「銃を片手で撃つ」みたいなシーン出てくるけど、そんなの無理だから！両手で構えて中腰になっても「うわぁ！」とのけぞりそうになるから！
 

Glock21 （グロック21）

45口径弾使用、今回触った中で一番大口径の銃（だんなは更にすごいのを撃ってたらしいけど）。「グリップが太く、手が小さい人には多少撃ちにくいかも知れません」ですって。私の手はむしろ（女性の中では）大きめだと思うけど、それでも手に余りそうなサイズと重量感。手元のメモに「こわいよーもううちたくないよー反動怖くてへっぴりごし！」と残っていた。弾はブレブレで、６発中４発的に当たって、７、７、６、６。

と、そんな感じで、左が射撃の成績表……というか、お土産の、的紙。
 
実弾射撃、やってみたかったし、やって良かったと思うけど、でも改めて「マグナムを日常で撃つような人生は送りたくはないなぁ……」としみじみ思った。
 
この先の人生は、もうマグナムと無縁で良いや、って（でもライフルは楽しかったので、ライフル射撃競技とかは、やれる機会が訪れたら、正直やってみたいかも）。

ショッピングモール、射撃場のすぐ下の階には、「Ranger Sports」というショップがある。
 
ホノルル警察、消防、軍用品のオフィシャルグッズを扱うショップで、前回、息子へのお土産にとホノルル警察のTシャツと、迷彩柄のショルダーバッグをお土産に買って帰ったら、たいそう喜ばれたのだった。
 
あまりにも頻繁に着た挙げ句、サイズも小さくなってTシャツは最後布が破れてしまった（バッグの方は今も愛用中）ので、ワンサイズ上のTシャツを数枚買って、ホテルに帰還。

一度ホテルに戻って着替えて、ハワイ滞在中、「一番良い格好」で向かったのは、老舗のステーキ屋さん「Hy's Steak House」。
 
魅力的なステーキ屋さんがたくさんあるハワイ、アメリカ本土でも有名な高級チェーンなどもあるけれど、前回のハワイ旅行から私が一番気になっていた店がここだった。母と２人だと難しいかなと（母が食べきれない分を私一人で引き受けられる自信がないという意味で）前回は行くのを見送ったこのお店、今度こそは！と予約を入れた。
 
クヒオ通りに面した静かな一角で、店の入り口が奥まっているものだから「え？ほんとにここに入っていくの？」という雰囲気。でも一歩店の中に入れば、「重厚」という言葉がぴったりな、素敵な空間が広がっていた。パリッと皺一つないテーブルクロス、私たちの席の奥には、肉を焼く「Kiawe Broiler」のコーナーが良く見えた。ステージ、と言うのとはちょっと違うのだけれど、店内中央目立つ場所にその「焼き場」が作られていて、肉を焼く事がパフォーマンスになっているよう。
 
なにしろ大きなステーキがメインだから、調子に乗って前菜とか頼んだら食べきれないよね……と、しっかり相談しつつ、スープを１人１つ、目の前で作ってくれるシーザーサラダは２人分を４人でシェア、あとはステーキを、ということにした。
 
最初に、籠に盛られて１人２切れ分ずつやってきたのは「Cheese Bread」。
 
オリジナルブレンドの数種のチーズをかけて焼き上げたこの店の名物メニューの１つで、最初の「１バスケット」は無料とのこと。お代わりは有料。
 
惜しみなく、たっぷりのチーズが使われたトーストで、「うわ美味しい！」「このトースト美味しい！」と初手から盛り上がる私たち。
 
スープは、私とだんな、息子の３人は「オニオングラタンスープ」を。
 
母は「本日のスープ」が「アスパラガスのポタージュ」だというので、それを。
 
これまた、これまでの人生、こんなにチーズたっぷりのオニオングラタンスープを飲んだことがあったでしょうか、いやありません、と断言できるほどに、チーズチーズしたものだった。
 
玉ねぎも、茶色くトロトロに火が通ったものと歯ごたえを残すものがほどよく混ざり合っていて、「食べ応えのあるスープ」という感じ。ちょっとばかり塩気が強かったけど、でも、とても美味しかった。
 
シーザーサラダのプレゼンテーションも、実に素敵。
 
目の前にしずしずとワゴンがやってきて、テーブル担当のおっちゃんが手際良くサラダを仕上げてくれるのだった。
 
おろしにんにく、ビネガー、レモン汁……とあれこれ加える中に、面白いことに「Ａ１」のウスターシャソースも。え？シーザーサラダにウスターソース？と思ったのだけど、これが案外悪くない。Ａ１ソースは酸味が強めのソースだから、確かにドレッシングにも似合いそうだ。
 
レタスはしっかりロメインで、クルトンとおろしたチーズもたっぷりと、で、パーフェクトなシーザーサラダだった。
 
黒服の給仕の人たちは、恰幅の良い、ダンディな男性だらけで、私的には「めっちゃ眼福」。私たちのテーブル担当はＸファイルの「スキナー副長官」似のスキンヘッドのメガネおっちゃん（イケメン）で、それもまた私には「御馳走」だったりした。
 
そしてお待ちかね、ステーキ！
 
私はニューヨークストリップ9oz、だんなは"Delmonico"（リブロースの事をこう言うそうで）の14oz、息子はプライムリブ9oz、母は小ぶりサイズのフィレミニヨン7oz。
 
肉はどれもカンザスのプライムビーフのオリジナル熟成肉。ハワイ産の天然キアベ炭で焼き上げるという拘りで、それはもう素晴らしいものだった。
 
サイズ的にリブロースは無理とニューヨークストリップにしたけれど、一口交換しただんなのリブロースが美味しすぎてジェラシー（いや、ニューヨークストリップもちゃんと美味しかったんだけど）。
 
和牛の「全体がサシだらけ」というのとは全然違う、「赤身」を味わうアメリカンビーフ。でも絶妙の火入れで、しっとりジューシー、「脂の味」ではなく「肉の味」を満喫できるアメリカのステーキは、私たちの大好物。久しぶりに味わう本場のアメリカンステーキ、期待していたのに、期待以上に美味しかった。
 
だんなも息子も、「ハワイで一番美味しかったお店はどこ？」の問いに、即答で「ハイズ！」と言うほどに、幸せな皿だった。この美味しさで、１皿5〜6000円なのだから、懐も幸せ。
 
ステーキを食べ終わる頃には、もうすっかり満腹に近かったのだけど、デザートメニューには、私たちの目を釘付けにする「Banana Foster」の文字が。
 
ルイジアナ、ニューオーリンズにある「Brennan's」という店の名物デザートのバナナフォスター。その、まさに発祥のお店でそれを食べたのはもう10年以上も前のことだ。懐かしい！食べたい！と、だんなと私はこれを注文した。息子と母はマンゴーソルベ。
 
これも、目の前で調理してくれる嬉しい趣向で、ブラウンシュガーとバナナリキュールでソース作って、バナナをこんがり焼いて、フランベしてからアイスにかけて……と。
 
「ははっ、僕、バナナフォスター作るの初めてなんだよねー。いや、冗談だよ冗談！２回目だよ！」
とジョークを飛ばしつつ、レシピはブレナンズと同じだよ、と、陽気な黒服お兄ちゃん（＝notテーブル担当スキナー氏）が仕上げてくれた。
 
冷たいアイスに温かいバナナとソースという、伝統の「あつひや」（「ひやあつ」？）デザート。
 
まごうかたなきバナナフォスターを久しぶりに味わえて、最後までパーフェクトなディナーだったけど、あのボリュームのステーキの後にたっぷり２スクープのバニラアイスと１本のバナナと甘いシロップは、さすがにヘビィで、大変な満腹っぷりに……。
 
今夜は日本から持参した消化薬「ガロール」のお世話になって、そして夜更かしすることもできず、今日も早々にベッドに沈没したのだった。ごちそうさまでしたー。